すべてのおすすめ
原の終わりを示す石標
頬を照らす風に押されて
廃屋は花に沈む
空は地の午後へ近づく
忘れられた道から生まれる鴉
砂の上にあふれ出る夜



金銀銅の狐がむさぼる
返 ....
おやすみの挨拶に
朝目覚めた時に
会社へ出かける前に
君は僕に言って欲しいらしい


機嫌の悪いときもあるし
朝は何かと忙しいから
毎回言うのはめんどいなあ


本気じゃなくても ....
粒になり粉になり消えてゆく
手に触れる花から消えてゆく
からだへ からだへ
浴びせかけられるように降る花
燃えても燃えても降りやまぬ
消えても消えても降りやまぬ


め ....
母の小さな手が
ざわさわと高菜をもむ
塩と合わせる音が
その歴史を刻むリズム

器の底に横たわる思念
そこには計り知れぬ
脈々とした息遣いがある

その高菜を味見した母が
{ルビ辛 ....
光が 走る為
私の 光源は
泣かないで
戯言の 偽善

泥に 撒かれた
泥を 撒いた
花が 咲く
石の 花だ

光が 走る為
妄想上の 虚偽
笑って
悪人の 言動

泥の ....
手に触れるすべての
温度と湿度が
いつもより優しく感じられる
マリオをやれば
たくさんコインを取れる気がする
喪服に袖を通す
今日はもう
泣かずに済むのだと思う

+

 ....
肌にふれる
ざわめきの波に
もういいよ
さすらうため息

とまどうことなく消した
たばこの残り火が
灰皿に冷たく燃えていく

おびただしい熱が
さみしいからだを満たす夜
かえりみ ....
プレゼントの
箱のリボンを解くと
中には世界が入っていた
逆さまにして振り落とすと
すべてがからっぽになる

 落としたものはどこへ行きますか

一人の部屋で逆立ちをしていると
一日 ....
突然の雨に驚き
空気が動き
生まれた風は
生まれたときから不機嫌でした


埃っぽい路が
陽や曇を浴び
濡れた光を浮かべ
空を見つめているのでした


蜘蛛でも ....
空が灰色クレヨンの日
風邪をひいた詩人はゆめゆめ思った


詩人たるもの
移ろう季節を誰より早く
探して言葉にしなくちゃいけない


詩人たるもの
少しはむつかしい漢字くらい
す ....
好きなものを頼みなさい
メニューを渡すと
娘はしばらくうつむいて
星が見たいと言う
隣のテーブルにバスがいたので
手を繋ぎ乗る
ひとつ前の停留所で
サーカスを見るために
大半の客は ....
砂が生まれる日
冬から白が去り
見える風が座す
冷たいまなざしの
不透明たちが



空白に入り
空白を満たす
水のなかの息
満たされてゆく空白
消え ....
幼い頃のひとり遊びの記憶は
影となって私に纏わり
誰かを愛そうとするたびに
耳元で呪文を投げかける

楓の色づく様を
薄の頭をゆらす様を
人と分かち合うやすらぎを ....
夜と同じものが立ちはだかり
窓の外は暗くにじむ
歌うは神の無い月
瑠璃色の雲の一節
苦しみの幾拍かをとどまらせて





すべての低いとどろき
午後の果て ....
なんだかとっても寒いので
財布の中をのぞいたら
やっぱり寒い

ころりと100円玉
音をたてることもなく居て

街角の自動販売機
120円という表示が淋しい

一昔前なら缶コーヒー ....
大工は黙々と
もくもく雲を
鉋で削っている

おが屑のような 白い雲
見晴らしもよく
遠い山脈は 透きとおって見える

黄昏 誰も彼もが眼の上に
反芻いようのないことに
さよならし ....
あまり過保護になっては
ひとり立ちできないなどと
父母が 孫の話をする

だんだん 友人との付き合いが
目の届かないところまでいき
不安そうだが
あまり しばりつけても
本人のためにな ....
わたしは 鏡のなかで待っている

あなたを待っている



あなたは なにも知らずに
平気で 素顔を のぞかせる

わたしは みとれて 口ずさむ





月明 ....
低いオクターブで
朝を告げながら
高いところを
水が流れている
知らないあいだに またひとつ
季節をまたいでしまった


雲と空に距離が生じてゆく
そのすきまを
縫いながら、通過す ....
よく晴れた日
ハンガーに吊るして
自分を干してみる
きっと人はこのように
優しく干からびていくのだろう
水分も記憶も失いながら
+

鏡に向かって
笑う
そんな嘘
ばかり ....
帰ってきた さらに うすく かるく
まずしくなって これが ほんとうの
わたしだ まだ少量の毒をもつが
いつでも風にふかれて とんでゆける
きみのもとへ そして きみの彼方へ
改札口にて
お待ち申し上げております


行き先を
詮索したりはいたしません
どうぞ
ご安心を


あなたがここを
通過してゆく事実のみ
確かめさせて頂きたいのです ....
アースジェットが
秋のはじめになってもまだ半分くらい残っている
しゅーと夏を吐き出してみる
秋はそんなところから始まる

ぼくは割り算を高い空に置く
割り切れないことは繰り上げるのか
繰 ....
ここは誰かの土地だから
入ってはダメよ
ほら2センチはみ出して
男の子がひとさし指を削がれたよ
にこにこ笑いながら
誘うおじいさんとおばあさん
ダメよ入ったら
ほらまたはみ出して
きれ ....
眠りは当局から支給される
月にいちど注文をすることになっている
私は主に スタンダードな「白の眠り」を注文する
けれどいつもおなじ眠りというのも
あじけない気がするので
やはりスタンダードな ....
{ルビ夥=おびただ}しく降り注ぐのは
湿り気のある眼球たち

あまりにも優しい成分なので
それらは
{ルビ容易=たやす}く踏み潰せてしまうのだが
悲鳴に私は恐怖する

オアシスはすぐ其 ....
冒涜の 証の 器が
生まれていたので
宗教の違いを 感じる

私は 打つ
あの 人物という名の 恐れを
あの 人物という恐れ 多いまで

満月が 明るいので
一人の 男が 歩いている ....
 ねじまげられた心の滑走路
 遠くまで飛べなくなってしまった
 黄色い太陽はタマゴのキミ
 一度食べようとしたらやけどした
 大きな荷物を背負って
 友人は異国に旅立った
 誠実で唯一 ....
空からの鳥
土からの鳥
雲をあらそい
夜に落ちて
わずかな光に溺れる



土のなかの魚たちにも
雨は少しずつ少しずつとどく
稲妻の色に目覚め
音に眠る
その ....
街のすみの
白い白い花を
夜へと向かう暗がりのなか
したたる滴を追うように見つめる


からだが少しずつ咲いてゆく夜
時間と穴と痛みたちの夜
すべての窓と見つめあいなが ....
かおるさんの自由詩おすすめリスト(3518)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
冬獣行- 木立 悟自由詩605-10-12
ラストオーダー- 恋月 ぴ ...自由詩15*05-10-12
海へ至る- 木立 悟自由詩805-10-11
漬物- こしごえ自由詩7*05-10-11
光源「笑って、泣かないで」- 奥津強自由詩305-10-11
小詩集「書置き」(五十一〜六十)- たもつ自由詩1205-10-10
かくれんぼ- こしごえ自由詩15*05-10-10
重心- 霜天自由詩605-10-10
午後のはじまり- 木立 悟自由詩905-10-9
詩人は傘を忘れる- 銀猫自由詩16*05-10-9
小詩集「書置き」(四十一〜五十)- たもつ自由詩12*05-10-8
虚行路- 木立 悟自由詩605-10-8
風葬- 落合朱美自由詩42*05-10-8
幽かな日- 木立 悟自由詩405-10-7
100円玉の温もり- ベンジャ ...自由詩15*05-10-7
「雲と大工」- プテラノ ...自由詩3*05-10-7
ああ- 砂木自由詩12*05-10-7
わたしは_鏡のなか- 千波 一 ...自由詩14*05-10-7
流れてく、頭上の、- 望月 ゆ ...自由詩22+05-10-6
小詩集「書置き」(三十一〜四十)- たもつ自由詩1705-10-6
そろもん(新章スタートの話)- みつべえ自由詩605-10-6
改札口にて- 千波 一 ...自由詩41*05-10-6
omoidetosite- tonpekep自由詩14*05-10-5
ここは誰かの土地だから- チアーヌ自由詩905-10-5
眠りのシステム- 塔野夏子自由詩35*05-10-5
砂嵐- 千波 一 ...自由詩11*05-10-5
toi_la_rock- 奥津強自由詩4*05-10-5
夜への用意- 炭本 樹 ...自由詩9*05-10-5
外水- 木立 悟自由詩505-10-5
いろ_てまねく_いろ- 木立 悟自由詩905-10-4

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