ふかく
ふかく

おのれをすいて
やいの
やいの


おのれをすいて

おのがぬくみを


はらはらと
はきだし
くぅとなるくらい

はきだし



わが ....
今は亡き母の姿を求めては
     会いたし会いたしと 老いた我が母


ミシン糸 穴に入らず{ルビ背中=せな}丸む
          祖母と似たりし横顔の母


人生は長かりし か ....
からからん、と
コップの中で
氷が鳴るのを聞くたび

胸がきゅうぅっ、と
縮まるような気がする

あまりにも
切なくて儚げで
でもきりっ、とした
氷の音が

私の別れを
思い ....
心ない言葉を
ばらまいて歩く男がいます

右にも左にも
心ない言葉を放り投げます

うけとった女が
賢明であることを願います

惑わされ
傷ついたりしないような
心強き人でありま ....
あおと
おれんじの

その
すきまの

やさしさと
せつなさが
いりまじった

なんともいえぬ
いろに
ゆうわくされ

こいにも
にた
かんじょうが
にじみでたことは ....
 
わごむとはとばすものですよ


この目に焼きついて離れない海岸線
手を伸ばせば届く そういう場所
波打ち際に寝転んで星を数えているというのに
あなたは僕の隣りでそんな無粋なことを言う ....
みんな大好きだ

みんなみんな大好きだ

いまここに

心からの感謝を贈りたい
7月31日 にちようび
今日は君の誕生日

どこに行くか 何を食べるか
全部ぜーんぶ 内緒だよ
今日は私に ついてこい!
片道810円、切符を買って
さぁさ!電車に乗った乗った!

 ....
おおきいね
ひまわり

きっと
そだてかたがいいから
すくすくそだつんだよ

男の子と婆ちゃんの
はなしごえが
2メートル越えの向日葵の影から
聞こえてくる夕暮れ

野菜天使は ....
   暗闇の中に、
   わたしはあなたの
   横顔を探したい
   満たされて静かに微笑む
   十六番目の月のように
   もういいのだと言った
   あなたの横顔を、
  ....
私はやはり、と
言わざるを得ない
やはりあの{ルビ畦道=あぜみち}を
脇目も振らず
私は歩いていたのだと


炎天、真昼、陽炎
夏が侵攻していた
それはいつも匂いから始まる
濃厚な ....
どうしよう、も
どうして、も
もうじき 埋めにいこう

春になって 未完成な桜を見れるかもしれない
から

あたしはね 好きよ
まだ 好きよ
じめんにぶつけて
かどをおとし
いわにこすりつけて
かたちをととのえ
すなでみがいて
ひょうめんをならし
どろでこすると
やっとぴかぴかになった
さっそく
むねのおくにしまって
 ....
きらきらした
しずくが
そらからおちてきて
てをのばしても
とどかずに
じめんで
ぱちん
とはじけました
どうして
もっとはやくに
きづかなかったんだろう
もうにどと
うけ ....
僕はドイツの肉屋の息子
来る日も来る日もホルモン刻み
父ちゃん変態血まみれレバー
逃げた母ちゃん弁護士探す

僕と父ちゃん血まみれ厨房
来る日も来る日もホルモン洗い
排水溝には白いカス
 ....
おーい
いっぽうからこえがきこえる
だれかいますか
もういっぽうにつたえる
おーい
へんじがかえってくる
ここにいるよ
よびかける
おーい
おーい
たくさんのこえが
いりまじ ....
私は夏雲のあるこの空に
人差し指を差し込んで
この青空の
その底にある
人肌の群青に触れようとする
そのぬくもりは昔日の
小さなおまえのぬくもりに似て
あわあわと崩れそうにゆれる
いつ ....
えのぐでも
けせなかった
いろがみをかさねても
けせなかった
くぎでめちゃめちゃにひっかいても
けせなかった
もやしても
あきびんにつめてすてても
うらにわにうめても
けせなかった
 ....
貝殻の中で

「                         」
こだまする

「                         」
思い過ごしのような軽い頭痛


 ....
名前のない鉢植えを買って
如雨露で水をやっていたら
ある日 みぎとひだりの
ひとさしゆびの さきっぽを
あわせたような虹が咲きました
蹴った石の音が
朽ちながら
からから、石を乾かしてゆく
腕に抱くものが欠けている
そっと、歩行の動作に紛れて探れば探るほど
空間は何処か冷静だ


石は乾き果て
気が付けば音も、 ....
どろどろに
くさってしまったから
もう
あわないほうがいいとおもう
じゅわきのむこうの
こえはかすれていました
そんなのかんけいない
へいきよ
って
いえませんでした
じゅわき ....
流木が燃えている
岸のかたちに沿い
浮かぶように燃えている
遠い夜のかまきり
終わらない光を狩り
たたずむひとつの魂を照らす


たどりつけない梢の火が
月の左 ....
 かれこれ20年も前のこと。

 それは、大学受験も近い高校3年の1月のことだった。受験勉強(のようなこと)に勤しんでいたぼくのもとに、母がやってきた。

「なんか、小包が届いてるわよ」
  ....
年寄りは
生きてきた時間が長い分だけ
淫らだ

人間は
そういうものだから
しかたがないのだが

そんなことを
老夫婦相手に
説いている人がいた

しかたないね 婆さんや
し ....
買い物袋から
オレンジが転がったのは単なる偶然で

私の爪の端っこに
香りが甘くなついたのも単なる偶然で


果実が転がり出さぬよう
そろりと立ち上がった頭上に
飛行機雲を見つけ ....
曇った窓ガラスに
家の印をつけて
それから
母の勤めている店の印をつけて
でたらめな道でつなげる
窓が汚れるから、と
後で怒られたけれど
それがわたしの初めて描いた
世界地図でした ....
水汲みや
弟たちの世話がある
学校だって遠い

夜 目を覚ます
星が道しるべ
洞窟まで
一人で

煤を立ちのぼらせ
教科書を開く
栞のあったところを指差すと

髑髏は

 ....
きっと死にゆく人の目に非が映り

食べ方を教えてくれれば霞でも

マジシャンのような手付きで爪楊枝

濡れている 傘も記憶も閉じている

腹ペコリ頭ペコリの職探し

ラブホテルの明 ....
雨が降っていた
暗い門の下で
男が三人いて
僕がその一人だった
門の先に続くのは
センチメンタルな山道だ

雨が小降りになってきたので僕は歩き出す
男が「大丈夫かなあ」と言っている
 ....
ヤギさんのおすすめリスト(865)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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母を見つめ- 秋扇短歌6*05-8-7
氷夏- クラウン自由詩7*05-8-5
心ある言葉- スプート ...自由詩5*05-8-5
ゆうぐれ- そら。自由詩405-8-5
海のみえる浜辺で- 加藤泰清自由詩605-8-4
感謝の形- 卯月自由詩305-8-4
7月31日(日)- 大将自由詩405-8-4
野菜天使- 草野大悟自由詩5*05-8-3
十六夜- 嘉野千尋自由詩11*05-8-3
侵攻する夏_(2005.8.3)- 和泉 輪自由詩1605-8-3
0ベクトル- くるす自由詩1*05-8-2
しかくいだなんて- アンテ自由詩905-8-1
さよなら- アンテ自由詩6*05-8-1
ドイツの変態肉屋のジュニア- haniwa自由詩3*05-7-31
こどく- アンテ自由詩405-7-30
今日生まれし者へ- 黒田康之自由詩1405-7-30
けせない- アンテ自由詩505-7-30
ヤドカリの憂鬱- HARD自由詩4*05-7-29
そろもん(鉢植えの話)- みつべえ自由詩905-7-28
半月の叱責- A道化自由詩905-7-28
くさってしまったから- アンテ自由詩405-7-28
夜を往く火- 木立 悟自由詩605-7-28
受験生諸君- 大覚アキ ...散文(批評 ...505-7-28
美しいということ- 大覚アキ ...自由詩505-7-28
家路- 千波 一 ...自由詩53*05-7-27
童話(指)- たもつ自由詩3805-7-27
朗読髑髏- 吉岡孝次自由詩305-7-26
- 黒川排除 ...川柳405-7-26
雨の山道- 渡邉建志自由詩10*05-7-24

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