男は長い間カバンの中に住んでいたが
ある日旅をすることにした
もちろんカバンを忘れなかった
昼間は旅を続け
夜になるとカバンの中で寝た
朝起きると同じ場所にいることもあったし
誰かの手 ....
不自由なりの自由を不自由というひとは
はやく 
不自由になればいいとおもう

無責任なりの責任を無責任というひとは
逃げ出して
帰ってこなければいいとおもう

どうせひととして
為せ ....
窓ガラスがケラケラ笑うので
つられて笑った拍子に
右手にコンパスを刺してしまった
ついでに半径五センチ程の円を描こうとしたが
うまく描けないものだから
窓ガラスはいっそう声を高くして笑う ....
幕が下りてショーが終わる
一瞬の静寂
訪れる夜明け
引き戻される憂鬱
後ろ髪の
パラレル
憤りの放出
やるせない排出
追いかけるものを
ベッドの片隅に置き去りにして
ビルが私を迎え ....
あすとらっど じるべると

あなたを あいしています と

うたっている

わたしの こらそん と

うたっている

たんなる ひとりの

あすとらっど じるべると が

 ....
僕の口から出るあれは
すべて出す必要はないのだろう

締まりのない思考が
余分な脂肪のように
ぶくぶくと脳ミソにつき始める

これ以上
頭でっかちにならないよう
必死に余計な言葉を
 ....
きれいに別れたりすると
あとで尾を引いて苦しいなんて
そんなこと
もっと早くに教えてよ

そうしたら
最後の夜
あんなに強がることなく
あの人の胸にすがって
どこまでもぶざまに泣いた ....
日曜の朝のイメージは白
だったのは子ども時代の名残
めざめるとそこかしこに
ラメみたいに散る朝陽

 日曜日だけは
 がっこうの一時間めのじかんに
 テレビアニメをやっていて
 だから ....
「心霊写真持ってるって? 見せろ見せろ」
「これだよ」
「高校の集合写真か。で、霊はどこなんだよ」
「これが俺だ」
「若いなーお前。それより霊はどこだっつーの」
「これ、一人で写したんだ…」 ....
すべてが終わると
その町にも銃を担いだ人たちがやってきた
彼らはこの国の言葉や
この国の言葉ではない言葉で話すものだから
町の人々はますます無口になった

少年は喧騒と沈黙でごったがえ ....
空をみあげながら どこからが宇宙なんだろうと くびをひねる

      はてしない

てのひらをみあげながら どこまでが自分なんだろうと ぼうようとする

      らちもない

 ....
Where do we go from here? 今日は月夜かと思ったら。
空にあいた穴からボトボト蛍光色の液体が流れてきた。

筏でも作ってあの穴まで漕いで行ってやろう。

穴はいくつも空いていき、様々な蛍光色の液が混ざり合って
風景が ....
ひととひととひととひと


しんこきゅうをしています


ひととひととひととひと


しんこきゅうをしています


あさごはんは
だれもいないしょくたくで
おみそしるから
 ....
台所には大きな窓があって
お鍋やフライパンや
お箸 スプーン ナイフ
みんなわたし以上に器用に タマネギいためるのよね

バスルームはちょっと狭いけど
トイレのノブはしっとりと濡れているし ....
息が切れて
少し立ち止まったらもう
足元まで来てる

モラルやルールだとかから
自分を守りたくて
みんな夜の街を走ってるけど

この先は行き止まり
妥協の壁が待っている

あの娘 ....
  【贋作】『サラダ記念日』

 女宛送る手紙に『友情論』を引用してるだあれあなたは

 愛告げてしまいたけれど遠景の似合うあなたをしばらく惜しむ

 「その歌はよせよ」と君がぽつり言うこ ....
{引用=(どうか、ユーエフオーと発音してください。)}




光る
夜の光
それは星でも 月でも 街の灯りでもなければ
眠る人々の心に点る
ささやかな光でもない
それはやってく ....
ダメダメマンは

とても駄目なヒーロー。

早とちりや勘違いなんて

日常茶飯事。

猫どうしの喧嘩も

止めることができない。

ちょっとした買い物を頼むなんて

求 ....
夜のアンモナイトは仄かに蒼く光る。
海の恋人を想い出し、蒼くさめざめと光る。


遙か遙か白亜の海の底、アンモナイトの恋人達は。
手をつなぎ、心をつなぎ、ちゅらと散歩。
 ....
金魚もいないのに
君は金魚鉢を買ってきて
それから金魚の餌と
水道水の塩素を中和する
透き通った小さな薬品も
買ってきて

それでも結局金魚鉢の中を
金魚が泳ぐことはなかったのは
 ....
均一な味はひとつも変わらずにぶれる輪郭ゼラチンな夜

摺り足でただただ進む塗り絵縁空白もなく色彩もなく

何かしら泣いて見上げたあの空は3号棟で掻き取られてた
俺は仕合わせだ
今日も煙草がおいしい
俺は不仕合わせだ
マッチがそろそろ無くなる

俺は仕合わせだ
一緒に電車に揺られている
俺は不仕合わせだ
身近な人を愛せない

俺は仕合わせだ ....
キャンディーは いかがですか
目薬味 泥水味 コモドオオトカゲの唾液味 の3種類
今なら 世界の凶悪犯フィギュアが 付いています
フィギュアは全6種類 原型制作は潰瘍堂
彩色バージョンと クリ ....
ふらふらと
おんなの肌へ
手のふれて
郵便受けに溜まった新聞が日焼けしていた
古い日付は、風に晒されて
更に風化した遠いあなたの
背中に張り付いて 
帰ってこない のに


201号室の、窓から入る西日を受けながら
忘れて ....
ブランコに51kgぶらさげて光らすための助走をつける


20歳になったら生きる意味がない崩れるための両足で立つ


空っぽになるのに伴う痛みならどこでなおしてもらうんだろう


 ....
アルマジロな午後。
僕は転がる。


あるまじき僕は正午。
ごろごろとアルマジロと転がり、
ヒジキを食べている。

ヒジキはあるまじき美味しさで、
もぐもぐとアル ....
 水たまり広がる波紋に耳すましきみのリズムでやってくる夏



 砂浜に置いてきたもの捨てたものロケット花火と添い寝する夜



 8月のリップカールのてっぺんで届きますよにぼくのメロ ....
幼い頃見た空色は、濁りの青になった
僕らが居た空地は、駐車場になってた
窓をのぞく景色は、灰色の建造ばかり

背伸びし手を伸ばした、あの母の頭は
地上160.12cm見下ろせる高さになった
 ....
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