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救われたいために
あの町を出たんじゃない
ましてや逃げたかったわけでもない
ただ、確かめたかった
私はもっと素晴らしい私に
子供の頃に憧れた大人に
じっとりと動けないような
貝殻 ....
せかい、というビンのなかに雨がふります。
あおくとうめいな悲しみが、
ガラスの内がわにすいてきとなって、
したたっていきます。
ビンのなかでも、
そらは、どこまでもはてがないようで、
....
たまご
ようちゅう
さなぎ
うか
烏揚羽
とまった
ゆびさき
あけた
まど
ゆらっと
かしぎ
ひらっと
はためき
さっと
こうか
ぱくっと
たべた
....
ひかりの断片がまちまちに彩る景色の
これ以上無い非日常さに腕をひかれたように
散らかった部屋を放ってわたしは外に飛びだした
今日の天気がうすくもりなのか
目にかかるレンズのうすくもりなのか
....
ヒゲヅラでピアノを弾き
自分の世界に入る
他は何も聞こえない
時間がゆっくり過ぎて行く
何も考えず
息をする
全てを忘れる
いい事もいやな事も
もう頑張れない
涙がツゥーと落 ....
ごみ袋を引きずって、
外に出る。
家の外に出るのは、
三日ぶりだ。
ずるずると、
アスファルトの上を、
引きずって運ぶ。
集積所の周りでは、
ご ....
ファーストペンギンは
勇気があるから真っ先に
海に飛び込むんじゃないよ
後ろから迫ってくる
他のペンギンたちに押し出されて
ぽちゃん
こんな感じ
そう教えて
プールに飛び込んだ君を ....
A子(主婦39歳)は嘆いていた
価格破壊の世の中を
街を見渡せば
いたるところに100円ショップ
(なのにレジでは105円取られるのよね)
超ディスカウントショップも蔓延し ....
それには まだ
誰も 触れていなかった
息を吹き掛けると
勝手に 回りだした
動きだす日々
巡りだす季節
色とりどりの光
気分屋の雨
種を蒔いて
見つめた時間だけ
命は膨ら ....
(でっかいのが、死んだ。)
風殺すようないかり肩に丸刈りの白髪頭乗せて来るのは あれは
ロブス 漁師で 工房の隣の教会の管理人だ
逆光でも分かる お調子者の いつものいたずら ....
「太陽は暴力だ。
冷房の効き過ぎた教室で
あたしはカーディガンの袖を食みながら
前方伸身2回宙半ひねり
を、決めた燕の
誇らしげな嘴を 遠く眺めていた
あの、三つ子の巣立ちは
母の墜 ....
小さなブタが
前足を少しだけ上げて
思い切り鳴きます。
小さなブタが
なんだか奇天烈な姿をした
巨大な石の群れに向かって
思い切り鳴きます。
前足を少しだけ上げて
闘争本能をむ ....
「輪郭はね、大きすぎない方がいいと思うんだ。
両手を、こう。ゆらりと、一杯に広げたくらいの」
朝の電車は
どこかに海の匂いが紛れている
だから皆、溺れた ....
男の子が砂浜で木琴の練習をしています。
裸足の男の子が、サルディーニャ島の砂浜で
木琴の練習をしています。
明後日は学校で発表会です。
砂浜は今日も白を誇っています。
その海岸線はどんな ....
罰をおそれ 島を出る
黒く深まる空間のさらに奥へと向かい
非力な腕で櫂をくりだし
ボートは枝先のようにじわじわ進む
シャツの汗の総量が
罪の重さを告白する
あの人は私のために
くるい ....
あめあめねむねむ、
ねむりんこ。
すやすやぴーひゃら、
ねむねむぴー。
はるらうるりら、
はるりらら。
りらははらりら、
りりはらら。
ゆめは ....
あした、海へ往く日、
その日、白く凪ぐ日、
それは前に進む、
足の下に水、上に水、
昼とともに夜は来る、
そのような明け、
見えるものすべてに眩む、日、
波は還らずに、往く、
....
キリンが疾走する
大都会 夜の東京
一頭の巨大なキリンが
闇雲に
走る
走る
第一京浜 渋滞中
銀座和光の時計を見上げ
レインボーブリッヂ 観覧車を横目に
紅い車列を
蹴散らし ....
僕はキミの海で溺れる魚
どれだけ嫌われても
嘘の愛情でも
与えられると嬉しくて
悲しい程に切なくなって
瞼の裏の真実を裏切る勇気もないまま
偽物でもいい
キミの傍で呼吸をしていたい
....
見渡す風景は透明な水色
水の中より君を見る
舞う蝶よ
ここでしばしお休みなさい
厚いガラスに気付かぬふりで
我らはしばし寄り添おう
夜になれば
きっと境も忘れよう ....
「天井に穴が開いてね。いつまでも眺めていたら、
なんだか塞ぐのが、勿体無く思えてきたんだ。
ほら、そこから突き抜けていけそうだろう?」
一割ほどの ....
ある日満たされるかもしれないという懸念を抱く大西洋
船は蛇行した
巨大な河
中流にさしかかるほどスプーンは増えていった
やむを得ず
一行はガイドを流木にくくり付ける
その一本の紐はど ....
木が二つないと
涙を流して君を想っても
「淋しい」にはならないから
声に出しても言えず
たった一人
君を想う僕は
悲しみを沐す
恋しい恋しいと降る雨に
根腐れしそうになりながら ....
真夜中の街
儚い灯りを縫い合わせて
君はいくつも
星座を作ってみせ
物語がわからなくても
知ったかぶりで綺麗だねと
僕は何度も
言うのだろう
地上の流れ星はいつも
赤 ....
ウエッジソールのサンダルなんて
3年たったら過去の遺産
昔はやった厚底サンダル
今年のウエッジソールと何が違うの
星型の砂を探して
海に行こうと決意した
私はふわふわと波に乗る女
....
煙草なら2本ぐらい
珈琲ならカップに半分
散歩なら近所の公園まで
君と話すなら今日の予定ぐらい
キスならたっぷり
それぐらいの時間で
もうすぐ太陽が顔を出す
夜明け前
ありがとう
ありがとう
中村先生
ありがとう
ありがとう
ありがとう
一パーセントに
当てていただき
ありがとう
ありがとう
ありがとう
ぼくの妖精を
壊してくれて、
....
ぼく みつめている きみを
きみ みつめられている ぼくに
いつまでたってもどこまでいっても
やまびこしない ひとみのやりとり
言葉は 言葉じゃない
....
曇天の空の下
ざわめくこころ
まだ若きころの青空が時折
脳裏をかすめて
ぼくを困らせる
表通りを行進する
きらびやかな衣装を纏った
瞳が宝石のように輝く人々が
新 ....
あなたと初めて話した日
同時に私は特別な日となった
あなたはどうか分からないけれど
私には特別な日だった
今、あなたが目の前にいる
私は顔から火が出そうだけれど
あなたにこう言った
....
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