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朝飯は夕べのうちに炊きあげた
 玄関の埃も掃きだした
 窓も閉じた

出発する
雨の中を出発する
明日の晴れない空に向けて

 訳も聞かずに怒鳴り散らした
 昨日の後悔をポケットに ....
ナホちゃん
花を摘んであげよう ほら
短い時の中に隠れていた
にじんだ星みたいな花です

 砂利の敷かれた軒下で
 開いた春のままごとの
 ほんの少しのお客さま
 困った顔のお客さま
 ....
爪を切る 紙の上に そして
私の指の折れ具合を見る

指を見て
いろいろを忘れる

髪を切る少し前 私は 襟足を
気にした

お前に渡したうす茶色い紙を
忘れた あの 例のペーパー ....
半分空(す)いた駐車場が
静かです
風がむやみに
花粉を飛ばしてる
陽射しが細かく崩れて
足元で少し波立ってる

僕たちはようやくの役割を終えて
出口のところで小さく背伸びする
明日 ....
ウヨクとサヨクが喧嘩してる
もういい加減に
しといたらいい
 戦争好きがウヨク平和好きがサヨク
 おっと違った ちょっと違った
ウヨクとサヨクがスキップしてる
もういい加減に
沸いたか  ....
低い電線が空を結ぶ春の通り道
見えない花粉たちのように
子供らは散ってしまって
もう影もない

僕は薄い布団に丸まって
よそよそしく朝を呼吸する

枕元のチョコレートを少しかじって
 ....
遠い友達が
泉に雪が降ったら教えてください
というので教えてやることにした
だが雪は降らないよ
当分
降っても泉には
積もらない
たぶん

間近に迫る山の頂が
雪を冠った
晴れた ....
空を何かに例えなさい
薄いノートに綴りなさい
たとえばひどく年老いて
頼りない犬のような

寂れた町のおじさんの
何もない後ろ姿のような


 空がゴロゴロなっている
 雪迎えの ....
青い鳥 幸せの
とはいえそれは
細い翼のその先の
先の先まで青いとは限らない
けど青い鳥

 刈り上げられた田んぼの畦を
 歩いてくるのがカツオさん
 古びて背の高い人で 猫背で
  ....
信号を抜けると駅が小さな口を開け
その口の中にざぶざぶと雨が流れる
その口の中をしきりと鴉が覗き込み
鴉が入っては抜け 入っては抜けして
鋭利な風が立つ

風の中
おんなが頭を垂れて
 ....
石村さんのオイタルさんおすすめリスト(10)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
六月の家族- オイタル自由詩319-7-9
ナホちゃん- オイタル自由詩4*19-7-7
切ること_そして忘れること- オイタル自由詩3*19-7-2
_- オイタル自由詩319-3-31
なんちゃって- オイタル自由詩219-3-23
チョコレートの春- オイタル自由詩8*19-3-18
遠い友達が- オイタル自由詩5*18-12-22
空を何かに- オイタル自由詩518-12-22
青い鳥- オイタル自由詩318-11-18
雨の町- オイタル自由詩318-9-24

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