すべてのおすすめ
わたしは蠍
孤独な蠍
心に浮かぶあなたの姿
思い出は心の痛み
耐える事しか
わたしは知らない



わたしは蠍
虚しい蠍
流れる砂はあなたの幻
ひとり見つめて
逢いたさ募る
 ....
手のひらのなか揺れる手のひら
波のかけらを抄いあげると
しずくは双つ微笑んで
仲たがいを終えた羽
海の光に照らされて


風は強く
雪をけしてつもらせてはくれない
ひとつ ....
此処は昔風でそれでいて未来的な
実験城砦
此処に居て僕のすることは
純粋であり続けること
その純粋を自ら頑なに
裁き続けること

此処には僕の他誰も居ない
そして僕はほとんどの時を
 ....
「あなたはね。
 卵から生まれたの。
 それはそれは痛くって、
 とっても大変だったのよ。」

それが母の口癖だった。

嬉しいことがあったときも、
悲しいこと ....
ささやかに
くりひろげられる祝宴
ノートブックの
きれはしの中の



外側の
銀世界
にはほど遠い
ところどころに煙った雪



落ちてく
地下茎すらとどかないどこか
 ....
空は啼いているのだろう
風は狂いはじめている

雪の華はその美形を
とどめることも叶わずに
ただ白い塊と成り果てる

清き水の流れさえも
怒涛に変えて


白鳥は真白の吹雪に ....
うちのクラスの山田くんは いつも
弁当をもってこない。

昨日は
ホームレスのおじちゃんが ひもじそうだったので
あげてきた、と
寂しい目で 語ってた

一昨日は
おなかがいっぱいだ ....
冷たくなった幼子を
か弱き両手にひしと抱き
二度と帰らぬ温もりに
涙を流す母と子に
一体何が言えるでしょう

甘きは全て子に与え
苦きは我が身に受け止める
其れが母と知っていて
私に ....
   甘くない珈琲を
   手の中で
   大事そうにしていた
   猫舌だと言って
   大事そうにずっと
   両手の中で



   十二月に降る雪のように
   ま ....
あ、


あ、鳩の
光、銀杏の
光、それらの



ぱた、ぱた、


一時的な昼下がりが
水銀の微粒子の鳩として
アスファルトの日向へ、群がり
アスファルト ....
満水の夜に
感覚をとぎすませながら
無数の魚が泳いでいる
距離と、位置と、
上昇する体温と、
そういうものを
止めてしまわないように


蛇口に口をつけて
あふれ出すカルキを吸うと ....
かかないほうが
異常であること
いくらでも つくれる
魔法の装置になって
詩を ほろぼすこと
{引用=  空をイチョウが渡っていった
  最初は一枚
  次には乱舞

  真上を通った瞬間に
  くるくるイチョウの形が見えた

  落ちてきながら
  落ちてはこずに

   ....
目を閉じ
緑はほとばしる
陽の音が 陽の熱が
やわらかな迷路に落ちてゆく


川に沿って光は曲がり
風は遅れてあとを追う
土のかけらは水のなか
異なる火となり揺れている
 ....
夢から紡いだ淡い期待を束ね
双の棒針で器用に操る
操る毎に淡い期待は確かな予兆に変わり
なまめかしく揺らめいて
蠢いて
少女は艶やかな女人となる


月の満ち欠けを赤い細布で数え
確 ....
死が怖くて、私は
まだ小さかった夜、泣きじゃくり
死ぬのは遠い 先のことだよと
若かった父になだめられ泣き止んだ。

花が咲き 枯れる道理の
カケラも知らない

いま咲き誇る 花々
 ....
静かな 音色が 私の
腕を 釣る
首まで もっていかれ
死は 釣られ
音色は 小川を 走る
十字星 にも 似ている

まだ
まだ 終ってはいない
私の 足が 主のいない
夜道を 歩 ....
公園へと続く夜道の街灯に照らされて
{ルビ百日紅=さるすべり}の木は裸で独り立っていた

枝々に咲かせた無数の桃色の花びらを
過ぎ去った夏に{ルビ葬=ほうむ}り
樹皮を磨く北風に じっと口を ....
隣の白蛇が、
皮を脱ぐ。

彼は失恋すると、
いつも絶食して、
いつも脱皮する。

センチメンタルなのだ。

脱皮する少し前から、
蛇の目は白濁しはじめる。 ....
冬の夕暮れ 老人ホームの庭に出て
A {ルビ婆=ばあ}ちゃんと若い僕はふたり
枯葉舞い散る林の中へと ずんずん ずんずん 進んでく

「 A さん、目的の宝物がみつかりました・・・!」

 ....
何故 君はいってしまうのか
大人たちよりも ずっと ずっと先に
危ないよ
あんまり先を急ぎすぎると
石ころだか何だかわからないものにつまずいて
転んでしまうよ
危ないよ

とん とん  ....
いつだって 嫌な顔ひとつせず 私の話を聞いてくれて

私が勝手な態度を取っても 必ず優しく怒ってくれて

泣きたくて泣きたくて 辛い夜も タイミングよく 連絡くれたり

貴方がいないと 私 ....
空腹に堪えかねて
絵葉書を呑み込んだ。
青く浮き出た静脈の中を
函館の夜景が漂っている。
芽、夏の始まる頃
なだらかに繁茂し
雨戸のような
古い匂いのする部屋
少年は水棲生物の絵を描き
鉛筆の芯はそのために
おられ続けている
逝くもののために祈り
生まれるもののために祈る
 ....
冬の空のしんとした質感に
しなだれる肺のたおやかなこと

木枯しに枯れていく太陽のもと
不透明な雪の結晶となる重さを
熱く呼吸して火照る

湾曲している波に共鳴する
空との境界で
風 ....
今日
自分が 自分を 
産む時 である

従って
回るものは
抗癌剤のような
愛である

誰の意見も 聞かない事だ
愛が言ったので
愛が自殺した

まだまだ

まだまだ
僕のからだの内燃機関は
なにを動力にして
ここまで
走らせ続けてきたのだろう


西日はいつも眩しいね

僕の手が掘り出したいものの
手がかりを
きっと
西日は知っている
 ....
聞き慣れぬメロディーが
不意に耳を訪れ
きみのケータイを発見せり

外出先で気付いたろうか
今の電話は急用かな
届けてほしいと言うだろか
どうしてくれよう
白いフレームが
こっち ....
目には見えない「現実の壁」に敗北して
言葉を失いしばらく立ち尽くしていた僕の背中は
やがて青空からの{ルビ息吹=いぶき}に押されて
いつのまに
古時計の長針と短針がゆったりと逆回転する
不思 ....
繋いだ手の感触を
消してしまえずに

たとえば、今
この空のあの雲
と 私の指が示しても
あの人にはもう
届かないでしょう



尾とひれのついた
魚の形の 群れが
泳いでい ....
かおるさんの自由詩おすすめリスト(3518)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
蠍の刺青- 恋月 ぴ ...自由詩9*05-12-13
羽と手- 木立 悟自由詩405-12-12
実験城砦- 塔野夏子自由詩10*05-12-11
「_たまご。_」- PULL.自由詩15*05-12-11
落ちてく- フユナ自由詩505-12-11
凍れる河- 落合朱美自由詩15*05-12-11
山田くんのお弁当- 仲本いす ...自由詩8*05-12-10
私は何も語れない- ひろよ自由詩6*05-12-10
十二月に降る雪のように- 嘉野千尋自由詩17*05-12-10
明るい成り行き- A道化自由詩705-12-10
夜明けの水位- 望月 ゆ ...自由詩57*05-12-10
そろもん(テーゼの話)- みつべえ自由詩305-12-10
渡り銀杏- 小池房枝自由詩2105-12-9
午後の水- 木立 悟自由詩605-12-9
手毬唄- 恋月 ぴ ...自由詩12*05-12-9
死が怖くて- 阿麻自由詩6*05-12-9
釣る- 奥津 強自由詩505-12-9
宇宙ノ声- 服部 剛自由詩11*05-12-8
「_皮を脱ぐ。_」- PULL.自由詩16*05-12-8
柱の印_〜働き者の_A_婆ちゃん〜- 服部 剛自由詩9*05-12-6
罪のない子供たちの歌- 岡部淳太 ...自由詩9*05-12-6
瘡蓋- 蛙の子自由詩2+05-12-6
旅情虚構- 吉岡孝次自由詩305-12-6
芽、蘇生- たもつ自由詩1205-12-6
しおり- こしごえ自由詩16*05-12-6
まだまだ- 奥津 強自由詩405-12-6
ゴールド・ラッシュ- 千波 一 ...自由詩15*05-12-5
忘れもの- 銀猫自由詩11*05-12-5
夢の小部屋_〜もの忘れのお婆ちゃん達と共に〜- 服部 剛自由詩7*05-12-4
空をいく魚の群れに- LEO自由詩11*05-12-4

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