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有名になったヤエモンを
無理矢理走らせて
耐用年数超過した
鉄橋から突き落とす
お人形の
機関士と機関助手は
可哀想に殉職し
みんなの涙を絞り取る
橋のたもとには小さな碑をつくり
花 ....
改札口の向こうで
ピアノに蟻が集っている
きっと甘いんだろう

ハモニカを忘れてきた駅員が
時刻表に小さな落書をする
間もなく秋が来るのに
量が足りてないのだ

まだ君と僕とが出 ....
  「修行」

午後には温かくなる体
ベビーピンク の爪の肌
血が通いましたよ 私


今日も祈るように手を合わせ
指先に軽く接吻する
上瞼は慈悲深く閉じられて
朝靄の消え行く間に ....
それって秘密だよ
思わせぶりに微笑んだ
あなた
ドラえもんじゃないくせに
ポケットから何やら取り出しては
桜の木に振りまきはじめ
(まだまだ寒いよと眠ったままなのに
まだかまだかと貧乏揺 ....
コンビニのレジから
僕らのタクシーがあふれ出すから
春はまた息苦しい

行き先も告げずに乗ると
君の家を通過して
犬小屋の屋根を壊してしまう

料金を体温で支払う
少しのおつ ....
月のしずかを詠むほどに

月を
寡黙に封じ込む


 聴きそびれていたかも知れない
 のに

 細い肩には雲をのせ
 風をたよりに
 風さえも
 去り


物云わ ....
こぐまの尾、
ちかり、ちか、り

天空いっぱい夜は溢れて
地上で凍った吐息は
瞬く銀に吸い込まれる

星灯りの舗道に
靴音を響かせ
きみの声を思い出すと
辿る道程は冬の密度が融 ....
二十三年間生きてきたのに
おめでとうのひとつも
満足に言えない
そのことについて
頬杖をついて考える
一人で
室内で吐く息は白い
ストーブは足元ばかりを熱くする

家 ....
むかしむかしの
おおむかし


このあたりはジョーリングという
若い貴族のおおきな私園であった

ジョーリングにはヨニドナという
美しい妻があった

ふたりは清き心と身を持つ
神 ....
夕暮れ間近に
降りだした雨は
氷のように
冷たくて
見る間にそれは
視線の先を
白く染め変えた

あなたのと
わたしのと
それぞれの窓から
同じ雪を見て
初雪だねって
文字を ....
{引用=



一、レプリカの四月


たとえばそれは食卓のさかな

二度と泳がない姿はあわれです
しかし言葉はあぶくですから
気付かれずに消える、その
あぶくこそが  ....
具合はどう?
と問い掛けられても
よくわからないのだ
何か喉の奥につかえているようでもあり
ただ疲れているだけのようでもあり
それでいて急に、胸のあたりが苦しくなったりする

こうして
 ....
たまねぎを刻むと涙が出る
それにかこつけて
少し本気で泣いてみる
そうして
矢張りわたしは
要らない子かも知れないと思う
だけど午前の台所は
悲劇ごっこをするには明るすぎるし
誰かを想 ....
春の朝も
冬の夜も
代わり番この
月がでる

びしょびしょに縛られて
かちんかちんに凍り付いた
寒い夜
堅い手足を
揉み解す時
回転体の約束を反故にした空の誓い
生まれ初めの空虚 ....
子供の頃からその駅前には大きな百貨店があって、今は再開発かなんかで、まわりの高いビルに埋もれるようになってしまったけれど、私にとってその百貨店は世界で一番すばらしいところだった。百貨店の正面玄関のすぐ .... 見慣れた色 愛していた白の壁紙に 青インクを滴らせた
それも今は夢

貝の骨 散らばった星の砂 瓶詰めになった船型の心
凪にたゆたう 壊れた女神の半身

朝はこない ガーベラは枯れず 壺は ....
{引用=


一、擬人法


かなしむこころではなくて
かなしみという言葉を覚えなさい

よろこぶこころではなくて
よろこびの色彩に詳しくなりなさい

問うことはよそ ....
ちらちら舞う舞う
ゆきのこそのこ
あすふく風の そよぐ黒髪

かえるまい
いや
かえろうか
真白な空の
冷たい熱の 鳴く結晶

あやす涙を
すくいとり
手紙にそえて
あすへ飛 ....
おおきなカバンはいらない

なるべくなら
手ぶらが
いい


気の向くままに街を

ゆかいなものに
流れるものに
みじかく綺麗にあいさつをして
気の向くままにときを

 ....
弟がつり革になって
ぶらさがってる
白い輪っかのところなどは
良いつくりだった
揺れるたびに僕はぎゅっと握り
引っ張られた弟は
それでも痛いとは言わなかった
昔からそういう子だっ ....
宇宙うさぎはばかでかい
宇宙うさぎはくそちいさい

宇宙うさぎがたまごをうんで
宇宙うさぎ子がうまれ
宇宙うさぎ子がたまごをうんで
宇宙うさぎ孫うまれ
宇宙うさぎ孫がたまごをうんで
宇 ....
指導者殺しの裁判の争点は
今や罪ならぬ白か黒か

女の性と男の業か
それとも狂える心の罪か


指導者パートリィは
英雄になりそこねた男だった

二千の騎馬警官の指揮を執り
革命 ....
レジに並ぶ
買いものかごには
陳列棚にいた
やせ衰えた犬が入っている
丸まることもできず
横倒しに細長い
耳を澄ませば微かな息遣いが聞こえ
たぶん生きているのだと思う
レジを抜 ....
焦りをおぼえた場所からは
やさしくきこえる
誘惑のつめ


口笛をなつかしむまでは
曲がり角などこわくはなかった


憂いにまみれた地平には
消せないほのおと
水夫のつばさ
 ....
校庭で担任の先生が
カマボコを食べ続けている
僕らのささやかな幸せを願っている
その向こうの少し遠いところには生家があって
大きな窓から僕の可哀想なお父さんが
目を瞑っているのが見える
 ....
北からの強い風が吹いていた
枯葉をまだ護っている木々にも
誰もいないベンチにも
そこに流れる時間さえ吹き飛ばし
風は強かった

明け方の夢に両の頬が濡れて
世界中で独りぼっちのような目覚 ....
緑色の少年が白光の中を泣きながら歩いている
彼の、砂利道を隔てた向こう側の意識の中には
水色の少女の後姿があぜ道を逸れて歩いている
そうして彼女はいつも田んぼの水の中へ沈んでしまう
だから彼は ....
+拝石教の教え+


生命は大地より生まれる
大地なくば草木なく
草木なくば獣はなく
獣なくば人もない

生けるものの命そのものは
ひとつの大岩が砕け
多くの石が生まれること ....
涙を混ぜる、という行為には
冬の夜は長すぎる

ひつじが百匹を超えたら ふいに湧き出す
僕って何だろう、みたいな問いかけに、いつも
たまたまこの星に生まれて
たまたまこの国に来 ....
ガードレールの
かすかなすり傷から
少しずつ、ずるり
赤錆と化してゆく
そこを避けて触れた人さし指の
さらさらの、その
真っ白に乗じて、何も
何もかもわからな ....
かおるさんの自由詩おすすめリスト(3518)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
機関車- あおば自由詩15*07-1-13
制度(駅の周辺)- たもつ自由詩1707-1-13
気功師になれるかもしれない- 千月 話 ...自由詩13*07-1-13
さくら- 恋月 ぴ ...自由詩43*07-1-13
制度(タクシー)- たもつ自由詩1907-1-12
月歌- 千波 一 ...自由詩28*07-1-12
冬の夢かたり- 銀猫自由詩21*07-1-12
おめでとうの仕方- 吉田ぐん ...自由詩2407-1-12
*ドナとジョーの薔薇の園*- 知風自由詩307-1-12
初雪- LEO自由詩29*07-1-12
小詩集【レトロな猛毒】side.C- 千波 一 ...自由詩14*07-1-11
寝正月- 佐野権太自由詩21*07-1-11
午前十時のクリームシチュー- 吉田ぐん ...自由詩2907-1-11
昼の月- あおば自由詩8*07-1-11
R- 芳賀梨花 ...自由詩3*07-1-11
*家- 知風自由詩407-1-11
小詩集【擬人絵図】- 千波 一 ...自由詩14*07-1-10
小雪(こゆき)- こしごえ自由詩12*07-1-10
スケッチブック- 千波 一 ...自由詩13*07-1-10
車内- たもつ自由詩1807-1-10
*宇宙うさぎのうた*- 知風自由詩207-1-10
*貞女カーラの裁判*- 知風自由詩207-1-10
愛国- たもつ自由詩807-1-9
列島- 千波 一 ...自由詩13*07-1-9
遠足- たもつ自由詩1007-1-8
遠い別れ- 銀猫自由詩16*07-1-8
祭りの炎- 結城 森 ...自由詩3*07-1-8
*石の教え・神の夢想*- 知風自由詩107-1-8
サークル- Rin K自由詩32*07-1-8
赤錆わずらい- A道化自由詩1607-1-7

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