なぜ私が現代詩というものにたいして拒否反応があったのだろうと考えるとき、長い間、私という小さな視座から見える世界が、ある意味ではとても単純な世界だったことに由来することに気づいた。

生きるか死ぬ ....
朝飯は夕べのうちに炊きあげた
 玄関の埃も掃きだした
 窓も閉じた

出発する
雨の中を出発する
明日の晴れない空に向けて

 訳も聞かずに怒鳴り散らした
 昨日の後悔をポケットに ....
詩は言葉とは違う

詩はイメージの閃光
あるいは、
言葉に先立つ豊潤な沈黙(圧倒的な静けさ)
木霊する声の止めどもない湧出

そうして、
詩が言葉になるとき
詩は遥か彼方に遠去かって ....
          un pastiche par moi-même


風がはしゃいでいる

カーテンが踊っている

鏡は立って居眠りしている

コントラバスは酔いつぶれている
 ....
街路樹を触る

良い子だね

足跡が呼んでいる

前にも後ろにもある

どこまでもある

見つめているうちに

空をみたくなった

ああ季節とはなんだ

ただこんなこと ....
歩け、歩け、
ひたすら前へ

母語に吃り言葉を失い
途方に暮れて立ち尽くしながら
貴女の後ろ姿を不意に見い出し

ひたすら前へ
歩く、歩く
 
木霊し続ける声の方へ

今日も巨 ....
沈黙する宇宙
充血した虚無
断層に突き刺さった白骨

陽は傾き
死者達の視線が乱舞する
茜の空を
遠い目で見ている

俺の傷みは血を噴き
私は瓦礫のような絵を描いている、
白は絵の具で、絵の具の壁は白い、
あなたは私のガラスを叩くでしょう?
私は吹きっさらしの家です

夢ではなくて、死ではなくて、
現実にはふた通りあります、 ....
青だ
ぼくのこの
狂おしい恍惚の色は
まだ瑞々しい渇きに満ち満ちた
果てしない海の青だ

潮騒がする
耳をあてた胸の奥に
白い指のからみ合う
真昼の夢が薫り立つ

熱き血潮の
 ....
いささか崩れた螺旋の軌道を半睡の水晶体の転がりで追いかけながら、その夜に貪り倒す空虚の後味は渇望の挙句の死体みたいで、仰向けの俺は小さなライトの光を世界の真理のように見つめている、ヘヴィ・メタルは .... あるくとおく、流れ流れて
流されてきた弱さを恨むのか
水にとけた光に問いかけた
転倒した月日の果てしなさ

ただ勘違いしていただけだ

月日は数えるだけしかなく
切り売りして歩くお前な ....
雨が嫌いなくせに
今日だけは雨が降る予感に
嫌悪感が伴わない

子供の頃から認識している
七夕には雨が降ると

いつもそうだった
織姫様と彦星様が年にたった一度
会える日だから
今 ....
一つの生をたずさえて
一つの死をたずさえて
赤ん坊から老人マデ
寄り道しながら
僕は行く

)今は何もせずぼうとして
)うねる夏の光を夢見ながら
)美しく深まっていく世界を信じ

 ....
私たちは舟の上で恋をした
舟をうかべる水面はきららかで
私たちを祝福しているかのようだった
私たちはあまりにも
恋することに夢中だった

時が経ち
私たちはどこかへ行ってしまった
けれ ....
西野の花屋で薔薇を買った
高価だから四本だけ(バーボンに託けて)
紫の花弁が密集しておいそれとは見せてくれないタイプの娘がふたり
丁度よく開いた白い花弁になよやかに反り返る
ピンクの縁取りの娘 ....
ナホちゃん
花を摘んであげよう ほら
短い時の中に隠れていた
にじんだ星みたいな花です

 砂利の敷かれた軒下で
 開いた春のままごとの
 ほんの少しのお客さま
 困った顔のお客さま
 ....
毎晩僕は羽根を少しだけ広げて
階段を走って
踊り場の窓から飛び降りて
庭に並んだ蕾を踏んで
妖精たちに怒られて
月あかりの草むらで星を見て
猫の鳴き声が近づいても
僕は場所を渡さずに
 ....
隕石が落ちてこなくったって人は死ぬので
時刻表をスマホで検索している
電車が人を流産するように
悲しみを嘔吐したので
血管は破裂してしまいそうです
あのビルの窓に映る世界が天国よ、
そ ....
すこし朽ちかけたクチナシの白い花 濃い緑の葉のなかに
銀色の籠を
蜘蛛が編んでいて
そのつましいようにみえて
ほそうい ほそうい レース糸でできた瀟洒な籠のなかに
澄んだ雨粒が ころんコロン ....
政治か?権力か?すべては権勢側からみた言葉の綾だよ、きみ。反社会的な行為にも理由があって、これが善かろうが悪かろうがただの脅しならば、そりゃただの暴力という訳だわな。あはは。笑。ということで、椅子 .... やっと
太陽をつかまえた
つかまえた腕のなかで
少しだけふるえていた
唇をかさねると
少しだけ悲しそうな顔をして
それから
眠るように目をつむった

抱きしめた腕のなかに
太陽のに ....
私に起こった、「平川綾真智氏に心理の手法で加害される」という件、一応の解決をみました。
まず、弁護士さんに何件かあたったのですが、事例がないということで引き受けていただけませんでした。

ただ、 ....
雨はいつだって空から降ってくる

何ら
信仰も哲学も携えていない私が
その日
見上げた空には雨雲が立ち込めていた

雲の成分はほとんどが水
無数の水滴が地球の引力よって
落ちてくるか ....
毎日ぼくは
きづかずに

多くの幸せに
囲まれていた


幸せは
どこにでも
かくれている


君が淹れてくれた
コーヒーの香りのなかにある
幸せ


いつも横取りし ....
湖がふるえていた
さびしい さびしい と
だからぼくは
君が残した爪痕をさらに抉って
その傷口から赤い鱗の鯉を
そっと放ってやった

かすかに海水の混じるそこで
長くは生きられないかも ....
わたしの前の席が空いたけど
今しも都市のかなたに沈もうとする大きな夕陽を
見続けていたかったので
座らなかった

燃え滾る線香花火の火球のような
太陽だった
それを反射して真紅に光る壁面 ....
私一人のせて
窓辺に月が一緒に走る

「どこでも止まりますから
声かけて下さい」

懐かしい声が
十年の時を超えて来た

少し前なら
このまま地球一周とか
時よ止まれとか思っ ....
昏い海の波間で
人魚にもなれなかった
青白き亡霊たちは
海よりも深い森のなか
銀竜草の霧のなか
木漏れ日のような朝露から
こぼれ落ちたのだ

月の投げた銀の網が
のたり、と揺れて ....
骨のない詩が畳まれて
送られてゆく
あかるい音とともに
チャージされるなにかたち

何度も水をくぐった
おもたい皿をもちよって
その晩、ぼくたちは
詩の骨でスープを取った

 ....
しとしと
詩と死が降って来る
意味と響きの言葉の間(あわい)
貴女の声が木霊して
深い深い沈黙のなか
詩と死が現に孕まれる


)そのとき空が落ちてきて
)そのとき宇宙が爆発して
 ....
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