特効薬はないか?
「特攻服ならありますぜ、旦那、」
玉手箱だな。
玉手箱を開けよう。
白い粉よ吹け。そして狼煙をあげろ。
さあ、特攻服に着替えよう。
強くなれる。
世間体など糞喰らえ ....
暗雲とした月のない暗い夜だった。
わたしは人影もない橋の歩道を行ったり来たりしていた。
もうこれ以上先へは進めない。
光る眼をじっと見据えた、黒い鳥が待ち伏せているからだ。
冷たい欄干の上 ....
うつろな白い金魚が
一瞬こちらを見た

わたしはもうずっと、この命を誰かにもっていってほしかったから
誘われるまま飛び込んだ

ザボン
それから息を吐き切ってブクブク……

9%のチ ....
(どこでどんな具合に産まれたかなんて話は、この際どうでも良くないか)

おれ、JKのパンツがチラッと見えそうだったので
全力でもって前のめろうとして、寸でのところで自制心が勝る

今日が終わ ....
手竿 手を引く夏の夜

蝉も戻りウクレレ

云われて ヒラメ ボラ

齒の奧の店を 波を 否定


明日の名の

半端なしこり

大樣なゴムのスプーン賣り

無我の世のラ ....
ただきみが死んでしまうということが僕にとっての救いだったはずなんだけど
終わりがあるならすべてが美しい思い出になるしゲロ吐いたことにも意味があるし
心臓をすり潰してつくった色とりどりの造花を花束に ....
不幸とはある日突然やってくるものでもない。
わずかな年金生活で独り暮らしをしていた老人がとうとう動かなくなった。
そして私に「メール」を送ってきた。

「生きる価値もないのなら死ぬ価値もな ....
ピンクが似合わない
この体にも
桜は舞い降り
憩う時がある

腕のざわめく
動きに合わせて
花びらのトンネルが
開通する

まるでカーディガンを
羽織る姿は

春しか着ない
 ....
翌日。
妻は薬局で妊娠検査薬を買ってきて試した。
陽性だったと妻はそれを俺に見せた。
俺たち夫婦は子供を授かった。勿論その事実を確かめる為に俺は会社から休みを貰い妻を産婦人科に連れて行った。
 ....
天変も大地の異変も起こる事なく。
一見、平和に穏やかに過ぎていく日々。

リモコンのスイッチをonにすれば、映像と音声が垂れ流される。television。
垂れ流されているけれど、眼も耳もほ ....
燦々と
陽は降り注いで芽は弾け
花は開いて誰か居ぬ

誰かいたか?誰がいた?

記憶にうっすら響く余韻
懐かしく憧れた 
娘の顔が
逆光に浮かぶ

)きっとまた会えるから
)き ....
自転車で世界へ。 厚い雲がのしかかる
雨の夕暮れ

冬の雨は
青灰色になることが多いのに
今日はセピア色をしている

子供のころに
お化け色と言って
妖怪がいると信じた色

不思議だ

ベラン ....
迎えに来てください
{ルビ鴇=とき}色の雨が降る春先に

私は待っているのです
私の胸にはその約束が
したためられていますから
鴇色の雨がふる春先に
迎えに行きますと

いつ 誰がし ....
一雨毎に深まりゆく
この春日に佇んで
私は浅く息を継ぐ
虚脱の朝に不安な昼に
剥ぎ取られてしまった色を探し

記憶の奥の入学式
通り過ぎてく畑の野草
お母様と手を繋ぎ
降っていた降っ ....
真夜中の真ん中あたり
帰宅した千鳥足に
コツンとぶつかった
ものがある
   
jorro
   
やあ久しぶり
すっかり忘れていたよ
 
世界にそういうものが
あるなんていうこ ....
市ヶ谷から四ッ谷のあいだに夕陽をみつけた

そのまわりが虹でぐるぐるいってた

あなたに電話したのだがでたのは子供だった


いっしょにパトカー乗ろうね

ピーポーピーポーピーポーピ ....
なにに触れたい
どんな言葉にして告げたい
その言葉に夕日は驚くほど
ウブなふりをするのでしょうか?

すっかりと
夕日は街を歩く人の影を
針の線にし
けれどようやく生き返った人はみな
 ....
歪んだ頭蓋骨は陳列され、天井のひと隅から滴る雨水は床に暗示的な不協和音を作り出す、お前の罪の名をその情景に添えよう、次に来た誰かが腐肉の臭いを飲み込まずに済むように…黒猫がひとつ、自分の毛並み .... 今日の平板を飼い慣らし
明日への傾斜を生きる私は
もう何十年もの間口を開いたことがない
者であるかのようだ

赤く燃える早春の夜空
ゴオゴオと鳴る遠い街並み

いったい出口は常に入口だ ....
ドーナツの穴に
魅せられた男がいる

さまざまな方面から
その穴について研究した

ドーナツの穴の経済的効果
ドーナツの穴の審美的価値
ドーナツの穴の歴史的変遷
ドーナツの穴の道義的 ....
愛情なんて見えないものより
セックスなんてよくも悪くも見えるものに
バカみたいに本気になってたあの頃

一組の男と女から
家族の歴史は始まり
愛情なんて見えない筈のものが
段々に見えてき ....
娘が二人いて、二人共中学一年の終わり頃から不登校になったよ。
俺は三十代の半ばに縁があって結婚し所帯を持った。それ以前は飲食店の厨房で働き店を何軒か転々としていたが、十年近くはM駅前の洋風居酒屋で働 ....
意地の悪いことを言ってみたりする
目的なんてないけれど
自分の本当のキモチを分かりもせず
とりあえず言ってみる
楽しくなんてない
まったくない
ほかになんと言ったらいいのか
言葉が見当た ....
宙空に
吊るされ
巨大な空虚が
肉身を引き裂こうと
している
足場は奪われ崩れ
奈落の底を眼前にし
私はそれでも
前へ前へと
自らに言う
不安と恐怖に
貫かれながら
もう駄目な ....
おすまししたミシンさんの濁った油には、
シルクピンと埃と三月の寂しさを愛しくさせる成分、
例えば、先輩の輝かしい功績やひたむきな放課後、
後輩のまっすぐな憧れや貪欲な昼休み、
その間に挟まれた ....
一輪挿しの花を
わたし達はただ愛で
やがて枯れたならば
裏の畑に埋めて

忘れてしまうでしょう
なぜ、忘れてしまうのでしょう

そうして人々はまたこともなく
明日の朝を、明後日の夕を ....
涙のない光の夜に
闘いは風をひもとく
桜に集まる少年の歌は
一つになる静かな歌
一番なんて言わない
遊びなんだもの
光によって歌によって
始まりになった春の扉
そこには多くの家族がいて
大きな机の上に並べられた
温かいものを食べていた

それぞれが思うことを
なんとなく話して それとなく呑み込めば
喉元は 一晩中潤った

天井の蛍光灯が点滅を ....
近所の曲がり角
夜の雨に濡れて煉瓦と
あたたかく帰る人を待つ街灯の
そのひかりが
煉瓦を光らせていたのは冬のことだったか
春がもう きている
梅の花びらがあたたかな煉瓦の上に
白く舞って ....
石村さんのおすすめリスト(1133)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
玉手箱- ツノル自由詩2*19-3-12
光る鴉- ツノル自由詩1*19-3-12
春休み_月曜日_ドン・キホーテ- 印あかり自由詩3*19-3-11
分岐、気分で- N哉自由詩119-3-11
鳩の頭- 墨晶自由詩219-3-11
架空の恋- xxxxxxxxx自由詩219-3-11
選択- ツノル自由詩2*19-3-10
空のクローゼット- ミナト ...自由詩419-3-10
天変も大地の異変もなくて_続編- こたきひ ...自由詩419-3-10
天変も大地の異変もなくて- こたきひ ...自由詩419-3-10
春日の余韻- ひだかた ...自由詩619-3-9
- 水宮うみ自由詩3*19-3-9
おいてけ堀- ガト自由詩3*19-3-9
やわらかな約束- 塔野夏子自由詩3*19-3-9
この春日に(改訂)- ひだかた ...自由詩319-3-9
思い出す- やまうち ...自由詩3*19-3-9
危険な夕陽- ペペロ自由詩419-3-9
夕日の約束- 立見春香自由詩1019-3-9
オルタネイト・ピッキングの幻想- ホロウ・ ...自由詩3*19-3-8
ループ- ひだかた ...自由詩519-3-8
ミスタードーナツ- やまうち ...自由詩1*19-3-8
愛情なんて見えないものに- こたきひ ...自由詩519-3-8
干からびた流木を集めて人生と言う筏を組めば- こたきひ ...自由詩4+19-3-8
生きてゆく- 坂本瞳子自由詩3*19-3-7
walk・on_7_前へ前へ- ひだかた ...自由詩719-3-7
卒業- 自由詩519-3-7
花の墓- 帆場蔵人自由詩6*19-3-7
春の扉- moote自由詩419-3-7
台所- 為平 澪自由詩1719-3-6
人でなし- 田中修子自由詩519-3-6

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