冷たく降る雪に想いを込めまして

右手をそっと差し出してみたのです

音もなく溶けてしまうのは
きっと体温のせいでしょう
さよなら
さよなら
愛しい人

あなたの大切なものをお返しします

ですが
わたしの大切なものはあなたが持っていてください

わたしにはそれを持っていられるほどの腕力はないし
それ ...
現代詩フォーラムの
はじめましての投稿欄に
小川 葉さんの投稿があった
同姓同名なんだなあと思いながら
投稿内容を見ると
すべて脈絡のない
アルファベットと記号の羅列で
ウィルスコードの ...
まよなか
くらやみの中から線路が延びている
金属のレールの上に耳を触れると
同じ路線の上を歩く子供の足音が遠くに聞こえる
もう帰らない
もう帰らない
稲穂が風にしなう
線路か ...
そこにあるそれ 取ってくれないかな
 返事はなく

そこのその黒いの 取ってちょうだい
 沈黙ののち夜を迎え入れる

それやあれでは分かるはずもなし
無人の箱に放り投げたことばに 返事が ...
冬の寒さは
かじかんだ老婆の
指先にも容赦なく

夏の日差しは
悪臭放つ乞食の
乱雑な頭上に放たれる

あぁ 頭痛い

あんたの声が

甲高い

鼓膜突き破って

内耳 ...
小さな蝶へ宛てた恋文は

無惨にも砕け散ってしまった

か細い百合は悲しみに暮れ
すっかり萎れてしまった

あの日の蝶など
蜘蛛の糸に囚われてしまえばいい

傷ついた花の気持ちを
...
鍵穴から注がれる
細やかで執拗な視線に
いつまでも見つめられていたくて
わたしは部屋を出なかった
魅力的な、傾いたものへの憧れで
まとめて深い息をつく
……幼い頃、誤って内側から鍵を掛け
...
カラビナ、切っていくんだろ
お前の自我が燃えている
こちらの電車が燃えている
スタンダードな鉄柱の
かすれた声は裏側に
山手線の内側で
正しい摂理を殺したら
徐に雨が降っていた

足 ...
―今日のうちに降るだけ降ってしまえばいいのよ―

受話器の向こうで母が言った。相槌を打ちながら片手でガラス戸を開け、グレーの空を仰いだ。激しくはないが単調に降り続いている。家族内での大きな行事はな ...
都会の空に降る雪は
灰に似ている

熱かったものが冷めたあとは
元から冷たかったものとは
比べようもないほど
さみしい

なんにでもなれたんだと思う
(大人が入れるほどのかまくらをこ ...
本屋の夫婦が 
休日の買い物に行ってる間 
店内の椅子に腰かけて
ストーブの火がゆれる窓に 
開いた両手を揃える 

昨夜の朗読会で 
ギターを置き忘れた雲流さんが 
こんこん と叩い ...
雪が舞う舞う
雪が舞う


涙も枯れて
打ちひしがれた
わたしの頭上で


雪が舞う舞う
雪が舞う


頬赤らめて
笑顔で寄り添う
ふたりの頭上で


雪が舞う
...
こんにちは、
あなたはだれですか?
私はずっとここにいて
巡る春を待ち続けているのです


そうですね、
ここはとてもきれいでしょう
いつも隙もなくあたたかい
何から何まで色彩で満た ...
美しい双子を前にしてわたしは歌う

二人ともそれぞれ美しいのだが
左の少女の手はとくに美しい


わたしは右の少女の手を取り
左の少女の手を美しいと思うのだが

左の少女の手を取ると ...
なんか腹ふくれる感じがうぜえ、
つーかなんか食べんのがめんどくさい。
がやがやして食べんのがめんどくさい。
時間が早く終わる気がする。
普段は一人がいいかもしれないと思う。
腹ふくれると気持 ...
まるで

天使と悪魔を
足して2で割ったような存在

天使が囁く、こっちへおいでと
悪魔が囁く、こっちへおいでと

白の世界と
黒の世界

どちらにも
なれない私は灰色だ

...
ああ
真に面倒くさい世の中じゃ

わしゃ
眠いんじゃ


ああ
実に面倒な世の中ですね

私は
とても眠いのです
灰色の想いの中
悲しみしか
見えなかった

自分だけが
『苦しんでいる』
そんな幻に惑わされ

いつも笑っている
君の心を
思おうともせず

ひたすら
ただ闇に
身体投げ出していた

君の瞳から
こぼ ...
声は途切れ まぎれる
指のように
熱を背に描きながら
髪の水を見あげる


まわる響き 枝のはざま
しなり したたり
森を燃す羽
ひとつまたひとつ 飛び去る


...
防水が付された言葉の鈍角が扉を叩いているのを見ていた


ロシアンティー陶器の縁が欠けていて言葉は絶えて積もる骨の春


精巧なデコイを彫った。単音の別離はかちりと錠を回した。


...
『近所から鳴き声が煩いと苦情が来た。さて、この場合学校で飼っていた鶏はどうするべきか』
そんな命題がしばしば出される。
倫理観だとか教育的配慮だとか、そんなものをこねくりあわせた結果、よく導き出さ ...
すいしょうだま こわしたよ
きみのひとみにはいりたかった
くろくてきらきらひかってる
やみのなかのかすかなひかり

なにをみているの
ぼくをみすかして
ほかのだれかをみているの
そ ...
かってもらえよ

さわったらとげがささる

ピッカピカのバナナ

せなかもおなかのママに

かってもらえよ


生きる気

マンマン

みづうみ

マンマン

日 ...
静かな夜
草を揺らす影と影
逃げるように追うように
どちらも何かを掴むため

耳を切る
指を切る
熱が集まる
息が下がらない
この鼓動は逃がさない

話せるのは ...
{画像=080524153641.jpg}

ほら、くびすじに傷。


友達に言われて触ると、
ぴりりと痛んだ。


けんかしたの?


誰と?
してないよ。
先週行った美 ...
デニーズの半円形のテーブル席で
フローズンヨーグルトを飲みながら
通りを眺めてる と
フローズンは溶けて
ヨーグルトになった
すこぶる健康な昼
着信があったよ
シンガポール ...
かまわないよ
僕はうしろを歩くから
「手をつなぎたい」
ちょっとそんな気もするんだけど


かまわないよ
僕はうしろを歩くから
君の真っ白なスカートが汚れて、
ちょっと残念なんだけど ...
ハモンドオルガンの音
心が澄む。
悪を吸い取ってくれる
反省して、己を恥じる。

疲れた、
疲れきった。
もうこれ以上
できない。

心の奥底の叫び
心の悲鳴
助けてくれ、助け ...
死に髪の匂いをまく

夭折のバイオリニスト

ひとから愛を引き出して


古いピアノたたかれている

旧ソビエトの優雅なさ迷い


死に髪の匂いをまく

夭折のバイオリニス ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
宿命太陽の獣自由詩008/2/11 9:05
愛しい人へ西藤ウサギ自由詩208/2/11 6:52
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