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もう
鋭いところまで、
来てしまっている。

人々は、
気付いているのであろうか。
虚空は、
妖しく、うねりながら明滅している。
あさっての老人は、
{ルビ落葉=おちば}に手を合わせ ....
少女の頃の恋は夏とともに
終わってしまうものなの
その恋は
秋は嫌いなんだよって言った
彼の夏休みの一部であって
砂浜の足跡みたいなもん
それでも馬鹿みたいに
求めあった身体には
きっ ....
腰の曲がった老婆がひとり
大雨の中を歩いている
両手を鎖に繋がれて
重い足枷を引きずりながら
濡れるに任せ歩いている

彼女にも愛は確かにあった

独り暮らしの雨は寂しい
愛は何処へ ....
唇の端を赤くした車が止まる交差点で
平行するというより、円還していた
二つの車輪が―、つまり自転車が
ひとりでにゆらゆらと通過していくような
微かな摩擦熱で火がつくような真夜中に
ティーエイ ....
緑のなかの月
金のなかの羽
夜の上で重なりあう
土の上で重なりあう
空のむらさきから
鳥が飛べないほどの風が
裏表なく降り下りる
どこへでも
どこまでも
 ....
とてもかたい列車で
おもちゃみたいな街から出て行く
レールをわざと踏み外して
けたたましく列車はのぼる
神秘だねって笑う暇もなく
割れた空へと進んでいく



にわか雨が過ぎていくの ....
雨あがりの空ろな声は

流れる雲のきらめきか


雨に湿った
{ルビ濃紫=こむらさき}の瞳がとなえる
つながりの腐蝕は
しっぽり燃える送り火で
季節を含む
風の滅びゆくさまを映す
 ....
観測史上最大級の台風が上陸した日の夕方
未確認の大型生物の屍骸が
四国のとある漁村の浜辺に流れ着いた

地元漁協の連絡を受けて
ある大学の海洋生物学の調査チームが到着したのは
発見から14 ....
いつもより少し日が暮れるのが早い気がして
つたの絡まった郵便受けをのぞくと
少し錆びた箱の中には、もう秋が来ていた

慌てた僕は、街を見下ろす公園に行き
ペットボトルのロケットにラブレターを ....
流しのはじっこで
トマトにかぶりつく

切って 盛り付ける前
誰もみてない 朝

どっからくるんだろう
この 破りたい
悲しみは

形よく そろえて
行儀よく いただいて
終わ ....
あなたのいない       空       白       を、日々うめる努力をしています。
もう、慣れました。     空が      白く      雪で染まってから随分たったので。
昨日は眠 ....
ねぇ、知らないうちに

ねぇ、正確なリズム

ねぇ、心臓も

ねぇ、わたしのからだ
海みたい
潮の満ち引き
お月様と一緒
28日周期で
満月のわたしは血だらけ
新月のわたしは眠 ....
奴は
山に登るのだ
そう言っては、ニコン党のくせに
私のオリンパスを借りに来る
高山植物を撮るのだという


いつも汚い日焼け顔をしわくちゃにして
稜線を越えていくホシカラスの夫婦
 ....
  山並みを巡って
  一本の道が続いていく
  夕暮れ時に
  耳元でふと寂しい曲が流れるものだから
  あの道がどこへ続くのかを
  未だに誰にも言えないでいる



  「 ....
蒼く冷たい空のまだら
枝を揺する見えないものたち
光の幅だけ花を飛び越え
午後と夜を持つ水の上を
蝶の影が過ぎるのを見る


透明な錆が生まれるところ
風の後ろ側へとまわ ....
月は去り
夜は現われる
濡れた枯草の冠が
微笑むものを照らしている
熱は夜の手を取り いざない
夜は野に横たわる
葉が冷気にかがやくとき
熱は空へ還る
空へ落ちる雨にな ....
君は覚えているだろう
君がはじめて掴んだ自由は
真新しい買ったばかりの自転車に乗って
得意げに街中を走りまわる事。


そして今
世間との関わりを君は海に投げ捨て
白い灯台すれすれを斜 ....
昔の知り合いから電話があって
ちょっと帰ってこないかって
ナンデって聞いたら
亀ちゃんが死んだよって

久しぶりに海に下りた
なんにでもなれるような気がして
なんにもなれないジレンマ感じ ....
灰色の世界に
黒き髪を濡らして
よどみない雨にかたむく
私という空間
よりそう透明に色が映り
声が風に舞い上がる

つながっている命の音色は
かすれることもなく響いて
光に染まる闇の ....
排気ガスの向こうに
こころだけを投げ出せば
いつだって僕は風になれる
鳥にだってなれる


部屋に戻れば
やわらかい布団と
あたたかなシャワー



守りが約束されているの ....
今日の日付が浮かぶたび涙じわりと

眠れずにつけたラジオから
あの人と似た声ざらりと
笑ってしまおう
目を細めたら泣けてきた

一生懸命でした

今日の日付が浮かぶたび涙じわりと
 ....
思い出せる涙は
すべて

私のせいであるが故



思い出せる涙は

なんとか上手く 
こころに
収まる




思い出せぬ涙は

だれのせいであったか

どん ....
サフラン色の吐息をつめた
紙風船に
虚空の稚児は
灰色の笑みを浮かべている

道なりに歩いていると
小さな星がすすり泣いていたので
モザイク柄の
傘をさしてあげた

陰った景色は
 ....
「あとにのこされたもの」

雲の隙間から
羽毛がこぼれおち
風にのる
海峡を渡り
山脈を越え
遥かかなたの砂漠まで
幌馬車が届けられない
あの砂漠まで

「月は地球の衛星である前 ....
それは総ての男を魅了する
総ての芸術家を虜にする


それは瑞々しい果実のようであり
たおやかな母の抱擁をも予感させる


それはあまりにも眩しい
陽に焼けたまろやかな曲線は
誇ら ....
一篇の詩に洗われて生まれてきた

風のかおりにつつまれて
身をさらし風化して
たわむれの声を聞く

{ルビ盲=めしい}た愛を引きずって
無欲な耳は
{ルビ戯=そばえ}を咀しゃくする
 ....
ひよこひょこひょこかえるのこ

けろけろわらう おじょうさん

さんごぷくぷくうみにさき

さきみだれるわ さくらのら
ひとしずく、
ひと掬いの時。
誰も振り返らない。

人しずく、
ひと救いの時。
誰も振り返らない。

ほら、
また落ちた。








 ....
すいかだった。

真っ二つに割られたすいかが、
テーブルの上に、
どでんと置かれている。

どこを見回しても、
スプーンがない。

仕方がないので、
そのま ....
輪郭だけをのこしたまま
あのひとがいなくなってしまったので
いつまでもわたしは
ひとりと半分のからだで過ごしている


明かりの消えた部屋で ひとり
アルコールランプに、火を点ける
ゆ ....
かおるさんの自由詩おすすめリスト(3518)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ブランコ- こしごえ自由詩16*05-8-26
鵠沼橋- 芳賀梨花 ...自由詩4*05-8-26
渇いた雨- 恋月 ぴ ...自由詩13*05-8-26
真夜中- プテラノ ...自由詩1*05-8-26
邂逅- 木立 悟自由詩505-8-25
初空列車- からふ自由詩705-8-25
季節- こしごえ自由詩6*05-8-25
ベリーちゃん- 大覚アキ ...自由詩805-8-25
空っぽの郵便受けとラブレターをのせたロケット- 伊藤洋自由詩5*05-8-25
トマト星人- 砂木自由詩16*05-8-25
空白- ふるる自由詩23*05-8-25
体内ファシズムとレジスタントなわたし- 芳賀梨花 ...自由詩6*05-8-24
奴への送らない手紙- たりぽん ...自由詩12+*05-8-24
帰路- 嘉野千尋自由詩11*05-8-24
ひひる__ゆらぎ- 木立 悟自由詩105-8-24
光に触れる手- 木立 悟自由詩405-8-24
とんび- 恋月 ぴ ...自由詩14*05-8-24
ウミガメ- 芳賀梨花 ...自由詩13*05-8-24
くりかえす- こしごえ自由詩7*05-8-23
ガードレールで夢を見た- 千波 一 ...自由詩17*05-8-23
雨のふる夏- かや自由詩5*05-8-22
思い出せる涙は- 千波 一 ...自由詩21*05-8-22
失恋- こしごえ自由詩29*05-8-22
Saudade.- 芳賀梨花 ...自由詩14*05-8-22
くびれ- 恋月 ぴ ...自由詩8*05-8-21
詩子(うたこ)- こしごえ自由詩13*05-8-21
ひよこ咲く- こしごえ自由詩3*05-8-21
「_ひとすくい。_」- PULL.自由詩13*05-8-21
「_すいかぶり。_」- PULL.自由詩12*05-8-20
透明な宿題- 望月 ゆ ...自由詩65+*05-8-20

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