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その大いなる人々は
歌声と一緒にやってくる。
峰峰に雪を戴いた白い山並を越え
覆い隠すような人数で
その歌声と一緒にやってくる。
誰かのために歌う訳でも無く
止むことのないその韻 ....
冬の畑の渦巻き模様

雪原に融雪剤の渦巻き模様
美瑛三月の雪原の丘
たった十日の早い雪融けへ
スノーモビルによる散布

美瑛の美しい起伏は
パッチワークの丘
四月柔らかな陽光の中
 ....
痩せて行く月を眺めながら
君はにこやかな笑みを魅せ
二人っきりの時間はそんなに無いはずなのに

黒猫は二人の間を取り持つように
しっぽを足に絡み付け媚を売り
君はそれににこやかな顔で応 ....
神田小川町から靖国通を歩く四人の詩人

一人は青い顔をして健康の大事さを説きぶつぶつ食べ物の名を呟く
一人は赤い顔をして声高に愛を語る
一人は黄色い顔をして金の儲け話を話す
そして、一人は黒 ....
重く雲のたれこめた山脈(やまなみ)
一様に霧が立ち籠め、雑多な植物が生い茂り
山脈を覆い隠しながら、絶壁の海岸まで続き
一様にそれらが続く島並(しまなみ)

青い島の中央 ぱっくりと開いた裂 ....
ふと君と出会ったので
なにを思ったのか
結婚する気になってしまい
程なくして言葉に出してしまい

ふと言葉に出してしまったため
なにを思ったのか
結婚することが現実的に思え
程なくして ....
耳のある一輪指しのようになって
猫は出窓から空を仰ぎ見て居る。
空にはポッカリ 雲が
白くてポッチャリとした雲が浮かんで居る。

猫は飽きる事なくそれを眺め、
それに付き合って居る飼い主も ....
早朝
タイヤチェーンの着脱場を通過
車は
白河から羽鳥湖高原へ疾走する。

すれ違う車両はなく
道路上には数羽のカラスが
カラスはよく肥え
このあたりのもの生りの良さを示す。

態 ....
朝の薄闇の中

漸く日の光にあたるはずだった蛙は
また暗く深い井戸に
引っ張られ

ボッチャン

暗い闇と死骸の腐敗した臭いの充満した井戸
這い上るはずの壁はあるのだが
真っ暗闇で ....
海原を望める楼閣から
富士を眺めていたその人は
貴人の家宰だった。
相模の山中の湯屋で
騙し討ちにあって
死んでしまった。

楼閣から海原を眺め
歌でも詠んでは酒を飲み
富士を望んで ....
道の端(はし)にいる僕の上を
季節が素通りし、
時間が頭上を通り過ぎる

そんな僕が立ち止まると
道の反対側には君がいる。
こちら側には僕がいて
反対側には君がいる。

僕の代りに反 ....
軽快なピアノの音にのって
人の優しさが風に舞う
海辺の部屋は明るい光と
鼻をくすぐる潮の匂い
遠く望める水平線に
白いヨットといかついコンテナ
そのまま外海に流れるのか
二艘とも海の彼方 ....
猫が伸びしてあくびする。
それを見ていた子猫も
ふぁ〜あ

子猫のあくびに
母猫
ふぁ〜あ

子猫が虫を追いかける。
前足交互に
しゃぁーっ
しゃぁーっ

そのあと、子猫は肉 ....
山腹から漂い降りる朝靄に

竹林に朝靄が
風に漂う朝靄の中
溌剌とし
凜とした景色を観る

竹林に偲べば
風に漂う朝靄の中
遠く霞み
曖昧な昨日を見る

竹林に及べば
風に漂 ....
おまえは自分でかわいらしいなどと思ってはいなかった。
まわりはかわいいという
しかし、おまえは自分が不細工と
信じていておどおどしていた。
幼稚園からの帰り道
手をつなぐ同級生がわずらわ ....
作文書きます。

 自分の原風景は間違いなく 富ヶ谷の家の隣の空地だ。そこには子供の時のことが全部詰まっている。その空地に面して土手がある。土手と呼んでいるが、松壽町のお屋敷の敷地の一部で、入って ....
生まれた家の前 
坂の途中に
おそろしく大きな石の門が
その中に白い木造洋館

年老いた医者のいる医院で
診察室の窓枠は
白塗り木の窓枠
窓の外には枇杷の木が…
枇杷の葉が風に揺れて ....
もう何年君のそばで本を読んでいるのだろうか?
もう何年君のそばで寝ているのだろうか?
もう何年君のそばで食事をしているのだろうか?

僕は無口になって黙々と食卓に向かう。
僕は無口になっ ....
独りぽっちの君は
屋根の上に座り
じっと膝小僧を抱えて

星空を眺めていた。

独りぽっちの君は
部屋の隅に座り
じっと膝小僧を抱えて

畳の目を眺めていた。

独りぽっちの君 ....
5歳の僕は風の中にいた。
底の町から吹く風は暖かかったが、
上の町から吹く風は冷たかった。

底の町から吹く風を顔面に受け止めて
膨らんでゆくと
僕は虫になって舞い上がった。

谷の反 ....
夏嶋 真子さんの……とある蛙さんおすすめリスト(20)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
歌声- ……とあ ...自由詩16*10-8-30
美瑛の春- ……とあ ...自由詩9*10-2-15
魔法- ……とあ ...自由詩19+*10-2-4
四人の詩人- ……とあ ...自由詩9*10-1-29
青のソネット- ……とあ ...自由詩9*10-1-22
情歌(ジョーカー)ー中二階の六畳間ー- ……とあ ...自由詩26*09-10-25
ねことくも- ……とあ ...自由詩8*09-10-12
白河から- ……とあ ...自由詩14*09-10-7
井の中の蛙- ……とあ ...自由詩12*09-9-29
江戸の楼閣ーすけきよのこー- ……とあ ...自由詩9*09-9-23
道の端- ……とあ ...自由詩11*09-9-17
黄昏のラグタイム- ……とあ ...自由詩12*09-8-30
朝の陽だまり- ……とあ ...自由詩9*09-8-25
竹林- ……とあ ...自由詩7*09-8-18
三歳のおまえ- ……とあ ...自由詩13*09-8-11
空き地- ……とあ ...散文(批評 ...10*09-8-10
びわの木- ……とあ ...自由詩15*09-8-5
情歌(ジョーカ)- ……とあ ...自由詩7*09-7-25
気が遠くなるほどの時間_独りぽっちだった君へ- ……とあ ...自由詩7*09-7-14
そこの町- ……とあ ...自由詩13*09-6-24

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