ごまめを煮る、ごまめを煮る、
大晦日。
母が去り、娘も去りて、父独り、
帰郷する息子を待ちつつ。
食卓の寂しさ隠す出来合いに、
手作りの、せめて一品。
ごまめを煮る、父が煮ている、
大晦 ....
                       きゃらめる 10


  あめ

  1

ひとつぶの
しずくは
すなにとけて
あとかたもなく
きえてしまう
かぞえきれない
 ....
とかげの足音を拾っていくと
「かげろう」と呼ばれる庭で行き詰まった
兄さん
あれは生き別れの兄さん いいえ
姉さんだったかもしれない
が、
見えたりもする

通りすがりの犬 ....
                       きゃらめる 9


  うた

  1

きれいなこえを
ひろったので
はねをつけて
そらにはなちました
らら
きれいなこえで ....
(1)

僕は眩暈をおこし倒れゆく途中、眩暈の原因はこの部屋の絨毯の模様がどうにも見慣れない形に変わってしまったからだということに気づき、しばらく斜めになったまま考察を続けた。



(2 ....
1)
ねじりんぼの花が咲いてる
あれはねじれていてこそ正常なので
まっすぐに伸ばそうとすれば折れてしまう

  <惑ひつつ天を目指せしねぢりんぼ>



2)
梅雨どき ....
嬉々として初夏の陽気を真似てまで我が玉肌を見たいか春よ 「えいえんをめぐる短詩集」


 @ノ”


@ノ”
かたつむりは
えいえんに
えいえんに
たどりつきませんでした

おしまい



 海と空と


何のために生 ....
                       きゃらめる 8


  はな

  1

あたたかくなるまで
まちましょう
きっとあいずがあるから
それまで
まちましょう

 ....
一.永劫回帰

今日の星空はとってもきれい
おまえのところも晴れていたら見上げてみろよ
カシオペアやプレアデスが頭上でふるふる震えている
白鳥座の十字架は西の空に沈んで行こうとしている
も ....
朝露に濡れた道を
金色に光る
なだらかな稜線へとたどる

うつむいた桜草が
風にふるえ
太古の海を弔ってきた
アンモナイトがひとつ
朝日を受けた岩の間に割れ落ちて
失われた鐘の音が鳴 ....
使っていない電話器が時々鳴る
コードは何処にも差してない
その受話器が持っていた番号は
もう何処にもないんだよ
遠い昔つながっていた
あなたの電話番号も
もう何処にもないんだよ

あな ....
望まずして奪われる命があり。
自ら喜んで捨てられる命がある。
世の中が不公平だなんて、とっくの昔に知っている。
なのに、このやりきれない思いは何故なのか?。

望んで生まれた訳じゃな ....
「結婚しないの?山内さん」
とは セクハラなんやけども
小さい都市なのでまあ
お茶菓子とともに 語り合い
娘がおりますけど あんたら 話したらひきますやんかあ
アチラが立っても こちらは立た ....
どこか遠くの知らない国で
雪がしんしん降っている

大きな街の片隅で
人と人が出会う

どこか遠くの知らない街で
風がヒューヒュー吹いている

大きな街の片隅で
男がひとり
生き ....
風の強い夜だ
下弦の月のまわりに
虹色の光の輪を作っていた薄雲が通り過ぎる
窓辺に焼きついた油色の日々が
ガラス板から流れ落ちる

星々がさわさわ震えている

明滅する交通誘導棒を持ち ....
ノート2002.7.29

工事車両の下によもぎ色の猫が一匹入りこんだ
知っているかい?
猫はエンジンオイルのこげた匂いなんかが好きなんだ
ときどき思うんだ
トラックの下にもぐりこんだまま ....
ドーナツの穴から覗くと
世界はいつも
いいにおいがした
食べ物で遊んではいけない
そう教えてくれた人が
今ではもういない
夜が呼んでいるような気がしたので
誰かが待っているような気がしたので
自転車のかごにウイスキーボトル入れて
僕はさんぽに出たのです

どこか遠いところで
凪いだ海のおなかの中
呼び交わす ....
鳥は自由に飛ぶ
一本の線によってへだてられた空間を
風つかいのグライダーのように滑空し
大気をはらんだ凧のように静止し
熊蜂のように羽ばたいて流れの外に飛跡を残したりして
そして時には それ ....
さよなら国は
朝でも 夜でも
「さよなら」とあいさつします。


みんな みんな
笑顔で「さよなら」をかわします。


時には おじぎまで
時には なみだまで


ボクがいる ....
                       きゃらめる 7


  ことば

  1

とてもさむいあさはやく
よぶこえでめがさめた
もうふにくるまったまま
ずるずる
ゆかをは ....
いわしというのはかみのけと
ちゅうせいしぼうにいいらしい
天狼の眼さえ優しき夕刻の西空高く服わぬ者

夜目遠目街は光の傘のうち見上げる春の冬の星座を

麦と真珠一対の名を見出せし好き人の名を我は知るなり

星影を抱きて部屋で愛しき言い尽くしてよ指 ....
あら、困ったわ
が口癖の君が困った様子なんて
今まで見たことがない
あら、困ったわ
なんて言いながらも
トントントンッとまな板の上で大根を切ったり
ザッピングをし続けた挙句の果ては ....
まけじゃんけんというものをおそわりました
さきにあいてがだしたてに あとから
わざとまけるてをだすじゃんけんだそうです

ぱーには ぐーを
ちょきには ぱーを
ぐーには ちょきを

ま ....
ひとが壊れたり直ったりするのって
おもしろいね

生き物はケガしたり弱ったりするけど
壊れたりしないよ
それなのに人間は壊れる
病気になったり死んだりもするけど
ぶちっと聞こえて
壊れ ....
雲のない
ブルー・スクリーンを仰ぎ見ても
語るべきものなど何も残されていない
サイレント、ひとつ
崩れながら包み込まれる

ネイティブ・アメリカンに
インディアン・サマー ....
ええと、俳句結社に入っていたり、俳句について勉強していたりする人は読まなくていいです。あくまで初心者向き、老婆心のお節介的文章。あのねそこのひと、ベテランは読まなくていいんですってば!

(ここよ ....
                       きゃらめる 5

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  1

なにもみえない
から
こわいんじゃない
なにもみえる
はずがない
から
こわいんだ
 ....
ヤギさんのおすすめリスト(865)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
大晦日- chitoku自由詩304-5-2
きゃらめる_10- アンテ自由詩604-5-1
あばら家- いとう自由詩704-4-29
きゃらめる_9- アンテ自由詩7*04-4-21
おはなし_1〜50- Monk自由詩53*04-4-20
4×5_俳句篇- 佐々宝砂俳句504-4-19
半袖- 和泉 輪短歌1004-4-11
@ノ”「えいえんをめぐる短詩集」- ダーザイ ...自由詩1404-4-11
きゃらめる_8- アンテ自由詩1004-4-10
星屑の停車場にて- ダーザイ ...自由詩1904-4-10
言葉- ダーザイ ...自由詩804-4-9
風が唄っていた- ダーザイ ...自由詩33*04-4-7
「ALIVE!」- PULL.自由詩5*04-4-6
OL- 山内緋呂 ...自由詩37*04-4-6
ボイジャー- ダーザイ ...自由詩1504-4-6
夜警- ダーザイ ...自由詩24*04-4-5
七月のノート- ダーザイ ...自由詩1704-4-3
世界- たもつ自由詩3904-4-2
- ダーザイ ...自由詩2104-4-2
鳥は自由に飛ぶ- ダーザイ ...自由詩2904-4-1
さよなら国- 望月 ゆ ...自由詩24*04-4-1
きゃらめる_7- アンテ自由詩12*04-4-1
_- 小太郎未詩・独白204-3-30
星影を抱きて- 小池房枝短歌3*04-3-26
あら、困ったわ- たもつ自由詩5004-3-26
まけじゃんけん- 汐見ハル自由詩29*04-3-24
観察日記、懐かしい人への手紙- 小池房枝自由詩3*04-3-15
サイレント、サイレント、サイレント、- いとう自由詩33*04-3-8
俳句の非ジョーシキ- 佐々宝砂散文(批評 ...16*04-3-8
きゃらめる_5- アンテ自由詩45*04-3-3

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