俺は嫁をこよなく愛している
二人の娘もこよなく愛している
つもりだけれど
果たしてその愛情の
重さ深さ大きさを現実には計れてはいない

およそなのだ
曖昧なのだ
いい加減かもしれないの ....
滔の海を見ました。かれのたましいはそこに転がっているように思えたコンクリートの路地裏があったのだけど、そうじゃなくて、本当は海みたいに手でかたちづくれないものの合間に挟まっているんだと思えました。残さ .... 裏切られて 裏切られて
恋の代わりに
安らかな呼吸を信じよう
あたかも にじんだ少女が
色彩に埋もれるように

粒子のざらついた日光が
ピントのきかない景色を
さらにまだらに削ってから ....
あらゆる行為を禁じられ
私は北極に立っているかのように感じた
もし周りの全てが敵だとしたら
頼れるのは
私自身とあの人の思い出だけ
そう思ってきた孤独な年月
何もなくても朝日を迎えないこと ....
みのりがことり
と音をたて
みちた風をゆらしもする
衣擦れの
すきまを縫うひかりの
糸をまぶたで
つむいではながれる
影の
あわさに怯えたり

する

くもり、
軟 ....
心が詰まるのは
閉塞ではなく
叫びを放つ
矛先を探して
そうはしないと
自らを抑えつけ
息をも漏らさず
力拳を握り潰して
そこに立っていようと
踏ん張ってしまうから
陽光がとても眩 ....
 
なにもしていないとき
いえ
なにもできずにいるときの

わたし
秒速ゼロセンチメートル

部屋にうずくまって
きれいな体育座りの姿勢で
うつろな世界を
うつろに見ることもしな ....
少女が窓辺に腰かけて

静かに外をながめながら

じっと何かに聴き入っている



その目からこぼれ落ちる

涙のしずくは


キラリとひかる美しい

ダイヤモンドのよう ....
ゆがんでいるか
踏破する指先の旅人
しろくなめらかであり
その頬に吹風は
行方をはばむことはない
いくとせの
起伏を顎に記述させ
あ、という声すら
ひそめて
 

夕ひは ....
六月の夜の街で 通りすぎるはずの弾き語りに足をとめて

どうするべきか戸惑いつつ 疎らな聴衆の背後に加わり耳を傾けた
酔っていたせいかもしれない
気持ちのいい風が吹いていたからかもしれない ....
季節はいつの間にか
窓の景色として生まれて来る

わたしは、
季節を食べることもできる

触れることもできるし
ときには、憎むことさえできるのに

馬車のように疾走る季節を 
掴ま ....
私の昔のあだ名は、スカンクとサリン

男子は酷いよね
小中学生の時

女子はかばってくれた
この頃は女子の方が比較的、大人

私は、おならとお腹の音で悩んでいた

くっせーぞ!
 ....
どこかへ 笑われながら消えたきみ
駅の濁流に疲弊しても
兼六園の水鏡で耳を洗っても
みんなに追われて逃げ惑っても
晴天を仰げば まだ醒めない
秋風にささくれを刺激されながら
自我の花びらを ....
あれはいつだったか
陽炎にゆれながら倒れゆく馬をみた
北の牧場をさまよったときか
競馬場のターフであったかもしれない
或いは夢か、過労死の報を聞いた
快晴の街角であったかもしれない

或 ....
くろい闇の中で泥のように
身を横たえている

身も魂も宙に舞い上がり
銀河の果てを漂っているよう

眠りとは束の間の死のようで
欲望を一時的に放棄させる

また、この世の隠れ家のよう ....
よい夢をみたような気がするけれど、おもいだせない。そんなのなかったのかもしれない。
長くした髪の毛を切って二月、梅雨空にうなじがすうすうする。くらい部屋に花を飾る、捨てる、かざる。
ぶつ切りの ....
花をみんな枯らした薔薇を見た気がする。野の薔薇か花壇の薔薇か。或いはそんな悲しい物はまだ見たことがないかもしれない。

幼い子供らは走りちりぢりに消え笑い声が耳の奥をくすぐる

手品師が飲んで ....
生みの親たちと暮らした四歳の頃 そこに火と薪があった。
生贄の仔羊の姿は わたしには何処にも見当たらず
何も知らないわたしは両親の踊りを、ただ見ていた

何を与えられても、低く笑うしかなかった ....
複雑性PTSDという病気と、メンタルハラスメントにあってからの再発と回復を、ただ淡々と、いまその症状に苦しむかた、それからいわゆる健常者のかたにも届くような書き方で書いてみたいと思っている。

想 ....
白木の、長く伸びた廊下、そこに初夏の日差しを四等分して落としている窓は古い木枠作りで、ねじ込み式の真鍮の鍵でしっかりと止められていた、その光景は、ノスタルジーとはまるで違う種類の、記憶の生き方とで ....           l'impromptu


 荒れ野に

 深緑色のアップライトピアノが独り

 雨を浴びている



 仔象が

「 葉っぱあげる 」



「 ....
女 男 女 女 男
私の父親と母親の間には五人の子供がいた
一番上の姉と一番下の私とは十歳離れていた

長女が二十歳を過ぎた頃私は小学校の五年生だったと思う
実家は農家で 母親は農婦父親は農 ....
海老とか虫が宇宙人だったとしたら

もはや彼らは

地球侵略になんとなく失敗している


だいたい地球にとっての人間なんてものも

失敗作であることはあきらかだ

失敗ぐらいでは ....
よっちゃんは母子家庭の子供だった
お兄ちゃんが一人いて、中学を出てすでに働き出していた
よっちゃんは小学校の四年生で、俺は五年生だった

俺とよっちゃんの家は近かったけれど、ほとんど遊んだ事は ....
 
変わらない
梅雨明け空と海の青
鳥類魚類は気ままに生きます

風の谷
潮の香りの風が吹く
死出の旅路のやきばの煙


海の旅
竹の筒には酒入れて
勘弁してよね、酔って、乱れ ....
濃灰色に、重く雲があって
息苦しいような午前中に
雨がふりだした
傘が咲くだろう ひとはそのひとの人生のために 雨の底を歩いてゆく
歩んだ歩数のおおさ すくなさ おもさ かろさ
かろやかにた ....
ひと口 ふた口
切れ切れになったドーナツ
片付かないテーブル
固着して動かない暗い光の厚み

幼子の足どりの{ルビ覚束=おぼつか}なさ{ルビ鶺鴒=セキレイ}の尾のタクト
風と雲 木漏れ日を ....
手のひらの小鳥が
命を使い果たしていくとき
呼んだら
返事をした

それは
声にならない声
音を失った声は
振動だけになって
手のひらをかすかに震わせた

あれはやっぱり声だった ....
締め方の緩い
水道の水が光っている
一滴、二滴 光っている

僕は梅雨入りした街を行く

水滴は相変わらず光りながら
ぽたり、ぽたりと 落下し続け
僕は離れていく、無限な思い出を溢れさ ....
雨の雫に濡れた畑の瑞々しさ
自然を開き破壊して得た日々の糧
だからこれほど輝いているのか

ぬかるんだ畑に足あとがみえる
だれの足あとかは知らないが
きっとだれかの足あとで

あなたも ....
石村さんのおすすめリスト(1133)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
愛情のフリーマーケット- こたきひ ...自由詩119-6-13
まだすこし守備がよわいね- 万願寺自由詩319-6-13
花譜- 鈴木歯車自由詩319-6-13
ある日特別- 黒髪自由詩3*19-6-13
rain/fruit- むぎのよ ...自由詩719-6-12
白昼堂々- 坂本瞳子自由詩1*19-6-12
『秒速30万キロメートル』- ベンジャ ...自由詩5*19-6-12
涙のカルテット- st自由詩519-6-12
第七頸椎- すいせい自由詩419-6-12
スペクトル- DFW 自由詩9*19-6-12
季節ノ詩- ハァモニ ...自由詩13*19-6-11
ごめんねと後遺症- 花林自由詩319-6-11
ひまわりになったよ- ふじりゅ ...自由詩119-6-11
倒れゆく馬をみた- 帆場蔵人自由詩7*19-6-11
泥になる- あおいみ ...自由詩3*19-6-11
よい夢(メモ)- はるな散文(批評 ...419-6-11
薔薇- 渚鳥自由詩12*19-6-10
_『メロス』- ハァモニ ...自由詩2*19-6-10
複雑性PTSDという病、メンタルハラスメントにあってからの再 ...- 田中修子散文(批評 ...13+*19-6-10
鳥たちはレクイエムを知らない- ホロウ・ ...自由詩1*19-6-9
we_are,- 墨晶自由詩3*19-6-9
自分で自分を殺したりはしないさ- こたきひ ...自由詩619-6-9
海老と宇宙- 函館ドラ ...自由詩419-6-9
未完成の小編- こたきひ ...自由詩419-6-8
あいたい、海に- 秋葉竹短歌719-6-8
あじさい- 田中修子自由詩17+*19-6-8
拭えない- ただのみ ...自由詩7*19-6-8
梅雨空に- そらの珊 ...自由詩23*19-6-8
水滴- ひだかた ...自由詩719-6-8
雨後に- 帆場蔵人自由詩1019-6-8

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38