「心」

 生命の底にあるのが
 わたし
 野を吹く風にさからって
 歩いていると
 影絵のようにみえてくる
 



   「大衆食堂」

 店の母さん 常 ....
良い豆を取り寄せ
ブレンドしたコーヒーが
売られている

他の仕事を辞めて
コーヒーショップを始めたとか

時々コーヒーを飲みに行く
若い人は少ない
熟年夫婦の話し声

忘れたい ....
細々と、若い店員さんが
説明をしているうちに
柔らかな駅前には
ほんの少しの
路線バスが集まっていて
その人たちにも何か
美味しいと言ってもらえるような
ご飯を食べさせてあげたかった ....
冬になると
思い出す香りがある

ストーブよりも冷たくて
だからこそ肌の上で
物語を読み始める

不安が消えない日は
何か楽しいことを考えたり
柑橘系の甘酸っぱさに
腐ることのない ....
それは強いつよいつよい日差しの影が
君を映しとり
影だけ見せる
徘徊する未練の欠片を永遠にしようと
定例の配慮のない君の名残と同じ
崩壊する清廉な心は霊園に沈み
代替できるなら生涯を捧げて ....
 

イカのものすごいとこというのが
君にとってどこまですごいことなのか
よくよく聞けばイカの耳も使うとか
 
 
 
ビールと合うのかなと言ってるそばから
くさい くさいといいなが ....
  「独白」


 霜の立つ
 音のきこえそうな 
 夜に一人で居る時は
 吐息など捨てようと
 幾度 思った事か


  「街の鴨」


 商業施設の脇を流れる
 堂の川 ....
天井を叩いて、
カミサマの不在を確認する
開いた空の先は
{ルビ主=あるじ}を失った海のよう
空っぽの海を、
深く深くのぼってゆく

つぶれそうな肺を
握りしめるように、
吐き出した ....
わたしの部屋にいた蝶々が
飛べない蝶々が
ある日、自分でドアを開けて出て行った

かわりにあなたが入ってきて
二人で話をした
楽しい話をたくさんした

けれどそれはきっと夢で
 ....
岩隠れ、{ルビ永遠=とは}に{ルビ天陰=ひし}けし岩の下蔭に、
──{ルビ傴僂=せむし}の華が咲いてゐた。

{ルビ華瓣=はなびら}は手、半ば{ルビ展=ひら}かれた{ルビ屍骨=しびと}の手の{ル ....
ナイフとフォークで
青い空を切り取れたなら

いま雨が降っていて
悲しい目をした人に
温かい光をあげられる

側にいられない代わりに
空を贈るから
見上げて欲しい

僕のわがまま ....
イヤフォンの中は爆音だけど
誰も怪我をしないから好きだ
自分と他人の世界に
柔らかい線を引きながら
朝も昼も夜も
心を工事している

トンネルが暗くても
音楽を聴きながら
光を受け取 ....
根底にあるものは確かにあるのに。表現するまでにとてつもなく時間が必要なのに対して。いつまでも付きまとう札。レッテルでもいいし名札でもいい。私にはまだまだかけそうにない、題材が山のようにある。自分にとっ .... 風が
季節を閉じようとしている
冷たい唇を噛んで
もどかしさを押し止めた

何も語らなかったから
世界は濁った
足跡もつかない
綺麗なコンコースの下では
臭い泥水が蠢いている
 ....
冬を編む音が聴こえてくると
祈りが近い
夕暮れが愛おしい
(行かないで)
熊ノ森のはずれにあった
馴染みの毛糸屋は
廃業してしまったらしい
けれど
絶望するにはまだ早い

めぐりめ ....
昨日の末から断続的に
小さな一年間があり
天気の名前を作って
折り畳んでいく
優しい、誰かのために
二言三言の伝言と
朝用の傘を残しておいた
雨の中身が水になる瞬間の
映し出さ ....
 
毎日を毎週を毎月を毎年をつつがなく暮らしてきた私たち日本の人
きっと全宇宙の知的生命体のほとんど全て私たちのことを知らない

とても幸せな朝

まだ真っ暗な四時の宇宙を切り裂いて自転車 ....
  忘れたものだけ
  見ることができた


  床に張った
  埃 夕日の格子型
  蛇口に残る 唇のような水
  言うことができた
  言い尽くしたことだけを


  ....
 ハイヒールの足許が
 男の鼻先を嘲笑う

  「欲しければ
   尾を振って ついておいで。」

 街の角で
 ふと女の姿が消えた

  「欲しければ
   そこで 涙を ....
コン ト ロール ケーキ ケン スギル アイツは、ロッカー どこからともなく
黒い帽子、
黒いコートの
陰謀論者がやってくる

はじめ電信柱の影にいたが
子供たちが騒ぐと、
わざとコートの前を開いて
●ン出しをして追いかけて来る

不気味な ....
寒さが冬のにおいを連れてやってきていた
葉はそれぞれに、その存在を主張することもなく
いたずらに冬待ちの時間を費やしていた
そしてそれら樹々や草、虫ですらも
冬が来るということを知っていた ....
なんだか気分が晴れない日や
落ち込む日があってもいいのさ

そんな時は
その、息のできない苦しさを味わい尽くして
一層のこと
沈みきってやればいい

グーーっと 沈みきった人だけが
 ....
Mmmmm.


Whip!


Mmmmm.


Whip!


子よ、
(創世記二七・八)

わが子よ、蜜を食べよ、
(箴言二四・一三)

tuum est.
 ....
詩をさがしても必シになることはない
糸をたらして蜘蛛のようにおりてくる
視点と蜘蛛の交差点の上に支点がある
蜘蛛を息でゆらしても支点はぶれない

背と腹を交互にむけながらまわる蜘蛛
あたか ....
部屋に椅子がある
隣に体育座りをした母がある
雲が青さを通り越して
手をとり椅子に導く、空は久しぶりね


玄関に並んだ靴
妻は夕食を作り、息子はトミカに夢中
1のつぎの靴 ....
詩を忘れ始めることで
支度を始める
長い冬に備え、委ねる先を探す
靴は有り合わせでいいか
上着は派手過ぎないか
待つ人はいるか
誰か先に行かないか

詩を忘れ始めたら
お腹いっぱ ....
笑っているの?
橋に見えるもののところで
食べているの?
空に見えるもののところで

ぜんぶ君のまぼろしだから
ぜんぶ人のまぼろしだから

強く洗わないで
ふるえる箱から覗く 両眼を ....
どの恋人だったか
アヲハタのサイトがかわいいと
ポインタ空に漂わせ
無心にクリックしたあの頃

やり直せないかな
目が覚めて
自分を嫌いになるまでの
ほんのわずかな時間帯を
まき戻せ ....
あまりにも
自分の呼吸が穏やかなものでしたから
なんだか
生きてるのか死んでるのかさえもわからなくなりまして

そうだ! と
パチンと手のひらを鳴らしながら
頭の裏側で埃被った宝箱をひっ ....
本田憲嵩さんのおすすめリスト(1814)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
五行歌_二首- リリー自由詩8*23-11-24
コーヒーショップ- 夏川ゆう自由詩623-11-24
冬支度- たもつ自由詩523-11-23
香水の詩- ミナト ...自由詩423-11-22
面影- 這 いず ...自由詩323-11-21
gastronome_1-10- AB(な ...自由詩323-11-21
五行歌_二首- リリー自由詩9*23-11-21
何者でもないものの魂- 瑠王自由詩723-11-20
とあるわたし- たもつ自由詩7*23-11-20
陽の埋葬- 田中宏輔自由詩9*23-11-20
カトラリーカチャトラ- ミナト ...自由詩4*23-11-19
メトロ- ミナト ...自由詩223-11-18
うすっぺらい- 武下愛自由詩5*23-11-18
埋火- 夏井椋也自由詩5*23-11-18
もこもこ- そらの珊 ...自由詩10*23-11-17
躓き- たもつ自由詩823-11-15
今朝のうた- 足立らど ...自由詩11*23-11-15
果物籠- 草野春心自由詩1123-11-14
氷紋- リリー自由詩1+*23-11-14
(一行詩)___ケン_スギル_- 足立らど ...自由詩9+*23-11-13
陰謀論- atsuchan69自由詩10*23-11-13
冬の匂い(捨てられた林道で)- 山人自由詩6*23-11-13
潜水艦より_愛を込めて- ぐれこ自由詩323-11-13
陽の埋葬- 田中宏輔自由詩9*23-11-13
無重力の殺意- 菊西 夕 ...自由詩4*23-11-12
即興4行詩- wc自由詩1223-11-12
幽霊の木- 妻咲邦香自由詩3*23-11-12
まぼろし- soft_machine自由詩623-11-12
青旗- soft_machine自由詩423-11-12
- ぐれこ自由詩223-11-12

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61