うっとりと金木犀の秋日かな

込み上げる郷愁の念空高し

群れをなす曼珠沙華と青空と
電気ケトルと時計の間に住む老婆が教えてくれた。「お前が眠っている間に夜中の雲から女の腕が伸びてきて、窓をすり抜けてお前の顔に透明な手形をつけていったよ。その手形は洗っても落ちないだろう。もう逃げられな .... 私は地球の人になる
道路標識はよく見て
交通ルールをしっかり守る
ご贔屓のチームがあって
試合結果に一喜一憂
ほどほどに勤勉で
ほどほどに憤り
ほどほどにやさしく
ほどほどにやらしく
 ....
君は視力が悪かったとしても
人よりたくさんの星を見て来た

ショルダーバッグの
マタニティマークが目に映るから
席を譲ったりできるのだろう

優しさは心に余裕がないと
分けられずに千切 ....
僕らは、揺れているだろう
冷めた血を滴らせながら
僕らは揺れているだろう

なにも見えない世界や
なにも聞こえない世界
そんな世界のことを
恐れ、そしてどこかで憧れもしながら

 ....
残酷に思える詩と、優しさを感じる詩が、僕にはあって、
僕は優しい詩が好きだ。
戦闘機より、パンケーキが出てくる詩を読んで、楽しい気持ちになりたい。

怒りや悲しみを、表現しないと駄目なときがあ ....
白いクルマに乗って
知らない町に着いた
知らない人に会って
知らないうたを歌った
そのまますべて流れて
暗くなったら波音
ああ
知らない人になりたい
天井にふくしが貼りついている
頼りなく「ふ」の字が剥がれかけている
重力に耐えかねている
見えないおもいに耐えかねている

布団の上で僕はそれを眺めている
貼り直す気が起きないことに
僕 ....
その人は
一生の間に六匹の猫に出会うのだという
わたしが知っているのは
九回生まれ変わるという言い伝え

あなたに会いたくて
も一度生まれてきたんだろうか?

昔死んだしろちゃんに
 ....
駆けていく星が流星というなら
命のきらめきも同じだけ流星といえるんだ
わたしの星のはなしをしよう
夜明けが見えない遠くの星月
ここから先、指じゃないよ、あれを見て
暗闇を切り続ける君の粒子が ....
田んぼと田んぼの間の細い道。その道端に夏草が生い茂っていた。
道の上に陽炎が立って揺れていた。

普通の人は誰もが忌み嫌う蛇がくさむらのなかに潜んでいた。
少女は夢のなかに現れた
少年は夢を ....
<枯葉はシャベルで集められる
   思い出も未練もおなじこと
   そして北風はそれらを運び去る
   忘却の冷たい夜のなかへと>

(「枯葉」 ジャック・プレヴェール 高畑勲訳 ....
ひたすら憧れて
螺旋階段を昇っていく降りていく
根無し草の宙吊りで
呼ばれるように拒まれるように
(何一つ叶えられることはないのだと)
遠い遠い鐘の音を追いかけながら
ただひたすら憧れて
落日の量る太陽の重みを
その身の上に遊ばせて
女は隠れた感情に名付け始める
喜びも悲しみも薄く展開していき
愛は少しずつ輪郭を明らかにする
女は陽射しのパンを食べ
風の美酒を飲み干 ....
巨峰よりも

マスカットが好きだ


好きで好きでたまらない

一年に一度だけの 

食べる恋人



なんといっても ぶどう狩りで

ぶどう園へ行き

熟したてのマ ....
乾いて荒れた
まぶたが開いて
かすれた小さな
産声が午前を揺らす
きみは何度目かの
救済と絶望のなかで
目に見える世界は
たしかなものではないと知る


クロー ....
ステージが替わると
アルファベットはカタカナになり
午前5時は夜から朝になり
妥協点と思っていたすべてが沸点になる
かつて愛した爆音
こんにちは安心安全
無限はイオンモールに散らばっていた ....
化石した
遠い遠い
昼下がり
わたしは
人を離れ
故郷を離れ

海へ向かった

知らなかった
心さえ向けば
海とわたしとは
一本道なのだ

そんなことすら
知らないほど
 ....
人魚姫は逃げた

愚かな人の子狩人を
眩ますため
水浴みしていた
砂に埋もれそうな
砂漠に埋もれかけた
小さな小さな泉を
碧の湖に変えて
そうして2度とは
現れなかった

オア ....
信号を抜けると駅が小さな口を開け
その口の中にざぶざぶと雨が流れる
その口の中をしきりと鴉が覗き込み
鴉が入っては抜け 入っては抜けして
鋭利な風が立つ

風の中
おんなが頭を垂れて
 ....
夕べのそらの木の下で
かぜふくしげみにひざをかかえた
おれの顔のちいさい一人がすわっている
きまじめな面つきの
むかしのテレビドラマのような
ひどく地味なふうていで
(なあに 貧しいだけさ ....
健康なゾンビがダンス

ぼくをつくりだして苦悩している

少女は少女がつくりだしたぼくだ

だからかっこいいのだ

潮と砂糖のにおいなんて捨てるよ


秋夜のくもが月のひかりにわ ....
右腕の痺れと乱視と空腹と眩しさと
カイロウドウケツの中で一生を
眠っているうちに過ごした気分だ
ゆるく握った手の中に
かなしみの感情だけを残して
早朝に目が覚めてしまった
歪む顔を隠すよう ....
優しさの、
止まらない疾走に
目が回る

こころの上で掬い取られた
優しさはまるで
枯れ果てて茶色の種をバラまくまえの
向日葵の花びらを枯らした姿で
花としては終わり果ててい ....
月にむかって
すこしだけ、声をかけている

さっきまでいっしょだった彼のこと
すこしだけ、尋ねてみてもいい?
いまの彼って、どんな顔してる?

私みたいな幸せを
噛みしめた顔してい ....
 北欧の地の寒空にカモメが何羽も飛んで行く。
 機嫌を損ねた海原に彼女の顔を重ね見る。
 愛は飛んで行った。
 この悲しみはなんだ。

 共に過ごした年月に期限などないと思っていた。
 ....
 日本の庭に金木星が匂い立つ。
 鼻腔への刺激に私の心は宙に浮く。
 ほんの少しの優しさを取り戻すと、
 明日への希望が胸を透く。

 一人の友人が去ってゆくと、
 二人の友人が現れる ....
「神はどこ?」と少女の声燃える街煤色の空照らす三日月 おとなになりたくない

子供のつくりかたなんか知りたくない

みんなつつましやかに戦争でもしておいたらいい

身のまわりでダイナミックなことなんかしてほしくない


観葉植物のよこで ....
潮目


 県庁跡の建物の中で期待もなく調べ物にと
りかかり、時間を待って香林坊に出る。そこ
はほんのひとにぎりの銀座で、渋谷で、新宿
でもあり、池袋の匂いを探して片町に流れる。
スクラ ....
石村さんのおすすめリスト(1143)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
秋日- ひだかた ...俳句1018-9-28
手形- 春日線香自由詩118-9-28
地球の人- やまうち ...自由詩2*18-9-28
- ミナト ...自由詩218-9-28
僕らは揺れているだろう- ホロウ・ ...自由詩4*18-9-27
パンケーキ- 水宮うみ散文(批評 ...13*18-9-27
知らない- 腰国改修自由詩2*18-9-27
天井のふくし- 福ちゃん自由詩218-9-27
六番目の猫- Lucy自由詩22*18-9-27
星のはなしをしよう- 日々野い ...自由詩318-9-26
忌み嫌う蛇が- こたきひ ...自由詩318-9-26
シャンソン三昧- st俳句218-9-26
憧れ- ひだかた ...自由詩918-9-25
- 葉leaf自由詩418-9-25
マスカット- st自由詩318-9-25
モメンタリ・モーニング- ホロウ・ ...自由詩4*18-9-24
ファミリア- nm6自由詩318-9-24
記憶- Giovanni自由詩4*18-9-24
オアシスのほとりで- Giovanni自由詩4*18-9-24
雨の町- オイタル自由詩318-9-24
ちいさいひとり- 「ま」の ...自由詩7*18-9-23
少女はぼく- ペペロ自由詩118-9-23
偕老同穴- Seia自由詩118-9-23
優しい疾走- 秋葉竹自由詩1018-9-23
月よ- 立見春香自由詩318-9-23
透明の地- ヒヤシン ...自由詩6*18-9-23
秋への入り口- ヒヤシン ...自由詩5*18-9-23
少女の願い- 一兎堂短歌318-9-23
欲望の約束- ペペロ自由詩118-9-22
- AB(な ...自由詩11*18-9-22

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