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無理難題を あげて
彼女が 仏門に 入るという
魔女だったのに

三味線を 奏でる 指が
笑っているのだ
だが それは 数年前の事
私に 指は 生活と 音だけのもの

仏を 愛した  ....
今朝書き終えたばかりの
手紙を紙飛行機にして
あなたへと向かう
風を探している

雲ひとつない晴天の空は
太陽の傾きが眩しすぎて
方向を示すものが
見あたらない

そこへ向かう風は ....
波にさらわれ 溶けてゆく小石にむかい
「もう手おくれだね」ってひとり云ってみる

色んな意味で、色々と
体の奥を疼かせてでも、心は
押し殺して

波打ち際にひとりぼっちで
海に向かい  ....
1.僕が許せないこと

僕のお菓子を食べること
知らない誰かにメールすること
時々黙って家を空けること


僕は君を愛している
世界で一番愛している
だから僕は君を許せない


 ....
ポストがあんまり赤く誘うから
こっそり仕組んだ悪戯めかして
宛名にきみの名前を書いた


雪があんまりひっきりなしに
きみの傍に寄り添うから
水晶の珠を割って
ちいさな虹で
憂欝の左 ....
僕は夢を見ていた
それは長い長い夢だった
夢の中での出来事
僕はその全部を覚えてる

もうすぐ朝日が昇る
それは僕が望んだ事のような
それは僕が望んでいなかった事のような
夜は朝日が昇 ....
君の声がどうやって千切れてゆくのか知らない

どうか耳をよせてください
いいやよせないでください

僕はカミキリ虫みたいに叫んだ
その声は成層圏を真っ二つにした
そんなわけない

ど ....
花に触れるとき

手のひらは
香りにも触れている

手のひらでは
匂い
感じられないけれども


花に触れるとき

手のひらは
色にも触れているのかどうか

手のひらで
 ....
距離にたたずむ私の{ルビ首=こうべ}は
ついに飛び去ることはなく
天と地を結び
{ルビ収斂=しゅうれん}を{ルビ咽下=えんげ}している

星々がめぐり連なる
境界
深く眠る視線は果てを知 ....
待ち合い室の窓辺には
枯れそうな観葉植物がいて
誰もそれに気付かないまま
誰もがうつむいている

ただ水をあげればいい

枯れそうな観葉植物は
まだ枯れてはいないのだし
渇きをいやせれば
また青々とし ....
日溜まりの青空でダンスを踊る君は
或る日
突然
斑模様の水面となって
5番目のドアを叩き続ける
まるでドラムのように
5番目のドアを叩き続ける
まるで魂の叫びのように

自分が何者な ....
つめたい指をしている 
と あなたは言って
ふたまわりほど大きな掌で
包みこんでくれた

ゆきうさぎの見る夢は
ほのかに甘い想い出ばかりで
わたしは人のぬくもりに
慣れていないから ....
美しい風景写真を
眺めていた

若草色で
縁とられた何枚もの

それを両手にのせ
黄色や 桃色の
ふわりと匂う
いつかの春の息吹

こいしいが
夢の入り口
扉をひらく

 ....
一、

あなたは私の言うなりに
深い沖へと オールを
漕ぎ出だす
大風に巻き込まれる一艘の小さい船にゆられて
片道きりの切符

私はささやきかけ続ける

「天国はあたたかいわ」って ....
猫 が 
しゃなり、しゃなり、ゆら〜ん
微妙にコケそうな 
ブロック塀に ぶら〜ん
こ、こっち見んな!流し目で
寒いだろうし降りてくりゃあいいのに

去年の春に裏の物置で
にゃあにゃあ ....
白百合の季節ではないから
梅の枝を切ってきた
山の梅だから
きっと白い花が咲くだろう

ほんとのことをいえば
白い花はあんまり好きじゃない
私が好きな花は深紅の彼岸花で
それも墓地やな ....
空と空をつなぎながら
連なる交差に溶け残り
雪は火傷を伝えてゆく
遊びを終えた子らの声
原をわたる風のひと粒
熱と痛みが照らす脇道


埋もれかけた細い木のそば
真新しい ....
空にたくさんの綻びができて
あとからあとから雪が落ちてくるので
裁縫上手な婆さんに
縫ってくれ とお願いした

ひさしぶりの大仕事に
婆さんは大喜びで
せっせと針を動かして
つ ....
中学校の図書室で
詩の書き方という 本をひろげた

文芸部に入りたてで
それなりに 真面目だった
そこで 出会ったのが
高村光太郎様作 火星がでている である

ひと読み惚れという言葉 ....
友人のバイクの
後部座席
奥多摩へのツーリングの途中
立ち寄った駄菓子屋
なつかしの
銀玉ピストルを見つけた

彼は おもしろそうに
ピストルを手にして
銃口をぼくにむけた

ぼ ....
魔法瓶に夜空をみたし
ほの明りの朝、遠足に出かけた

あいさつをしたら
光の丘で
化石だった風が
重く熟して
翼となった
種子
小さく{ルビ瞬=まばた}きをすれば
霧散している光へ ....
今日の空をおぼえておこう
胸ポケットのさみしさは
空のむこうに飛ばしてしまおう
いつの日か
同じような雲のした
この空 この風 この匂い
ほほえむときがきっと来る

今日の川をおぼえて ....
今宵も
しんしんと
夜が降る

私はゴーグルもつけずに
調度良く降り積もった夜に
深く深く潜る


深淵までたどり着くと

耳元を
口笛のような風が吹きぬけ
目をあげると ....
でもね
ショッカーにもママがいるのよ
って教えてくれた
幼稚園のさゆり先生が
交通事故でびっこになってしまったと
ママが教えてくれた

ボーイフレンドのバイクで事故ったのだ
ランドセル ....
鎌倉に住む私は
古びた寺の庭園の水の滴で岩を掘る
{ルビ水琴窟=すいきんくつ}の{ルビ音=ね}を忘れ
日々グレーのスーツに身をまとい
コンクリートの街並みに染まる石像群の一人として
朝の川の ....
アスファルトが激しくそれも禿しく空中に
勃起するのだが
雨は降った
真面目に川はうねうねとうるさい
それがトビガチョウの夏だよ
川を渡ったまま
骨が砕けていくのがわかる
赤色の糸で背を閉 ....
咳がひとつ
窓を抜けて
枯草のなかに逃げた

草むらには
どうやら微熱の欠片が
カマキリの卵のように固まって
冬をやり過ごそうとしているらしい

わたしは昨夜見た夢を覚えていない
 ....
散りゆく影を追い
夢は螺旋を描く

振り向かれることも
交錯することもなかった
微笑みが蘇る

たゆたう まなざし
銀は舞い散るのに
光りは指から
こぼれる

触れられず ....
アンパンマンは正義の味方
弱い者が困っている時
誰かに助けを求める時
アンパンマンはやってくる
「やめるんだ!」

アンパンマンはかっこいい
誰もが一度は認めたはずなのに
いつからみん ....
夜が好き

塗り重ねた紺碧が
恥ずかしい輪郭を
消してくれるから
たやすく嘘がつける
夜が好き

冬が好き

穢れのない雪は
{ルビ男=ひと}を疑う心黒さを
隠してくれるか ....
かおるさんの自由詩おすすめリスト(3518)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
魔女が_仏門に_入るとき- 奥津 強自由詩5*06-1-13
風便り- LEO自由詩13*06-1-12
手おくれ- 阿麻自由詩2*06-1-12
ビフォーアフター- 恋月 ぴ ...自由詩13*06-1-12
プリズム- 銀猫自由詩17*06-1-12
目覚め- 和泉 誠自由詩3*06-1-12
千切れて- ふるる自由詩16+*06-1-11
花と手のひら- 小池房枝自由詩1206-1-11
臨海イズム- こしごえ自由詩10*06-1-11
白い待ち合い室で- ベンジャ ...自由詩5*06-1-11
5番目のドア- 恋月 ぴ ...自由詩15*06-1-11
ゆきうさぎ- 落合朱美自由詩23*06-1-10
冬の蝶- LEO自由詩7*06-1-10
シチュエーション〜片道きりの切符- 阿麻自由詩6*06-1-10
物置で生まれたネコ- 阿麻自由詩11*06-1-10
白梅- 佐々宝砂自由詩11*06-1-10
冬とてのひら- 木立 悟自由詩8*06-1-9
奇跡の日- 落合朱美自由詩18*06-1-9
拝啓_高村光太郎様へ- 砂木自由詩16*06-1-8
BANG!- The Boys On ...自由詩5*06-1-8
遺跡へ- こしごえ自由詩14*06-1-8
今日の空をおぼえておこう- 馬場 こ ...自由詩1006-1-8
潜夜一夜物語- 蒸発王自由詩2*06-1-7
ショッカーにもママが- ZUZU自由詩2706-1-7
空の色- 服部 剛自由詩10*06-1-7
バーバ子、アスファルトの季節を投げる!- バーバ子自由詩306-1-7
冬に白い靴で- 銀猫自由詩14*06-1-7
悲の舞い手- まどろむ ...自由詩7*06-1-7
アンパンマンと呼ばれた私の弟- 和泉 誠自由詩506-1-7
雪夜- 落合朱美自由詩20*06-1-7

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