ラフ・スケッチ
快晴
意地の悪い赤信号に捕まって
またこの街の風に乗り損ねた
こんな時に君ならば
一体、何て言っただろうか
君が好きだった歌を聴いて
あの日の匂いは思い出せるのに
2人の時間は止まったままで
私は今日も俯いて
誰かが捨てた幸せを拾い集める
あの頃ツバを吐いた日常に
私も今は縛られたまま
新しい街に溶け込もうとしている
君が住んでいた街も近いのに
君への気持ちを伝える言葉を
今日も見付けられないまま
青信号に油断した私は
時間切れの音も聞こえずに
心は過去に囚われたまま
君に似た君を探している