{引用= object. }

人の手
に依る。
風雨の蒼に堆積した
埃を払う
木肌
に触れる

涼しげな冬
の絵に
雪が降っている
窓の外には
いつもの
静かな朝

 ....
能登半島地震、羽田空港の事故火災
壮絶な始まりだ
多くの当事者がいる中
ぼくは表紙のような顔で
誰かに道を譲った
独りグラスを傾けて
想い出す 顔と顔
都会で育ったぼくたちに同窓会はない

車を出して
思い出の街を訪ねたら
空と路は狭く
商店街もなくなっていた

小川は埋め立てられ
桜並木もア ....
悲しみは降ってくる

思いもよらない日に
思いもよらない所に

悲しみは降ってくる

雲ひとつない晴天に
罪ひとつない午後に

悲しみは降ってくる

そういう時に限って
 ....
閏日の夜九時に告白電話をします。
受け容れられないなら電話に出ないで下さい。
そして電話すると
母親が「今、出掛けていて居ません。」
それでボクは失恋した

「わたし一生、結婚なんかしない ....
亡くなった犬が鏡の中から
わたしを見ている
わたしの手のひらに隠している
おいしいものを知っているのだろうか

名前を呼ぶと返事のように尻尾を揺らす
黒い鼻はしっとりと濡れ
いかにも健康 ....
三つの色、
一つの終わり
声と息が重なり、
いのちを紡ぐ

春、
菜の花が咲き
夏、
青い夜に

秋、
幾度もの口づけ、
瞳に映るのは
紅蓮の炎

めぐる季節と
想いは ....
もはや零戦、
向いにたなびく羽根

とおりの母屋
の棚
そっと舞い降り

  終着地

辿りついたのは
       平屋の
     墓地

 置き忘れたもの
    戸 ....
へんな夢
誰にも知れずに
死ねという
誰もが知っていた貴方は
もういない人

残りの人生
限りがあるけど
生きているかぎり
お宅で回転
させてみせるし

特に意味なんて ....
登場人物  夫──壮年のサラリーマン。
      妻──夫より三歳下。専業主婦。
      娘──短大出たてのOL。

舞台    東京都世田谷区の一戸建て住宅。


(平成二年、八 ....
そうか君が 楽しさか

市に集まる雑踏に 買い出し急ぐ笑顔の中に

例え蟹を買えずとも 除夜の鐘は鳴るのだろ



そうか君が やすらぎか

人も師走もなんのその 猫はまるまり興を ....
痛点を通過する
ブランコに揺られて
春を待つ間に
チェニジアの
ハイスクールも
時間が経った
珍しく向かい風の
匂いがする朝
皮膚病だらけの
野犬に看取られて
誰もが死ぬ、 ....
思い出をざらざらにする
友情は灰色に濁る髑髏
現在地点を爆破する火曜日
神様に手紙を書いて眠る夜は
ショートケーキの苺に降る粉砂糖
神様、僕の命を丸く灯します

無重力の海でパンダは泳ぐ ....
まんじゅうをお湯で溶かして
ぐにぐにして食べていたのだけれど
そんなことはやめろと言われて
めんどくさいな
おまえはこうじゃ
と、針を突き出す
それが傍目に面白かったのか
さらにさらに鬼 ....
 カーテンも取っ払った六畳間
 テレビと わずかな生活用品に炬燵が一つ
 職場近くへ引っ越すための段ボールが
 キッチンと廊下に並ぶ

 「部屋が狭いから、ずいぶん処分したのよ。」
 友人 ....
(だれが呼んでも
(きこえないよ
(きみが、いちばん!
羽根のない子どもは月に擬態する
集団下校の輪の中に居たはずなのに
だれも名まえを思い出せない
古い友だちの口笛は
(風が散ったから ....
 もやぐ朝 

夜が朽ちて
朝が生まれる
霧に覆われた街は
港へと変わる
赤い太陽は
無音の出港の合図

けれど想い出は
いつでも切ない
胸に
錨をおろしたまま


 さ ....
お骨はゆうパックで送れるんだって
へぇ
そんなわけで叔父の骨を預かって
春と夏が過ぎた からんと
最近は近所に犬を見なくなった
骨を差し上げるあてもなし
わたしが咥えてしまおうかしら
叔 ....
  おしゃれなRockが
  煙るような音量で充満する
  ビジネス・ホテル 3104号室
  いやな感じだ


  青白い天気図の影を
  カーテンが弾いている
  さっきか ....
人類やってるね

えっ?
やってないのか。

 ・・・・
一番最初に火を付けた人がいるんだよね。
物理的発見であり発明の話だ
火を付けたというより、火を創ったともいえる
実用化したと ....
卵を割ると中には
砂しかなかった
食べ物を粗末にはできないので
そのまま火にかけると
砂の焼ける匂いがする
今ごろ砂場では妻と娘が
いつまでも完成できない
卵の城を作っていること ....
君のこと 好きに決まってるだろ

もちろん君の旦那も 君以上に好きだ

ゴメン ボクたちには
君に話せない 秘密があるんだ

察してくれ あまり深く訊かないでほしい

ボクたち 誰か ....
 テイクアウトのピザを
 たらふく食べ
 飲みすぎた赤ワイン

 炬燵で寝落ちし
 ふと目覚める 耳の底の音だけしかない
 深夜

 空ビン洗って
 ベランダの収納ボックスへ入れる音 ....
蝶ひらき天{ルビ透=とほ}く 地霧たちこめ
雄山は笑う
くわ持ちて 枯葉あたたかく
虫達を夢に寝せ
年越しの除夜高く 感謝を叩き
来年も 再来年も ありがとうさま
新年はみかんと炬燵で ....
風が強く テントを打った
毀たれるような寒さの中で
ストーブにあたった

5つの頃 寂れた駅の入口で
飴色の夕日の中で
吹きすさんだ風と
おんなじ音が聞こえてきた
目を閉じると
あの ....
都で流行っているひげ茶です
これはご丁寧にどうも
と、そのような取引があってから
何度か顔を洗って
学校にも行きました
戦争があったかもしれません
泣いて帰って戸棚を開けて
ざざーっと海 ....
寂れた街頭の下で踞り

嗚咽混じりに初めて涙を流した

無関係の喧騒の中で

動かずともよいと何かが囁く

その頃はいつも歌が生まれた

言葉を持たぬ血を捧げながら


ゆっ ....
ぼくが帰るとき
いつも停留所ひとつ抜かして
送ってくれたね。
バスがくるまで
ずっとベンチに腰かけて
ぼくたち、ふたりでいたね。
ぼくの手のなかの
きみの手のぬくもりを
いまでも
ぼ ....
ウクライナはもう終わったんですか?
今はパレスチナですか?
ウクライナはもう終わったんですか?
あの怒りやら涙やら全部
今はパレスチナのものですか?
ウクライナはもう終わったんですか?
も ....
鯛       花は桜いろ
サワラ     甘やかなピアノのメロディーは
赤貝      血潮の香りが胸を刺す
はた      深く広がるハーモニー
つぶ貝     彼方を眺め噛みしめる
え ....
本田憲嵩さんのおすすめリスト(1666)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
object.- ryinx自由詩6+*24-1-7
年始- 空丸自由詩724-1-6
帰郷- レタス自由詩7+*24-1-3
ポンコツ- 夏井椋也自由詩5*24-1-3
TROUBLE_CONSULTATION- 板谷みき ...自由詩2*24-1-2
鏡よ、鏡- そらの珊 ...自由詩14*24-1-2
3+1- atsuchan69自由詩12*24-1-2
破調- ryinx自由詩8+*24-1-1
武者震いするinkweaverとともに- 足立らど ...自由詩4+*24-1-1
燃える!- 田中宏輔自由詩12*24-1-1
そうか_君が- 短角牛自由詩7+*23-12-31
反射- たもつ自由詩7*23-12-31
待っている(習作)- トビラ自由詩1*23-12-31
地獄- 春日線香自由詩223-12-30
インスタントコーヒー- リリー自由詩8*23-12-29
古い光- ちぇりこ ...自由詩14*23-12-29
この世に錨をおろしたまま- そらの珊 ...自由詩16*23-12-29
お骨の味噌汁- 松岡宮自由詩13*23-12-29
現代的な死- 草野春心自由詩3*23-12-28
暮れの小さな会話- 空丸自由詩1023-12-28
卵の城- たもつ自由詩8*23-12-28
2+1- atsuchan69自由詩12*23-12-27
深酒- リリー自由詩13*23-12-27
福笑い- 由木名緒 ...自由詩12*23-12-27
ひとり- Giovanni自由詩9*23-12-26
ひげ茶- 春日線香自由詩623-12-26
have_nothing- 自由詩6*23-12-25
糺の森。- 田中宏輔自由詩18*23-12-25
ウクライナはもう終わったんですか?- 紀ノ川つ ...自由詩10*23-12-24
寿司【改訂】_- レタス自由詩12*23-12-23

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