ソフトビニールのキューピー人形は
なだらかな尻を突き出して水中を探索し
ゼンマイ仕掛けの赤い鯨は
白い腹を見せて背泳ぎをする
目玉のシールが剥がれた盲いた緑の象は
水を飲み過ぎて横倒れ

...
傷口が見えてる 後ろめたさも隠せず  
裏切り煽られ つまずき蹴られ 
信じて縋って 胸を撫で下ろす  
捕われくじけ さまよう暮らしに

先の知れない 隠し切れる訳のない 
正義と過去と ...
 二十一世紀というものがやってきた
 何気なく
 僕らは息をしてきただけ
 身軽に空を飛べるようなものも無いし
 見たこともない食べ物があるわけでもないし
 すべてに ゆっくりと足跡をた ...
 
母は息をとめた。
言葉をひとしきり噛み締めると、
眠るように最後の息を吐いて
彗星の隣を駆け抜けた。
 
父はまなこの裏側で
時折、不精髭を擦りながら
シャンパーニュの一億に混じり ...
悩みがある
他の人には大したことなくても
僕にはおおごとだ

そんなとき彼女が言った
「絆創膏ならあるよ?」
「バンソーコー?」
「傷が隠せるよ」
「治らないの?」
「うん。
 だ ...
行ったこともない街ででっかい負の花火が打ち上がった
日曜日の真っ昼間
鬱屈したネガティブの巣窟


俺がときどき寝る場所では
だいたい午後7時ぐらいになると叫び声が聞こえはじめる
おねー ...
一人暮しする時に
父が大切なラジカセをくれた
買った当時
十万円近い価値のあったラジカセは
時代とともに価値をうしない
それでもあの日ラジカセを
父の部屋ではじめて見た時は
銀色に輝く ...
仕事から帰って
明日のことを考えようとしたら

なんでだろう
涙が出てきた

明日が嫌なわけじゃない
明日があるって素晴らしいと思う

なのになんでだろう
涙が止まらない

そ ...
この度は
ご盛会
おめでとうございます
語りは
臨場感が出て
大変良かったと思いますし
話の内容にも感動しました
活舌も流石でした


ただ
若干客席のマナーが気になりました
...
 


基幹農道の左右は区切られた水面
あの小高いのは 川のへり
足の悪い男が傾斜へとうつむいている

   なずなは もう しまい
   つめくさは もう せんから さかり

水 ...
嵐が去ったあとの
うっとりとした
天気雨がふる夜に
穏やかな波が渚に
はじけていて
潮のよせる音が
白い灯台の中でも
吐息のように響いている


塔のてっぺんの方へと
約束をした ...
雨が降っていたので
私は傘を取りに戻った
部屋には昨日壊してしまったブラインドが
淋しげにぶら下がっていた

 {引用=ごめんね
  もう遅い
   帰ってきて}

私の心を雨がとん ...
鳥居の中に明かりが燈る

お急ぎ
お急ぎ

昨日は町のあの子が消えた

さあさ、お急ぎ、狐が通る



石燈籠の鬼火が消える

お集め
お集め

明日は小さなお前が消え ...
「華が咲いたよ」

美しい真っ赤な華
体から舞い散る血液

僕にも美しい華を咲かす事ができたんだ

紅の華と
青白い魂の抜け殻
ホデリはぼんやりと海を眺める。
眺めたであろう。
初夏の風に荒れる海を。

この嵐の季節、
田には水が必要だというのに、
ホデリの水路は乾き ...
ひかちゃんが
幸せになるか、不幸になるかわからないけど

きっと

自分にとっての幸せってなんだろう

って考えて
探求できる子にはなると思う。


って今日着た手紙には書いてあ ...
 結局は何をやってもだめでここに戻ってきてしまう、というのが口癖の少年は、ぶらりぶらりと彼の前を歩いているあの貧相な犬のことを考えている。骨が皮を通して見えるほど痩せこけて、どうしてあそこまで渇いてい ... ハシバミの枝から
膝頭をつたい
たらたらと流れる
経血の艶
頬を刺す紅の
口許を拭う銀の{ルビ絲=いと}で
ゆっくりと迷宮を搦め
鋼鉄の綾で縛りながら
血潮の徒花を捧げ
甘い毒を流し ...
 
 
 
 
茶色のひかり
鋭利過ぎた沈黙
それらが開くのは
私のあたまの奥
 
まどろみの海で
死体ごっこ
理由を探すふりで
そうやって遊ぶ夕べ
 
 
 
 
...
みえないちからって

なんだ


           
はて
        
はて
    
はて




たりなければ
   
もらえばい
...
救いあれ 救いあれ
放埓にさんざめく声を抱いて
孤児は野に追い出され
弧を描いては石を投げられた

掬いあれ 掬いあれ
韜晦に失笑で返し
道化師はサーカスで独り
ブランコの漕ぎ手を待っ ...
失われたものが
失われる
方向にむかって、ひきのばされていった

絶たれるために
できればなにもきめつけずにいきたい

自惚れては進まぬともの想いにふける日々

できればなにかを変えたい

郷愁に浸ってすすまぬ日々

芯も筋もないぼくらだけどどこか
自作の哲学に溺れて酔う日々

結 ...
一念発起でもしたのか
寝ぼけ眼をこすりながらも
真新しいランニングシューズに足を通す

ちょっと昔だったら
恰幅が良いともてはやされた下腹を揺すりながら
近所の公園に出かけていった

...
地球からながめると
原子核よりも
    ちっちゃな
          ちっちゃな
自分のからだの
   どきどきしている
       どっきどっきな
むねの奥で

ときどき ...
観測所には誰が居るんだ?
あの夜に僕らがはじめて気づいた
色とりどりの破綻は
今もまだつづいているんだ
君のあるいは君たちのともした火
砂漠の向こうから送られるシグナル
忘れられた庭園の扉 ...
どこにあるの?
あっちらへん。

どっちらへん?
あっち。

どっち?
こっち。

そっち?
こっち。

どこ?
あそこ。

どこ?
そこ。

ここ?
ここ。
...
端正な横顔には
少しばかりの憂いがよく似合う

彫刻の様に滑らかで、なまめかしい純白の肌に、
赤いレースの衣をかざせば
魂(資質)が、
美(生き様)と、
溶け合って、
不可思議が生まれる


女は ...
海を旅する船乗は
お星を頼りに進みます
 あんな遠くの光だけ
 あんな昔の光だけ
 

海を旅する船乗よ
お前はきっと
ご存じないだけ
 あれがもう亡いものだとは
 あれが果敢ない ...
ぬかるんだ道をそっと渡る。滑ると笑えないからって言いながら。
地面に靴の跡がつく。「この近くで事件があったら疑われるかもね。」
「ほら、また嫌な事言う君だよ。可愛らしいのをリクエストしてもいい ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
プール沙虹自由詩508/6/14 8:17
彼岸無明で修羅火宅板谷みきょう自由詩1*08/6/14 7:39
僕らが思い描いた二十一世紀doon自由詩208/6/14 5:53
在る日黒子 恭自由詩408/6/14 4:28
青い目薬麻生ゆり自由詩5*08/6/14 2:11
黙祷udegeu...自由詩208/6/14 1:36
ラジカセ小川 葉自由詩308/6/14 1:36
「明日のこと」ベンジャミン自由詩3*08/6/14 0:59
百物語(来場者アンケートより)北村 守通自由詩0+08/6/14 0:43
水門を臨む縞田みやぎ自由詩9*08/6/14 0:29
灯台守のポートレイトりゅうのあく...自由詩8*08/6/14 0:22
ジューン・ブラインドそらの とこ自由詩3*08/6/13 23:19
夜が来るプル式自由詩0*08/6/13 23:11
生命の美しさ灰色の夢の中散文(批評...308/6/13 23:01
おぼ針、すす針、貧針、うる針佐々宝砂自由詩508/6/13 22:56
未来モリマサ公自由詩3308/6/13 22:46
渇いている(嘘つき)竜一郎散文(批評...1*08/6/13 22:45
いばら姫月下美人自由詩7*08/6/13 22:40
山中 烏流自由詩2*08/6/13 22:32
nai-yomanabe...自由詩6*08/6/13 22:31
乱雑に/乱雑に竜一郎自由詩108/6/13 22:16
_こもん自由詩308/6/13 22:10
カムアズアン自由詩008/6/13 22:06
メタボなひと恋月 ぴの自由詩8*08/6/13 22:05
ゆらゆら乱太郎自由詩21*08/6/13 21:15
きらびやかな兆候塔野夏子自由詩8*08/6/13 20:51
距離の旅かいぶつ自由詩108/6/13 20:41
仮面遊佐自由詩2*08/6/13 20:22
船乗と星亜樹自由詩308/6/13 20:13
「彼女は無糖派」菊尾散文(批評...0*08/6/13 19:52

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加筆訂正:
箒星が夜空を堕ちていくあいだに/りゅうのあくび[08/6/13 21:02]
ザックリと整えました。
6.66sec.