幽かな日
木立 悟
夜と同じものが立ちはだかり
窓の外は暗くにじむ
歌うは神の無い月
瑠璃色の雲の一節
苦しみの幾拍かをとどまらせて
雨
狼
すべての低いとどろき
午後の果てに根づく
遠い遠い話し声
光みなぎる日に
星は残り
迷うもののために漂う
消えかけた荒地の白と金
名も無い色に呼びかける冬
自由詩
幽かな日
Copyright
木立 悟
2005-10-07 14:06:50