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あなたは閉じていきますが
私は閉じませんから
どうぞ
緩やかな言葉だけを

まもなく
向日葵の咲く頃です
その向こうで夏草は
焦らすように香りを時には隠すので
好きですから


 ....
その日も、少年(予定)は、間違えた言葉をそのままに口にする
変換の仕方も削除の方法も、最後には気付けないことばかりなので
いつまでも、「あ」と「い」が上手く発音できない
それでもいいか、なんて思 ....
雨の来ない図書室では
忘れるように眠ることが出来た
背の高い書架の影で彼らは
姿を確認するために囁き合う
私の載っている本がない
私たちの乗っている街は
地球儀の上に針で止められている
 ....
回らない時計を目の前にして
君が暮れる
寒さを間違えるようにして
マフラーに埋もれて見えなくなる
薄い窓に耳を寄せれば
世界はこんなにもくっきりと


くれる
途方に
あるいは
 ....
落ち葉の鳴る、崩れ落ちる音
誰も妨げないテトラポッド
景色、静かな君を当たり前に思って
空に手を向けて
朝、誰もいない道に目を閉じて歩く


歌を歌えない
と気付いたのはいつだっただろ ....
ともすれば、その人の
冷たい朝なのかもしれない
天井はいつも通りにぴんと張り詰めている
とりあえずは、流行の
そこから外れた道の街路樹のなびく姿を真似て
まずは珈琲をすすることから始める
 ....
プレゼントの
箱のリボンを解くと
中には世界が入っていた
逆さまにして振り落とすと
すべてがからっぽになる

 落としたものはどこへ行きますか

一人の部屋で逆立ちをしていると
一日 ....
いくら温めても孵らない夕暮れに
灯りはじめた明りが視線にぶら下がっている
帰り道を間違えた私は
街角を覆う木の下で傾くようにして
蝉は鳴かない
明日への蓄えを手のひらに溜めるようにして
燃 ....
十二番目で
いつも言葉を間違えてしまう君は
その次の交差点では
左折ばかりを繰り返している
東京
狭い夕暮れで
夢から覚めたばかりの抜け落ちた体を
ついでのような角度でドアの隙間に潜り込 ....
ここにあるものを
遠いことのように
海辺にはひとりで
いつも見る夢に
ひれ伏すようにして
倒れる
砂の積もっていく音
どこかから落とされる音

仰向けに空
口を開ければ世界が
飛 ....
飛行機の降下
街外れの丘の上で
シャボン玉を生産する子供の頭上
地面すれすれの疾走
弾けていく無数の音は
つかみ損ねるよりも速く
私たちの隙間に落下していく


間に合わないというこ ....
また、ここに夏がやってくる
僕の広げた手のひらの内側
少しうつむきがちな背中にも
広げた葉っぱのトンネル
その先の坂道は空へ消えていく
青い青い夏、遠い遠い世界
少しずつこの街からは何かが ....
かおるさんの霜天さんおすすめリスト(12)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
closed,closed- 霜天自由詩806-7-4
少年予定- 霜天自由詩4506-3-29
図書室- 霜天自由詩1206-1-20
君が暮れる- 霜天自由詩805-12-22
空の一片、届かないノック- 霜天自由詩1105-11-23
領域、その人の- 霜天自由詩18+05-11-1
重心- 霜天自由詩605-10-10
その日から七月は- 霜天自由詩1805-7-26
トーキョータワー- 霜天自由詩4305-7-12
ターン- 霜天自由詩1105-7-10
疾走- 霜天自由詩805-7-5
ただいま、に向けて- 霜天自由詩1105-7-1

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