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一か月が
余りに速く過ぎ去るような気がして
どうしようもない
服を着替える間もなく
あっという間に秋である
外ではまるで軍隊のように
流行なのか
同じ型の服を身につけた女子が
勇 ....
蝉の抜け殻を
村で一番集めていた村長が死んだ
彼の亡骸は
蝉の抜け殻に埋められるようにして
荼毘に付された
それがみんな燃え終わる前に
新しい村長がやって来た
新しい村長は口ひげを生 ....
元旦の空は
いつも真っ白い
何故だろうと見上げていると
西の方から
青い鳥が群れを成してやって来て
ばたばたばたっ
と次々空に貼りついた
瞬く間に青空が出来上がった
鳥たちはかちか ....
・
駐車場で暮らす人と知り合いになった
駐車場の
車一台分に四角く区切られたスペースに
うまくお布団を敷いて
机を置いて
入れ替わり立ち替わりする車のヘッドライトを灯りにし
雨が降れ ....
朝起きて冷蔵庫を開けたら
祖母が入っていた
さみくてさみくてなんだかも
生ぎてぐのがいやんなっちま
なんて言うので
そんなに寒いのなら
もう死んでしまったっていいんじゃない
と思った ....
・
初夏の山は
いいにおいをしたものを
たくさん体の中に詰めて
まるで女のように圧倒的な姿で
眼の前に立ちはだかってくる
たまに野良仕事をしている百姓が
山に見惚れていることがあるが
....
・
好きと嫌いが
ギアの上で揺れていました
わたしはちょっと迷いましたが
結局どちらとも決められないまま
右手で好きも嫌いも
すっかり覆い隠して
細心の注意を払い
....
たまねぎを刻むと涙が出る
それにかこつけて
少し本気で泣いてみる
そうして
矢張りわたしは
要らない子かも知れないと思う
だけど午前の台所は
悲劇ごっこをするには明るすぎるし
誰かを想 ....
左手しかポッケットに入れられないのは
右手で傘を持っているためで
少し泣きそうな顔をしているのは
暗くなると君を思い出すからである
急ぎ足なのにけして駆け出さないのは
帰り道の途中に墓場 ....
生きるのは/疲れましたと祖母が言う/空に刺さった冬の三日月
死にたいと/言えてしまう程わたしは自由/くたばることの出来ない自由
黄昏る/冬の寂しい路地裏に/孕んだ放火魔が火を産み落とす
....
ふとしたきっかけで
王様と知り合いになった
漫画喫茶だった
王様は玉座に座るように
リクライニングシートにもたれ
隣のブースに居たわたしに
飲み物を取って参れ
と言った ....
*
今宵もまた
お父さん
あなたは咳をしていますね
青い毛布をかけましょう
それはあなたの首元で
小さな海となるでしょう
*
お父さん
わたしは
あなた ....
士狼(銀)さんの吉田ぐんじょうさんおすすめリスト
(12)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
せかいをいきる
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吉田ぐん ...
自由詩
55
08-9-29
村長
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吉田ぐん ...
自由詩
12
08-6-15
元日に思ったこと
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吉田ぐん ...
自由詩
21
08-1-5
出会った人々についての話
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吉田ぐん ...
自由詩
23+
07-9-28
悩ましい朝
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吉田ぐん ...
自由詩
35+
07-5-24
初夏
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吉田ぐん ...
自由詩
43
07-5-17
仕事の話
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吉田ぐん ...
自由詩
25
07-3-11
午前十時のクリームシチュー
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吉田ぐん ...
自由詩
29
07-1-11
種々の理由
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吉田ぐん ...
自由詩
21
07-1-6
考えるのは生死について、そればっかり
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吉田ぐん ...
短歌
24
06-12-1
王様
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吉田ぐん ...
自由詩
20
06-11-29
きえる—父へ、きれぎれに
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吉田ぐん ...
未詩・独白
13
06-11-17
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