せんたく
秋葉竹



夜になると

いちにち恋をひとつ

棄てようと思って

田んぼの畦道で夜風に

洗われています

やることがほかにないから

しかたがないのです



ここには

あなたがいないので

こころが洗われますよ


あれ?

蛙にまで笑われている?



(恋の至極は忍ぶ恋と見立て申し候)



(ね?)



じゃあ

ねぇ、それなら



あなた、きこえるかなぁ?




ほら

月が綺麗ですね?












自由詩 せんたく Copyright 秋葉竹 2019-04-03 05:21:25
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