すべてのおすすめ
緑のたぬきとして暮らしている
暮らすことに対しては苦痛ではないけれど
もう随分と古狸であるものだから
化かされているんじゃないのかと
ボンズで飲み食いした後
カードを使用すれば
店員は裏表 ....
わぁーといって駆けだした
川柳みたいなあめんぼう
鯨の巻き尺、眼鏡の噂
耳が無いから聞き逃す
踏んだり蹴ったり
ぼろぼろの
影絵を映して畏まる
いろはにほへとと
畏まる
三月三日のひ ....
嘘をつかない人
きっとあなたも何か持っているでしょ?
嘘につかれた人
きっとあなたも何か持っているでしょ?
ぼくね、しってるよ、そらのいろ。
目には見えな ....
逢いたやあなたと浜千鳥
緋と思しき爪折れは
叶わぬ侭の夢吹雪
いつかなりたや恋女房
待てど暮らせど来ぬ文を
遠い都と香り立ち
揺れる簪 手の鳴る方へ
棗に忍ぶ 恋は霞と
....
ひとつひとつ、はげしい輪廻のあとに、夜は摘み取られてゆく。現世の庭にしどけなく積み重ねられた夜の鏡像は、大地の核に至るまで、ことごとく破壊されている。光は輝くことをやめた。色彩はひろがることをやめた。 ....
泣けるくらいの悲しみならば
それは言葉にならなくていい
シャウト!
吹き溜まりの街角で、自転車に乗ったおじさんが
何を言ってるのかわからないでいる
イカレテル
そん ....
ねぇ、そもそも、
からだの中心ってどこに
あるのかしら?
ただ、
丸くなって眠るきみは
ドーナッツのなかま、みたいねぇ
まんなかの空白のふしぎがやがて
きみの中心のような気が ....
千円札が破れた
それは大事な千円札だった
貯める為の千円札だった
貯蓄をする為の
千円札の使い道は
貯める為だった
破れた漱石が
泣いている?
ただ一人英世では
ないから
そんなは ....
西日が記憶を泳がせる
夕刻
走る246
たとえば
高架下の隅っこで
あなたと膝を抱えうずくまって
いずれ
ふたりで金の粉になったとしても
私は、私として生きる勇気が
あれば
と、ひ ....
砂に書いたラブレター
パットブーン
1957年のヒット曲
マツダのオート三輪にも
曲面ガラスが使われだして
戦後も終わったと
みんな感じていた頃の
なんとなく未来が明るく
元気 ....
三分で考えた詩なんて
一秒と持たない
次から次へと電車は来る
それに乗ろうとおおいそがしだ
吉野家とすき家どっちがうまいか なんて
その場しのぎにしたってひどすぎる話題を
ぼくらはずっ ....
雨の降る仕事帰りの夜道
傘を差して歩く僕は
年の瀬に冷たい廊下でうつ伏せたまま
亡くなっていたお{ルビ爺=じい}さんの家の前を通り過ぎる
玄関に残る
表札に刻まれたお爺さんの名前 ....
農家の母屋を改造した学生下宿が
家賃一万円の住処だった
わたしは床の間のある客間の六畳
一二畳の居間には親友が
離れの六畳には先輩が
隣の六畳と四畳半には後輩が
それぞれ巣くっていた
....
うたを綴る
ひとつ ノォトに
うたを紡ぐ
ひとつ こころに
今日の言葉を装い
明日吹く風を纏う
雲に似て
恋に似て
刻々とかたちを変えるその憧憬を
留めるため
小さな引き出 ....
透明になる
季節の変わり目には
どんどん色素が失われ
地図上に引かれた
ぶっきらぼうな交差線を
どんどんほどいていく
今日をほどけば、
明日のかけら
冬をほどけば、
春の ....
自宅出産だったので
離れの二階は落ち着きます
人工構造物にも 体温があるのですね
築三十五年の子宮は
隙間風やらひび割れやら歪みやらで
大地震でもあればひとたまりもないかも知れません
(わ ....
前が見えないって そんなの当たり前だろう?
コンパスが示す方角は東西南北だけなんだから
僕らを突き動かす理由はそこら中に散らばってる
あとはその胸に覚悟さえあればいいんだ
だったら歌え ....
この街にも星はあった
どこか
小さな頃の痛みにもそれは似ていて
それでいて
世界中の貧困と苦悩と悲しみがどっと流れ込む隙間はなかった
-b±√b2-4ac
a=――――――
....
ぼくが一番したいこと
詩の朗読で世界一になること
総理大臣になること
人類のビジョンを世界に伝えること
ちがうちがう!
ぼくが一番したいこと
君にあまえ ....
目を閉じて
思い出すことは
あまりない
目を閉じて
思い出すことは
あまりない
目を閉じて
目を閉じて
思い出すことは
夜障子の隙間にひとり立って
あからさまに見ていた ....
神保町にゆきたい
中央線でゆきたい
半蔵門線でもよい
おれはもうだめだ
あとのことはたのむ
おれの好みをみつくろって
何本かのエロDVDをたのむ
あの店だ
神保町にゆきたい
どう ....
「一日」
「歩」だけの将棋。
まるくてほそい盤面。
太陽の一手と月の一手。
ぼくらは見届けるだけ。
「ドリスについて」
愛していると言わぬこと。
永遠なんてありはしないと嘘つ ....
ミニスカで、風が運んだいたずらで、不意に訪れたピンクの風で
鼻から溢れて、とめどなくて、鼻血ブーで
慌てて、慌てすぎて、転んで、頭ぶつけて
駅で、ホームで、点字の上で、派手に右回転で、鞄の中身こ ....
はははははははははははははははは!
はははははははははははははははは!
そろそろ日本は駄目らしい
昨日電車の中でオッサンが言ってた
駄目な政治家達がもっと駄目にして
それを駄目だとし ....
僕とキミはこの複雑なコンピゥーターの
中で知り合った
この何億人のなかで僕とキミが会う確率は
ほとんど奇跡なんだ
そして二人が結ばれるのも
ほとんど奇跡だ
だからぼ ....
苦しいんやったらやめろ
苦しいんやったらやめろや!!
ほんでお前後になって
「苦しかったけど、やってよかった!」
とか言うんやろ
それやったらはじめっから苦しいとか言うなや!!
ずっこいん ....
雪の上で 軽い
ステップジャンプ
口元は
叫んでいる
Jisus!と・・・
誰よりも 誰よりも だれよりもはやく
命を捨てよう
ひとのからだ
我先に 我先に われさ ....
昨日、中国語教室のある、
ビルの入口から飛び出してきた小学生と
電車の中で席を譲る小学生を見た。
毛沢東よ。あなたの遺した中国は
こんな風に、僕の中で息づいているよ。
だっだっだっだっ地下っだっだっだ
だっだっだっだっ地下っだっだっだ
だっぱー(しゅー)ずたたたたた多々ん
だっぱー(しゅー)ずたたたたた多々ん
だぱすかちん!
(あー)鷹鷹鷹鷹鷹鷹すかち ....
朝はすべてに平等なのか、という問いに首を横にふる。
世界はひとつなのか、答えられない。
「そりゃあ、誰だってそうよ。」
と、不器用な手さばきと包丁でもってりんごと格闘する君は
さも ....
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