女性の必需品買い忘れました。
六十四歳父親です。
いくら父親と言っても娘に頼まれた生理用品一人で買えるほどの強い心臓兼ね備えていません。
買い物はいつも十歳年下の嫁と二人です。

女三人と暮 ....
自分のことをトーマスと呼ぶ少年の体は青く粉を吹いてた

転職しても家事の基本は身に付かず二階の窓の日射しまぶしく

私は大丈夫になると文字が読めるシミュラクラ楽園の地図は模様

両足の無い ....
強剪定された関節に
盛り上がる傷
そこから
見えない指を差し伸べる
しなやかな風に 

小鳥が飛んできてとまる

どれほど春が虚しかろうと
生きている限り
痛い 悲しい 嬉しい 怖 ....
さかなのひれが走り
海はのどかに青い石をのみこむ
くじらのせなかに白い
かげがえんえんと生えている

むろん海だけじゃ
生きていけないから
あたたかなほうようをおこなうのは
水平線 ....
なるべく大きな声でこう宣言しなさい

~~予定ではこのへんで地球は終了です~~


銀河ヒッチハイクガイド


まだ未来のことなんて話してんのか、お前は
馬鹿にしやがって
昨日から ....
S君の身体は真に要領のいい奴とできている。
だからわたしはS君の身体を離れて住処を変えようと思っている。
ところがこのことを未然に察知したS君は自分に切り替えを命じたんだな。
血の流れを切断 ....
アンクはアンクであり続けるだろう
何一つ抽象となることなく
何一つ具象することなく
いつでも和解を求めようとする

愚か者の伝統は
自由であることだ
だがそれほどまでに
知が重い鎖とな ....
落ち込んだりもするけれど

うなだれて
ふてくされて
しばらくは動けなかったりするけれど

じっとそのまま寝そべってもいられなくって
お腹と背中の間あたりがジリジリとし始めて
伸びをし ....
出口のない部屋に閉じ籠められて
私は腐敗してしまいそうだ

流浪の眼では
天井を突き破れないから
大腿骨の壊死した足では立ち上がれない

天界は遥か彼方
黄泉の国で待っている人の
す ....
数日前の冷え込みは
さらりと積もった雪とともに
あっさり流れて消えた
今日はぬるい雨が降る
冷えては弛んで
今年も確かに春は

令和は五月からだとさ
準備期間がどれだけあったって
あ ....
ぼくの朝は完結しないつめたい夜を引きずってはいない
ぼくの大腸は閉塞して夜をためこんでいたけれどもね

カーテンを引くと天使はねぼけまなこで羽ばたいている
窓からのぞくと景色のはじに満開の桜の ....
太鼓の皮を破るような
驟雨が駆け足で通り過ぎていった
恐る恐る顔を軒に突き出して
ほっ、とする、お天道さんと
顔を突き合わせて

軒下で菜園の土を破り
アスパラガスの夏芽が
にんまり笑 ....
 少女の告白した罪を
 ゆるしてあげたかったわたしも、
 少女であった

のどけき春
光のさなか
惑いにとらわれた指のかわりに
野花をそっとよけ
スカートのひだが重なりあう

 ....
首筋から這わせた指先が
胸の先にかすかに触れる
少し切なそうな顔をしてあなたは
そっと目を閉じた

夕暮れ
カーテンを引いた部屋に
隙間から少しだけ
黄色い光が差し込む

言葉で伝 ....
防波堤に打ち付ける、波
全てをさらっていく
泡沫が少し、澱みに残るだけ

日がやけに低い昼下がり
人の姿もなく
旅の友は、おねだり上手なカモメ
行先不明の私は
いつだって
迷っている ....
真夜中を疾走する無軌道は自意識は所詮、夜明けとともに失われる時代遅れのノスフェラトゥだ、陽のあるうち連中はどこに潜んでるのかまるでわからない、お互いの顔すら見分けがつかないほど暗くなるまでは怖くて .... 晴れているから、影も濃い。
くっきりとまるく落ちる提灯の影を踏みながら弾んでいくわたしのむすめ。
引越して転園さきがきまるまで、わたしも仕事を休むことにしたので、さながらこれは春休み。自転車に ....
灯台の下のテトラポッドはいつまでも輝いている
防波堤に波がぶつかって砕ける音は
真っ暗な地平線へと吸い込まれていくようだ

パチパチと光る緑色の灯は
きっと私に何も伝えない
落書きと錆にま ....
となりの家はリボン細工
ピアノの音が聞こえます

お嬢様の手毬唄に
私は恋をしました、と。

彼女の髪は
いたずら好き
ピンとまつ毛を跳ね上げて
ピアノの音が
聞こえます


 ....
理由は瞳でも言葉でもなく

甘い棘でいたぶって
囁きながら堕ちていかせて

憧れていたの
散らしたのは何度目の夜
秘密はいつもドロドロしてる
苦い香りに慣れた頃
横顔をなぞる煙がいび ....
真珠はだれに殺された
孫娘に殺された。

 (はないちもんめ あの子が欲しい)

孫娘は泣いている
おうちに帰りたいと
泣いている
真珠の背中のぬくもりが
帰るおうちよ
ほたほた落 ....
やあ
十五年前の君
予想できるかい?
ひとつだけ、教えてあげよう

{ルビ面白=おもしろ}苦しい、面苦しい、日々の果てに
君は手にいれる
ひとつの温かい宝を

自由だとか、幸いだとか ....
僕の部屋には季節が無い
うずくまって見詰める本棚には
うっすら埃が積もっている
TVのコンセントは抜いたままだ
頭痛が少し
腹痛も少し
瞼が厚ぼったく重たい

もう長いことゆっくり眠れ ....
静まり返った夜に人々は固唾を呑む

意表を突く歌詞を並べたて 
繊細で微妙なメロディーラインで攻める

艶っぽい声にガードされた瞳
おまえは吟遊詩人

魔力のような鳴き声に引き込まれ
 ....
茅葺き屋根に鳥が舞っております
舞い降りてくるのは雲雀でしょうか
春を尾に引く雲雀でしょうか

茅葺き屋根に陽が舞っております
待っているならススメと云います
陽は待たずススメば夜が来ます ....
表通りの あわただしい正午に
ようやく腰をおろすと
さっきまで 見知らぬ背中が座っていたはずの
この 革張りのカウンターチェアが
ぽっかり冷たい

ーー記憶を失くした 若いピアニストのよう ....
夜になると

いちにち恋をひとつ

棄てようと思って

田んぼの畦道で夜風に

洗われています

やることがほかにないから

しかたがないのです



ここ ....
ここは私の国ではないから
わたしの言葉は通じません

何を言われているのか言っているのか
水の中で互いにぶくぶくしながら
ただただ息苦しくてしがみついてたから
爪は剥がれ肉も削げて皮膚のし ....
むかしむかしあるところに大正という村で育った少女がいた
彼女は いつしか百歳を超えて
「敬老会に行っても 最近は若いモノばかりで つまらん」と言い
八十を超えている若い衆が ぐっと笑いをこらえた ....
とがった心象風景を彩り豊かな地図に描きかえる仕事だった
あるいは
蓄積された夜を薄紅色の朝焼けに浄化していく仕事だった
あるいは
つぶれた恋の上層に永遠につぶれない恋を成就させる仕事だった ....
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