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まぼろしの重さと
重さのまぼろし
戸惑いと迷いと
緑のはざま
きらきらときらきらと
取りもどせないものの列
手のひらに 手のひらに
降り来るものたち


むらさきが
 ....
朝の
冬の
わたしだけの酸素分子が
冷たく、サラサラと
肺に触れてくれわたしは
震えました


少しの日のぬくさにも圧され
再び惰眠の目つきで
食卓に傾斜してゆく
 ....
彩るうたを{ルビ口遊=くちずさ}む

こんな命があるかしら
{ルビ水=み}の{ルビ面=も}に蝶が浮いている
ちらともせずに浮いている

こんな命があるかしら
あすを知りえず浮いている
 ....
ピュウピュウ北風吹けば
寒くて唇が乾くので
つい唇を舐めてしまう
舐めるうちにカサカサになって
赤く腫れ上がった
僕のたらこ


リップクリームを塗ったら
気にしないのが一番
だけ ....
私は海になる
ただひとり あなたのために私は
自分を分解して個体の部分をすべてぬき取り
液体だけで構成された海になる
父になることしか出来ない性の宿命
それでもかまわず
私は母のような海に ....
遠い冬に生まれた夏が、またこの冬に巡る
僕はあなたの手にそっと触れ、

けれど
僕はあなたに触れることができたのだろうか

夏が 自ずからの素晴らしさに耐え切れず
崩れてゆく幾つもの午後 ....
冷たい雪の降る夜に

わたしのからだは凍えてゆくから
わたしのからだは
小さくなる

わたしはわたしを抱き締める



冷たい雪の降る夜に

わたしのことを
わたしのほかに
 ....
底ひ無く
心 沈む
みあげれば あおい闇

青ざめてゆく風のなか
声も無く笑った

雨の夢は白らかに咲く
虹のもと影ろふ立ち姿

底ひ無く
心 沈む
みあげれば あおい闇

 ....
得た と思うと同時に失う

林檎の皮を剥いていく
螺旋が皿に垂れていく
果物ナイフに映る甘いかおりに
私は涙を告げる

何も動揺することはない
唇はかすかに震えているが
芯は蜜を湛え ....
思いも無いのに思いどおりの
見てはいけない夢からさめて
終わり はじまるわたしがあり
気づけば朝を歩いている


かがやきやたかなりを
しあわせと呼ぶことに
ためらいく ....
どことなくストレス加減の昼休み
冷たい珈琲に浮かんだ氷を
ストローの先でつついたら
猫みみのかたちの小さな生きものが
ちょこりと顔を出した


頭痛の道連れに
こんな小粋な錯覚が訪れる ....
此の地面は
匂いも、何も
残らない性質です


此処にいることを示せず
湧き上がること溢れることを戒めてゆく動作が
結果的には
瞬きです


此の地面は
風へと ....
落ち葉の鳴る、崩れ落ちる音
誰も妨げないテトラポッド
景色、静かな君を当たり前に思って
空に手を向けて
朝、誰もいない道に目を閉じて歩く


歌を歌えない
と気付いたのはいつだっただろ ....
頬を追い越してゆく風と
手招きをするような
まばゆい光

目指すべき方角は一つだと信じて疑わず
出口へと向かって
足を運んでいたつもりだった


不思議だね
振り返ることは敗北では ....
月が冴えわたる冬の夜
田園の雪の波が
月光に青白くきらめいて
をんなの肌に深く映ります
あぁしんど
酔い醒ましにちょいと表に出てきたけれど
伏し目がちな月影は
わかばにマッチをすっていま ....
− 愛は確かに潰えた


  男の心に残っていた僅かな温もりを奪い去る良く晴れた或る冬の日の未明 月光に射貫かれた眠れぬ夜に 愛は国道246号線池尻大橋近くの交差点で潰えた 間断なく走り去るヘッ ....
はいいろ
ぎんいろ
雲の上に
雲がのるいろ
錆びた欄干がぱらぱらと曲がり
きんいろとむらさきいろを抱き寄せて
ゆくあてのない歩みを照らしている


置き去りにされた水 ....
春までの道のりを
手探りするきみの指で
うたは束の間、白く結晶する

凍れる河と
色褪せた山並みと
特急列車の行方を挟み
わたしの前で野分の一陣はわらう


今日も約束の書けぬ手紙 ....
嘘つきだった君を剥がしてあげよう


昼間のシャツは
白すぎたんじゃないか
夕飯のサラダは
潔すぎたんじゃないか

嘘つきだった君を剥がしてあげよう



すべてを明け渡し ....
野を渡る風が表皮をなぞると
確かに私たちからは
生きているものの匂いがする

ひれ状に並ぶ背中の突起物にさえも
既に意味は付与されているのだ

と、唐突に閃光が走り
どこか、と ....
欲しいものが手に入らないと
やっぱ寂しい


下を向いて歩く冬の街角は
何だか寒々しいな


もうすぐクリスマスだし
賑やかに感じる街角を
ポケットに手を入れて歩く


何も ....
その中で 支度をする

なお、ひかる
くるしいまばたきに
ゆびのすきまからあふれ
染みを
のこして






あの日
髪をきってほしいと言った
初冬だった
あさひがの ....
昨夜の飲み会で終電を逃し
駅前のネットカフェに泊まり仮眠を取った

リクライニングの個室で夜明け前に目が覚めて
出勤時間よりも一時間早く職場に着いたので
シャワーを浴びた後
休憩室の畳の上 ....
ふいにはじまり
ふいに終わり
悲しくそこにとどまるもの
晴れた夜の無灯火の群れ
光をちぎり 与える誰か
ちぎれる前の 光のありか
地に倒れた外灯が
赤い星を聴いている
青に ....
肌をすべる泡が灰色に変わりはじめ
見下げて
乳房から続く白い曲線や
つま先の綺麗な花色に
絶望する

口紅を塗らないのは
ちいさな爪を伸ばさないのは
この隙間を
みつけてほしいんだと ....
ベランダは東向きだから
朝はとても眩しいよ

  彼ね
  厳しい審査の結果
  高得点で合格しないと見せないよ
  足の親指を齧ったあとの
  くりん、とキャット半回転

  もう ....
メロスが走っていた頃
大半のメロスは
走ってなかった
セリヌンティウスが王に囚われていた頃
大半のセリヌンティウスは
自由に街を往来していた
少年の青白く細い指は
ページをめくり続け ....
僕が以前働いていた特養で十三年生活していた
身寄りのない K {ルビ婆=ばあ}ちゃんの告別式が老人ホームで行われた日の夜
他施設との懇親会が行われ、
僕は「はじめまして」とテーブルについて
「 ....
  テーブルの上にはワイングラスをふたつ 仕事の帰りがけに買ってきた今年収穫された葡萄で作られたワイン ボージョレ・ヌーボーの栓を開けよう 僕の他にこの部屋には誰でも居ない 君が頬杖を突いて物思いにふ .... 子供が
消えて
雲と、雲以外のものの境界が
曖昧になってゆく
遠い飛行機の轟音と、鼓膜とが
混同されてゆく
昼なのか、それとも
冬なのか
子供は
過ぎる為に走るのだっ ....
かおるさんの自由詩おすすめリスト(3518)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
むらさきの日- 木立 悟自由詩405-11-26
窒息器系- A道化自由詩1505-11-26
波紋- こしごえ自由詩16*05-11-26
たらこ物語- 恋月 ぴ ...自由詩12*05-11-26
海になる- 岡部淳太 ...自由詩10*05-11-25
冬に生まれた夏へ- 英水自由詩705-11-25
冷たい雪の降る夜に- 千波 一 ...自由詩18*05-11-25
空想う- こしごえ自由詩14*05-11-25
形見- こしごえ自由詩11*05-11-25
ノート(せなのいし)- 木立 悟自由詩405-11-24
クリオネ- 銀猫自由詩16*05-11-23
甘受する体- A道化自由詩1205-11-23
空の一片、届かないノック- 霜天自由詩1105-11-23
壁画- 千波 一 ...自由詩24*05-11-22
密約- こしごえ自由詩16*05-11-22
愛が潰えた日に男は自画像を描く- 恋月 ぴ ...自由詩13*05-11-22
みどりに_みどりに- 木立 悟自由詩405-11-21
六花のうた- 銀猫自由詩19*05-11-20
彫刻家の夜- 千波 一 ...自由詩16+*05-11-20
幻獣- たもつ自由詩1205-11-20
上を向いて歩きたい- 恋月 ぴ ...自由詩14*05-11-20
立冬に_ひかり- はな 自由詩17*05-11-19
へろへろランナー_〜_いつかの僕との伴走_〜- 服部 剛自由詩10*05-11-18
夜と背- 木立 悟自由詩705-11-18
浴室- かや自由詩12*05-11-18
猫の結婚記念日- 銀猫自由詩11*05-11-18
- たもつ自由詩1105-11-18
白い花に囲まれた寝顔_〜_K_婆ちゃんに捧ぐ_〜- 服部 剛自由詩11+*05-11-17
ボージョレ・ヌーボー- 恋月 ぴ ...自由詩10*05-11-17
設問ごっこ- A道化自由詩13*05-11-17

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