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薄暗い軒先で
植えてもいないのに咲いている
高貴とは程遠い
紫の嫌な匂いを放つ花を
じっと 見ていた
「毒に彩られた花やね。」と教えてくれた
少女の丸くかがんだ背中から
....
まず、最初に言っておくけどね。
冷凍室から取り出したばかりのアイスキャンディーを
すぐに舐めてはいけないよ ホワイト
表面を白く覆う 霜という物が消えてから
静かに舌で突っついてさ 甘 ....
今日はやたらとカラスが鳴くね
梅雨の晴れ間の風の強い日
まるで、おとむらいの鐘の音のよう
黒い飛行船が青い空に消えていくよ
風景を切り取って
荘厳な葬送
....
郵便受けに溜まった新聞が日焼けしていた
古い日付は、風に晒されて
更に風化した遠いあなたの
背中に張り付いて
帰ってこない のに
201号室の、窓から入る西日を受けながら
忘れて ....