とじた目蓋の裏に海がさざめいていて
丸めた背中の上を野生の馬たちが疾る
寝息を受けて帆船が遠くへ遠くへ

あなたの存在そのものが夢のよう
そんなふうに思えたことがあった

ひとりでない、 ....
単純にじっとしていられなくて胎児は未熟なその足の片方で蹴った。
に過ぎなかったのに、女はそれが嬉しくていとおしくて、側にいた男に報告した。
「私たちの赤ちゃんが今元気にお腹を蹴ったわ」
まだ生ま ....
滑落した真夜中の亀裂の底辺に横たわり
衝撃の中で朧げな幻想を見ていた
ままならない肉体のどこか入り組んだ場所で
仕切り直しよりもシャットダウンが要求されていた
そこは氷山の中心のように ....
柔らかな陽射し、
惜しげなく降り注ぎ
光の道、
何処までも続く
世界はきらきら煌めいて
風がもう絶えず吹いている

ああなんていいんだろう!

この春日の緩やかな傾斜に沿って
ゆっ ....
詩というのは、心情の吐露とか、綺麗な風景を綺麗に書くとか教訓めいたこと、哲学めいたこと、社会批判、を共感を得やすいように、大勢が納得するような比喩をつかったり美しい表現をしたり、あるいは素敵なぐっとく .... 男は、どこか母親に似ている女に自分の遺伝子を遺したいもの
らしい。
kが大柄な体より小柄な女ばかりにひかれてしまうのはそのせいだろうか?

kの父親は大柄で筋肉質。胸板は厚く肉体労働に従事して ....
誰かが正しいという循環から外れても
心臓は打ち、もの思わぬことはない
放たれない言葉の流れが澱み

わたしはわたしから溢れ
低きに流れて見上げるのも
疲れるから地底湖になっている

と ....
祖母の 遺骨かと
焼けた雲 追う
折り紙の 鶴も
川くだり する

縁石に 添う
ひしゃげた 靴の黄
踵 上げ
芽吹く 緑

竹の 支柱に
絡む 蔦
編む 影
思しい 葉脈
 ....
公園のベンチで寝ている女を

小学校三年生の女の子は汚いと言う

ずっとそう教えられて来たから

口をとんがらせて泣きそうになって

汚い汚いとかん高い気分が滅入る大声で叫ぶ ....
ウヨクとサヨクが喧嘩してる
もういい加減に
しといたらいい
 戦争好きがウヨク平和好きがサヨク
 おっと違った ちょっと違った
ウヨクとサヨクがスキップしてる
もういい加減に
沸いたか  ....
詩は勝てない

自分の意見を言葉にできる人に
詩は決して勝てない

気づいたことをちゃんと調理せず(素材そのものの味とか言って)
なんとなく寂しいだとか嬉しいだとか
そういう気持ちのソー ....
  
  
  
  詩で、人は救えない。
  
  
  
  
  詩にしがみつき
  
  ひたすら走り続けて来た私が
  
  貴方から突きつけられた
  
  現 ....
モーテルの階段で呼びとめられて
マニキュアを塗ってもらった

「目立たないから、バレないって」
そう笑って彼女はウィンクする

ピンクに光る爪が
あまりにきれいだったから

120分 ....
詩を創ってネットに書き込んで何か貰えるのお父さん
娘に訊かれた
何も
そう答えると
つまらない
と娘が言った

それなら
俳句とか川柳とか、賞金か賞品の出るやつに応募しなよ
そっちは ....
 長年勤務して来た会社を7月末に退職した。最後は仔会社に転籍して経理責任者をしていたが、丁度グループ会社の再編と重なり、四半期決算を終わらせて落ち着いた所で退職できた。持病の緑内障が進んで来て、視野に .... もしも 三人が しゃれこうべになったら
三人は親子だと すぐにわかる 
なぜなら 同じ頭の形してる。 と、言われ
ハチマキ姿のタコの絵のような 立派な おでこを
三つ つきあわせて
婆さんと ....
透けた文字の凹凸
まだみぬ未来の影を踏むように
まだ逢えないひとの指先を数える
まだまだまだ未だこない時が記されていて
凹凸に触れるゆびさきは酔い痴れる

うらおもて おもてうら  ....
とおーい 声がするのを、するのを見ている。蛇腹にたたんだ気持のなかで子どもが泣いている。あかるい窓べ、海べ、岸辺。
心に彼岸はないから、いつまでも分かり合えない。猫たち性懲りもなく恋する。
 ....
もうすっかり春になりましたね
今日は風が強いです
咲いたばかりの桜の花が
ゆらゆら大きく揺らいでいます

 ■□

私は街を周回していた
人波物凄い都市だった
(流れに乗り遅れたら、 ....
春の夜、ひとつの管玉がアパートの玄関に埋まっていて、きっとこの世の終わりまで気づかれることはない。それはもう定められたことで覆しようがないのだ。誰がそんなことをしたのか、小さな水仙の花が掲示板に画鋲で .... 空き地の段ボールハウスが
雨で溶けてる

Krispy Kremeの窓から
それを見てきみが言う

「17になったらあんな家に住むわ」
父親は帰って来なかった
隠れた墓の中に壺はあるけど
骨は入っていない


アカミチモー(赤道毛)グヮーの真ん中に
旗を掲揚する柱が立っていて
村の誰かに招待状(赤紙)が来たら
みんなが ....
稲妻を見た
同じ木の下で
あみだくじの
当たりみたいな形

二人の間に
透明な線路

導かれるのは
初めてなのに
全てを知ったような
低い声が

鼓膜を震わして
こみ上げる ....
新宿通りと靖国通りが

架橋のしたでつながると

青梅街道になるって

平野の川みたいでおもしろいな

あの辺りや

歌舞伎町や新宿X丁目や

都庁まわりが

ひとが住んで ....
すっかり日々は暖かくなり
桜もいよいよ開花間近

なのに私の心は鉛の様
不安と恐怖が波打って
奥底から沸き上がる
(昨夜は凶暴な悪夢に襲われ
汗みどろで目が覚めた)

すっかり日々は ....
あから順にひらがなを思い浮かべて好みのタイプを探していたら〈ね〉か〈ほ〉がいいなと思ったのだけどそれは〈ほね〉になるなと気がついたのでわたし骨がある人が好みらしい。いやストライクゾーン広すぎじゃね全人 .... 居間のコタツに当たりながら、宿題の絵日記を書いていると、お母さん
が台所から出て来た。
「コタツで寝たらだめよ。何をしているの。」
「冬休みの宿題だよ。休みの間にあった事を絵日記に書くんだ。 ....
新宿が風邪ひいた

ミサイルが国こえた

満潮で重油の匂い立ちこめる

みどり濃き砂利道を墓まで散策


ビジネスの商談

近く死ぬんだと

分かっていても

する商談だ ....
ロウが落ちて
冷めてから固まる

誰かの足跡
みたいな雪国

二度とぶり返す
ことのない炎
身体じゅうで
押さえつけた気持ちは

ストーブの窓に
打ち明けた恋

薪の匂いが ....
じろう、きたろう、いず、きしゅう
ゆうべに、はなごしょ
ごしょ、たいしゅう

いろんなカタチをしております

えど、ふじ、はちや、れんだいじ
つるのこ、よこの、たかせ、はがくし

酸 ....
石村さんのおすすめリスト(1143)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
目蓋の裏のみな底- 帆場蔵人自由詩8*19-3-25
フラストレーション- こたきひ ...自由詩519-3-25
冷たい七面鳥- ホロウ・ ...自由詩5*19-3-25
春の讃歌- ひだかた ...自由詩619-3-24
詩について思うこと_- ふるる散文(批評 ...9*19-3-24
女の名前は恵美と言った- こたきひ ...自由詩419-3-24
循環- 帆場蔵人自由詩5*19-3-23
入り相- ルラ自由詩5*19-3-23
3月の終わりに- 秋葉竹自由詩719-3-23
なんちゃって- オイタル自由詩219-3-23
詩は勝てない- 印あかり自由詩7*19-3-23
【_私の詩が救ったもの_】- 豊嶋祐匠自由詩2*19-3-23
pale_pink- mizunomadoka自由詩519-3-22
詩を創ってネットに書き込んで- こたきひ ...自由詩419-3-22
退職の日に_/_旅立ちの日に(修正最終版)- beebee散文(批評 ...5*19-3-22
ほね- るるりら自由詩15*19-3-22
紙のうら- 帆場蔵人自由詩319-3-21
春のこと- はるな自由詩619-3-21
春の夢- ひだかた ...自由詩519-3-21
副葬のためのノート- 春日線香自由詩519-3-21
ドーナツ- mizunomadoka自由詩919-3-21
イジュン(泉)グヮー- AB(な ...自由詩319-3-20
運命の人- ミナト ...自由詩419-3-20
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walk・on_11(改訂)- ひだかた ...自由詩7*19-3-20
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墓までの散策- ペペロ自由詩319-3-19
故郷- ミナト ...自由詩4*19-3-19
名が無くとも- 帆場蔵人自由詩4*19-3-19

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