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凍えの夜に
面相筆で刷いた薄雲が
星座に風を満たし

十字に居並ぶ太古の紋様は
くっきりと現在を刻印し
ありふれた永遠を
わたしに見せつける


生は
背中の痛みで
諦めは
 ....
冷えた夜が
低地を這っている
これもまたもうひとつの
忘れられた夜であろうか
――あの人は
  貴重な生を召し上がりました
何ひとつ 言い残すことはなく
混沌の角度で経験は薄まってゆく
 ....
ずるやすみの木で
かみさまを見かけた
なにをしているんですかとたずねたら
ずるやすみをしているのさとこたえた

ぼくも人のことは言えないから
ああそうですかと
おおきな幹にせなかをよりか ....


昼休みの男子休憩室の扉を開くと
新婚三ヶ月のM君の後ろ姿は正座して
愛妻弁当を黙々と食べていた

「 おいしいかい?
  結婚してみて、どうよ・・・? 」

と買ってきたコンビ ....
走る車の中から
窓の外に
うつる景色が 素敵だ

あなたはちゃんと
歩行者の安全考えて
車走らせていて 素敵だ

時折 携帯を取り出して
メールチェック
もちろん一旦 停止して…
 ....
国会の証人喚問潰し、
ですか?。

そのやり方、
いつも使いますね。

ちょっとばかり、
都合が悪くなると、
また「ゴミの日」でござます。

まとめて出せば ....
卑しい 女の 口元から
覗ける 太陽の日差し
真実は 1999年に
落ちた 地球の中の
骨格部分である
悲観主義者の下へ

なぜか 暗闇の 骨格が
私を 屠るのである
ので
あんた ....
月の滴り糧にして、
傾くが儘に流れ征く。

果ての浄夜は音も亡く、
地を這う我影、
唯ひとつ。
たとえば
カーテン越しの陽だまりに
できるだけぽつんと
たよりなく座ってみる

時計の針の
こちこちという音だけが
胸にひびくように
明るみの中で目をとじる

いつの日かお ....
あなたは 土にならず
離れず 月に なった

継がないはずの 木々の名も
つなげぬからだ わたる鳥も

襖に 閉ざされた 小雪冷え
焚きつけたストーブ その奥

影に ....
絶望さえ透けていく
初夏の陽射しのもと
雲へ手をふり
永遠する未完の涙

生れ立ての傷が
{ルビ鎖状=さじょう}に結晶し
{ルビ手鞠唄=てまりうた}に弾む午後
幼き声の純粋にひそむ響き ....
見たことのある大人の
さらりとしたもうお帰りなさいの言葉が
肌の羞恥で
ぽた、
と、密かに融けた夕方5時


ええ
子供はわざと赤
のち、黒でした、その速度を把握でき ....
歩道の残雪を
踏みしめる律動
声でもなく
音でもなく
歌でもなく

  白い吐息に飽きて
  見上げる
  大気の天蓋
  一弦の
  その楽器

  透明におびえ
   ....
色もかたちも失うほどにかがやき
原への道を埋めてゆく花
光にひらく午後
花に閉ざされる午後


檻のなかの木が
檻を呑みこみ
空を覆う
たったひとりの森になり ....
発売まで指折り数えたCDを
ようやく手にして
するするセロファンを
むいているときのときめきは
リンゴを倍速でむいているみたいで

ポンと
再生ボタンを押すと
さらに加速度を増して
 ....
それは綺麗な海岸の砂
流されて戻っていくうちに
綺麗になったような
そんな色をしている

こんな所に愚痴を落としたら
明日には綺麗になるのだろうか
そんな愚かな考えは波に漂う

それ ....
最初に巨大なテーブルが在つた。
テーブルこそは原初の者である。

テーブルの一辺は三千{ルビ阿僧祇=あそうぎ}四千{ルビ阿僧祇=あそうぎ}であつて、
其の対角線は五千{ルビ阿僧祇=あそうぎ}、 ....
すがすがしい、とは
あなたのことを定義する
世界中の辞書には
それが 載っていない

身を切るようだった、面影と導き
わたしの中で
希望や、愛が、泣くとき
消え入りそうな説得 ....
朝日に窓枠は枯れて

錆付いたカーテンからは

夜が死んだ匂いがする

炊き立ての白いご飯が

今日はもう仕方が無いんだよ

と生きる糧を与える

箸に摘めるだけの物を

 ....
自分が火であることを知らない火が
午後を 夜を さまよっている
持ち上げることのできないものを持ち上げようとして
燃える腕を宙空で
ただぶるぶると震わせている

 ....
時の泉に 群れ飛ぶ月の 彼方
のべる腕 さしだす酷に くれて

守る いわれのない 裸の花
晒し 望む 天の 枕木

はしり 散らす 吐息の杖
くぐり 舞い戻る 夜明け
理科教室のカーテンの陰
ビーカーに入れられた
子供の悪戯とクロッカスの球根
こっそりと 育つ日々



昼の太陽 夜の月
揺れる隙間から漏れる
光りの栄養を貪りながら
薄情な薄明か ....
呑んだくれた父が
血まみれになって帰宅したことがある
前歯が三本折れていて
目の周りは真っ黒だった
何がおきたか怖くて聞けなかったが
父は喧嘩をするような人間ではなかった

呑んだくれた ....
そうです
世界から隠れて
潜って居られる場所が要るのです

まじりけない初期衝動とだけ
ひたすらに戯れて居られる
そんなパラダイスを
とめどなく夢見てしまいます

子どもじみているの ....
朝の海には光しかなく
頂をすぎる風
うすい雲を呼吸するものには
既にそれは海ではなく
折りめ正しい紙の翼の
つけ根に震える飛べない心


枯れ葉の熱に渦まく白金
土が ....
我が子の繊細な横顔の
そのとりわけゆるやかな{ルビ頤=おとがい}に触れたくて
私は
そっと静かに手を伸ばす
触れたい
触れたくない
その繊細な構造を知りたいのに
やさしい{ルビ頤=おとが ....
シュレーディンガーの仔猫たちは
母を捜して彷徨っていた、
小雪ふる池のほとり、
量子の石榴をもとめる彼女は、
仔猫たちをみつけるたび貪った、

死ね、
さもなくば生きろ。
夜になると
考え事が増えて
朝も考えているけど
いつでも
今から
考えることができる
たくさんの雪の
物憂げなテレビニュースに押されて
僕は
やらなくちゃいけないことを
考える
 ....
ここ最近の寒さに慣れ
僕の街では冬の華を
見ることないままに
この時期を終えてしまう

テレビでは{ルビ冬華=ふゆばな}のニュース
まだ僕の街には咲かない
一粒の種でも分けて欲しい
そ ....
驚くほどのことはない
わたしは、空中に髪をほどき
視線を結着させている
あこがれは、あこがれ

先天的な太陽は、この時
肺の浮沈までも漂白して
果ての分裂を結晶化している
わたしは、今 ....
かおるさんの自由詩おすすめリスト(3518)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
球根- 銀猫自由詩10+*06-1-17
雨になる前に- 岡部淳太 ...自由詩10*06-1-17
ずるやすみの木- ZUZU自由詩1406-1-17
「結婚」についての考察- 服部 剛自由詩15*06-1-17
逃避行〜南へ南へ- 阿麻自由詩12*06-1-17
「_どうしてですか?。_」- PULL.自由詩4+*06-1-17
さぁ_よっておいで〜_紙芝居が始まるよ〜- 奥津 強自由詩6*06-1-16
「_夜旅。_」- PULL.自由詩12*06-1-16
Lesson- 落合朱美自由詩40*06-1-15
射かける_しぐさ- 砂木自由詩11*06-1-15
遠雷- こしごえ自由詩13*06-1-15
融ける帰路- A道化自由詩10*06-1-15
オクターブの双月夜。- たりぽん ...自由詩12*06-1-15
姿の源_Ⅳ- 木立 悟自由詩206-1-15
つぼみの風- まほし自由詩13*06-1-15
それは- 海月自由詩2+*06-1-15
蓋天宣夜- 佐々宝砂自由詩306-1-15
「白い花」- 阿麻自由詩7*06-1-15
朝日に窓枠は枯れて- 唯浮自由詩11*06-1-15
姿の源_Ⅲ- 木立 悟自由詩406-1-14
の_あと- 砂木自由詩9*06-1-14
花監禁- 千月 話 ...自由詩14+*06-1-14
海に出るつもりじゃなかった- 佐々宝砂自由詩17*06-1-13
Hide-and-Seek- 塔野夏子自由詩11*06-1-13
降り来る言葉_XXI- 木立 悟自由詩506-1-13
温度- 日和自由詩10*06-1-13
量子と猫と鬼子母神- 佐々宝砂自由詩10*06-1-13
冬空- 石川和広自由詩6*06-1-13
君の街- 海月自由詩2*06-1-13
偽りなき髪- こしごえ自由詩10*06-1-13

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