むねにすんでる
やわらかくて
せつないもの
いつでも
せんめいに
さいせいできる
いっしょにすごした
さいごのなつの
はなびも
あか、あお
ぱち、ぱち
さらり、さらり
....
言う男 の 言う が
ぷかぷかと空に浮かんで
言う の 雲になり
言う の 雨を降らせる
言う男 は 言う の雨にうたれながら
言わない
言う男 の 言わない は
地面にこぼれて ....
自転車のペダル踏み、学校を出てすぐに
いつもの、知らないおじさんに携帯で写真を撮られる
足下には、夕焼けが落ちてきて
ああ
影がもしもこのままなくなれば
世界は終わるのではないかと
思いな ....
疲れ果てた僕の体の中には
変なうじむしが湧いていました
僕の心をかきむしり
むしゃむしゃと食べ尽くそうとしているようです
だんだん心が痛くなって
保健室に駆け込みました
....
とりあえず
ありったけ
思いつく限り
全部
ぶちまけてみたら
あとは空っぽのペットボトルみたいに
ただ 転がってるだけのロスタイム
欲しいのです
そう
欲しかったのです
き ....
西の空の
あの薄桃色は
今日を
黙って許してくれる
と いうしるし
明日を優しく
連れてきてくれる
と いう約束
大きく大きく
愛されている
ぬくもり
光る機体が
傲慢に突 ....
あの日
僕はふらっと出かけたそうだ
何処にも行けない身体で
何処に行けるはずもないのに
何処かへ出かけてしまったそうだ
(言葉を忘れるということは
そんな遠い旅に出ることに似てい ....
陽に焼けて
薄い力を
なくした紙
ぺタリと セロハンテープでとめてたけど
格子から はがれてしまい
なにもないより 荒れてるような
みじめな部屋に 苦しくなり
重い腰を上げて 張り替 ....
シェルターの中は安全なのよ と
おかあさんはいう
外に出たらみんな死んでしまうんだ と
おとうさんはいう
てんじょうによじのぼって
あけちゃいけない外も見えないまどに
そっとほおをあて ....
夜風に杉の葉が揺れる
誰かの約束が
ほろり
足先に落ちてころがる
さあ 準備はOK? わたし
夜露でつめたいブルーシートに
さかなたちの影が泳ぎくる
さらりひらり木の葉よりかるく ....
夜になると
魚は目を閉じて
消えていく泡の行く末を思う
消えていく
自らの姿に思いを馳せ
静かに
目を閉じている
夜になると
魚は目を閉じて
自らの見ることのなかった風景を見 ....
とどがいます
打ち上げられました
寝ています
どこにも行けません
助けて
なんて頼まない
とどだから
なんだか疲れたので
しばらくここで休みます
ひとりです
ダイヤモンドダスト
....
東京の水面は光りに紛れる
湾岸の運河は白っぽい夜空の下
ビルたちと同じように街灯りを抱いている
街中を少し外れると水面は暗い
平らかな夜景に微かに縁取られながら
水があることや河であるこ ....
恋心だだもれ
きみの恋心だだもれ
見てるこっちが恥かしいくらいだだもれ。
だから君の背中を皆が見てる。
君の後ろで応援してる。
―序
不快
不快
それは始原
または未分化の世界
身体を持たぬ亡霊の苦しみと目覚めてから思ったものである
悲鳴を上げる声帯も
じたばたともがく手足も無く
吐き気に応える胃すらも ....
23時24分
オフィスで
お弁当を食べました。
12時間前ぐらいの同じ時間ぐらいにも
同じ場所でお弁当を食べた
ような、食べなかった
ような。
昼がきて、夜がきて
昼がきて、夜 ....
{引用=かすみそうの、はなのちいささになく}
しあわせという、うそをついてしまう
ゆうがた、ひとりということにきづく
できそこないという、ほこりをもっている
おわりをみるまえに ....
「わすれないでね」
そう言ったあなたの言葉を私は忘れない
「わすれないよ」
その言葉がたとえ嘘になっても
思い出はいつでもやさしい色の中に
水面に映る影だけを私は見ている
要らない ....
誰かを救う使命を帯びて
闘う男(ファイティングマン)!
萌えるロマン!
「そんな事より腹減らない?」
あぁそうか
君の事忘れなくちゃあね
無理矢理出した答えだか ....
寂しいとか
助けてとか
そんな弱音を
声に出しても
今夜はきっと大丈夫
騒がしい雨たちが
すべてを
掻き消してくれるから
だから
言ってはいけない言葉さえ
そっと
つぶや ....
きっと晴れる。
透明なフィラメントが
{ルビ雷=いかずち}を呼べば
この曖昧な空の色は弾けて
晴れる。
きっと晴れる。
ていねいな言葉をかさねて
だれがぼくの心を知るだろう
ひからびたぼくの腕の中で
目を覚ました人が
夢を見るのはもういやだ
と言いました
さめたぼく ....
頭の中で泡がたまる
一匹の猫を虐待したくなるほどの頭痛
一匹の魚を手の中で殺したくなるほどの頭痛
ガラスケースに入った心臓
を破る
窓のわきに立った一人の
....
もう札幌は初夏を迎えました
裏庭では ライラックが花を咲かせました
夜になって外に出てみますと
夏のにおいがするようになりました
でもたまに 肌寒くなったりもします
少し ....
やわらかな雨の 中心に存在する 湿り気は
腕に抱かれた幸福
それは太陽のしたの木々のざわめきであり
落ち葉のぬくもりであり
独りきりの雪の中での対話でもある
真夜中に僕を見る月が還す太陽
春嵐 夏吹雪 冷えた日射しに焼かれて
I I wanna know that know that
I I wanna show that one thi ....
1.
先を急げば
見失うものが沢山あるけど
先回りして
待つのもいいかな
なんて思うこともある
2.
夏の日の雲は
柔らかくて大きくて
わたしの悩み事 ....
眠りの中心にたたずむ
黒いしずかな球
その球を無垢な白い身体で抱きしめて
いつまでも眠っているのは誰だろう
あなたの白いスカートが
ひととき夏色に見えたのは
うすぐもりの雲の切れ間から
気まぐれに顔を出した
あの眩しい日差しのせいではなく
あれはそう
道をさえぎるようにもたれかかる紫陽花に
語 ....
ピアノの音色が聞こえて目が覚めた
枕元には、つぶやく炭酸の声
コップ一杯のコーラがヘビのように僕を糾弾している
”地地地、知知知、オロ血、ミズ血”
障子を開けて ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29