傷つくことを
知ってしまったことに
子供にはなれないと
笑ってしまったことに
夢で見た一角獣が
死んでいたことに
美しい教会の高い声に
もうあえないことに

そういう夜に
眠った怠 ....
髪の毛をばすばす切る。
背中の真ん中まであったロングヘアは
今はショートカット。
今日はベリーショートにして
髪の色も変えるの。
まるで
女の子だった自分を
捨てに行ってるようだ。
そ ....
裸になって{ルビ躯=からだ}と{ルビ躯=からだ}を結んだところで
それで一体何が分かり合えるのですか
なぁんて真剣な顔で言ってみても
{ルビ躯=からだ}はやる気満々じゃないですか
はいはい
 ....
父親を殺し損ねたが、
母親を犯したいなんて思ったことはない。

母親を殺し損ねたが
父親を犯したいなんて思ったことはない。

姉を殺し損ねたが、
姉を犯したいなんて思ったこと ....
どうもー!ツンツルテンでーす!話聞いてよー!
眠いの!今めっちゃ眠いの!めっさ眠いゆうねん!

半ば騙された形で占い師から認印を買わされた
っていう報告を
私は同級生の友達から聞いていました ....
 
  *黒猫と少年


  黒猫のいなくなった部屋で、少年は揺り椅子に腰かけてぼんやりしていた。
  がたん、と二番目の窓が音を立てて、
  黒猫が顔を出した。
 「どこに行っていたの ....
多感な馬鹿
果敢な馬鹿
彼岸の馬鹿
此岸の馬鹿
対岸の馬鹿

たおやかな馬鹿
物静かな馬鹿
小うるさい馬鹿
夢見る馬鹿
現実の馬鹿
石橋を敲いて渡る

三途の川も馬鹿
地獄 ....
  
  *バレリーナ


  古びたオルゴールの蓋を開けると、バレリーナがくるくると踊りだす。
  それから、名前を思い出せない曲がゆっくりと流れ出した。
  黒猫は、もう随分前からくも ....
唇は荒れたまま

ただ、息漏らし

一人、部屋の中


聞こえるものは己の心臓

見えるものは夜映す窓

触れるものは孤独の闇

吸うものは有り触れた酸素

握るものは遠 ....
さかさまつげ と診断され
父に手をつないでもらって
眼科に通って いた頃

診察してくださった先生は
遠くをみつめなさい と言った

遠くの山の緑 遠くの景色を
とても 眼にいいか ....
 
 *三番目

  三番目の窓を開けると、その先には夕暮れの森が広がっている。
  それから机の三番目の抽斗を開けると、
  昨日の夜に見かけることのなかった月が眠っていたりする。
   ....
面接官がダチョウに似ている
というのは良くあることなのでしょうか
面接官は履歴書に書いてあることをいくつか質問すると
さて、と言い残し
窓から空へと飛んで行ってしまいました
もしかしたら
 ....
  
  *鉱石ラジオ


  暇をもてあました少年が、ふと思いついて鉱石ラジオを作った。
  黒猫はそのかたわらで目を細めてその様子を見守っていたが、
  いくらたっても何も聴こえてこな ....
  *三日月


  三日月の晩に、少年がふっと部屋から出て行くことを黒猫は知っている。
  塔の螺旋階段に響く足音が、とん、とん、とん、と続いて、
  てっぺんの窓を開ける音が聞こえて ....
消えていく記憶の
映像はやがて
色あせた
一枚の写真になって
避けられない風に
彩りをながしてしまうの


くるくると
回る
地球儀の おと


重ねた手のひらの微熱 ....
メンズポッキーって何だ!
メンズポッキーって何なんだ!
じゃあ普通のポッキーはレディースだってことか!
普通のポッキーを男は買っちゃいけないのか!
メンズポッキーを女は買っちゃいけないのか!
 ....
 
  *蝶


  黒猫の気だるい微笑みは、いともたやすく蝶を虜にする。
  その静かに差し出された手の上に、青い翅の蝶がとまる様子を、
  少年は頬杖をついたまま眺めていた。
 「可 ....
 ブランコの鎖が切れた
 鏡のような水溜りに落ちて
 空は割れた

 
 足音が聞こえる
 葉脈の裏側を
 呼吸のしずくが這う

 
 下敷きになった機械が
 果 ....
あ、


ああ、
陽光が、
陽光が、
私を、
する、


陽光で、
飽和してゆく、
ひとつのわたしの肺胞、
ひとつひとつのわたしの肺胞が、
春を、
春を、吹き ....
 *夜半過ぎに


  夜半過ぎになって、その悲しい報せはもたらされた。
  そっと肩を寄せてきた黒猫が、
 「それは悲しいことだわ」
  と、うわごとのように何度か繰り返した。
  少 ....
異国の名二人の前に立ち並ぶ飛べるのならばどこでも良かった

落ちていく温度もペダルの回転も雨中の喧嘩ドラマ未遂

振り向いた先にあなたはいなくってドアも閉められ抜け殻輸送
ぱそ子はそこんとこ突いて欲しかったの
くぼんでるとこ
そしてそこにつながる ふわふわのとこ

ぱそ子はただ待機していただけなのです
いつでも オッケーって言いたくて

そば粉にまみれた夕 ....
はっと、
目を覚ますと
ベッドの足元に
等身大のアンパンマンがいた
といっても
実物を見るのは初めてだったから
それが等身大なのかどうか
本当のところはわからない
つやつやのほっぺ
 ....
盃に さくら浮かべて もらい泣き 暗雲の下で僕は震える

苦し紛れに
淋しいと呟いてみる
身体に蓄えていたぬくもりが
抜け出してゆく感覚を知っている

昨日咲き誇っていた桜は
今日にはだいぶ散ってしまったそうだ
春と ....
水鉄砲でピューピューと首のあたりに当ててからかって
でもだんだんムカついて来たからコップの水をバシャッとかけてやりたくなってきた
やっぱりバケツの水を遠くから助走を付けて浴びせかけてやりたい
そ ....
 ハンバーガーセットを注文すると
 工場のベルトコンベアに乗せられ
 出荷される電子レンジみたいな気分になった。
 ハンバーガーが出来上がるまで三分かかると
 店員の女 ....
どうしたんですかあ?
返事がない
どうかしましたかあ?
やっぱり返事はない

道の真ん中にうずくまっている人がいたから
バカ男は声をかけたんだけれど
きちんと見たら大きな岩だ ....
桜咲く 春だ春だと 酔いが舞う 芥川賞取りたい芥川賞取りたい
小説とかは一個も読んだことも書いたこともないけど
芥川賞取りたい芥川賞取りたい
くれ!くれ!くれ!
ていうかよく考えたら、考えなくてもだけどー
芥川賞を取りたい ....
ヤギさんのおすすめリスト(865)
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