すべてのおすすめ
感覚する、
風の通り道、雨の匂い
そのたび新しい自分がいて
ぼくは大きく手を広げる
この広大な地球の上で
この肉体を抱えながら
笑っている泣いている
すべて愛しい日常些事
一つ一つ噛み ....
離島に夏がくる
隣の猫は人間になりかかってきた
この忌まわしい季節には
神経節細胞の痛みだけが秩序ある情報なのだ

ぼくの離島は温存されて
真夜中に大陸とひそかに交信する

部屋のAI ....
二〇一六年九月一日 「断酒」


 FBで、しじゅう poke される方がいらっしゃるのだけれど、正直、返事が面倒。すてきな方なので、「poke やめて」と言えないから言わないけど。

 9 ....
冬休みが終わると
みんなお金持ちになっていた

ぼくは仲間外れ

なんでおじさんもおばさんも
いとこもいないの?

わけを聞いても
よくわからないけど

おじいちゃんおばあちゃん ....
防災倉庫が物憂げに佇んでいる
足元には雑草、お前はだれだ
晴れやかな青空が枠にちいさく

囚われた

お前はだれだ、苔むした
ブロック屏は四面四角だ
囚われた、とり忘れた箱

囚わ ....
優しく意識が広がるから
道行く人の顔は微笑む

光の夏が近づいて
揺れる青空は遥か霞み

優しく意識が溶けるから
見慣れた街は異郷となる
心配ない心配ない
あんたに惚れる
男なんておらんわ

だから
適当な格好しとき。

そう、友達に
誘われて行った
婚活パーティー

確かに私
全く
相手にされてません

 ....
とたんにきみはきみが綱のうえにいるのをしる
そういうのを
場面暗転というんだ

ヒマラヤのてっぺんに打ちつけられた杭があり
その杭からとおく伸びる綱の一閃
その綱はオリンポス山の頂に穿たれ ....
明るい青い空が広がっている
陽射しは銀に眩めいて
照らす街は浮き立って
在ること、在ること
不思議な時
アイスコーヒーを啜っている
わたしが今此処に居る
二〇一六年八月一日 「胎児」


自分は姿を見せずにあらゆる生き物を知る、これぞ神の特権ではなかろうか?    (ミシェル・トゥルニエ『メテオール(気象)』榊原晃三・南條郁子訳)


二 ....
毎日
踏んだり蹴ったりで
激し過ぎだわ
わし
そんな
かわいいんか?
そろそろ
認めてもいい頃やろ?

書類の山に
てんてこ舞い
これ今日中に
さばききれるんか?
無理やろ? ....
二〇一六年七月一日 「ヴィーナスの腕」


コンクリート・鉄筋・ボルト・ナットなどなど
構造物の物質的な素材と
温度や重力や圧力や時間といった物理的な条件や
組み立てる技術や出来上がりの見 ....
僕のぽけっとの紙片には
最新のもっとも無駄な解答が記されている

人生に必要なものの殆どが木箱にしまわれて
博物館の収蔵庫の奥深くにおさめられているとしたら

菫や蓬の花のように路傍にさり ....
ひとり暮らしが長い
いつのまにか
ひとりの部屋でさえ
つく溜め息

気がつけば
カラフルが部屋から消えている

このまま立ち止まったまま
死ぬまで生きるのだろうと
よせばい ....
僕が世界と繋がるために
涼やかな夜風を浴びながら
今日も一つの詩を書き留める
それは静かな吐息をついて
雨降る白壁に投映される
夢の間に間の幻灯機
巨大な毒蜘蛛を追いやって
雨滴を溢す紫 ....
そこの誰でもが背びれや尾びれをもっている
幼年時さかなだっただけなのだけれどね

そこの誰でもが哀しみを抱いている
それは
すでに干物になるまで
のこるのものかもしれないんだが

 ....
夜風がすぅすぅ網戸から
入って来ては肌を撫でる
その微妙な心地よさに
うっとりしている午前三時、
電車は大通りを走り雪山へ
凍り付くよな身震いを
誘いぐんぐん進んで行く

鈍色空を背景 ....
生きれば生きるほど
恥を重ねることになるから
早いうちに
けりをつけた方が良い
とずっと思って来たが
年を取るほど感じなくなって
何とも思わなくなるのも
どうやら本当らしい
恥をかきま ....
二〇一六年五月一日 「叛逆航路」


 お昼から夕方まで、『The Wasteless Land.』の決定版の編集を大谷良太くんとしていて、そして、大谷くんと韓国料理店に行って、居酒屋に行って、 ....
きみの背後にはたくさんのごみの山がみえる
そのごみの山について
ぼくはいくらか考えてもいいだろうか
すずめが初夏のこずえにとまって
世界が軽やかにバウンドする
そんな果てなき午後の池のほとり ....
高い夜空が澄み渡り
晴れてはいても、なんともさみしい
きらびやかなネオンサイン
きれいだけれど、中身はからっぽ

あゝどうしたらたどり着けるのか
あゝどうしたら充たされるのか

途方も ....
二〇一六年四月一日 「愛のある生」


愛のある生

それが、ぼくのテーマだ。

「生」とは
いのちの輝きのことだ。

しかし、嘘は、すばらしい。
人生を生き生きとしたもの ....
夫が「コロナ感染者濃厚接触者」になって帰宅した

お相手とお互いマスクはしていたけれど
数時間対面で事情を聞いていたので
後からわかったのだけれど
「コロナ感染者」との濃厚接触者と認定された ....
ついこの前まで
白い花を咲かせていた木が
早くも新緑へと移り変わり
午後の日差しに照らされて
青々と輝き揺れている

その木の根元を
春の青大将の群れが
唸りを上げて進んでいく

 ....
二〇一六年三月一日 「ブロッコリー」


いま、阪急西院駅の前のビルに自転車をとめたら
めっちゃタイプの男の子が近づいてきて
わ~
さいきん、ぼく、めっちゃ、もてるわ~
ってなこと ....
欠落はせずに
只々遠く平板になっていくもの
追いかけても追いかけても
追いつけない現実に
後ろ手付いて息を吐く

二度と取り戻せない時の堆積
記憶は麻痺しながらも
思い出したように不意 ....
春が来ると
君が心臓に飼っている星座が
かぼそい声ですすり泣く
それを夜ごと聞きながら
どうすることもできない
ただ ほら
ルビー色のチューリップが咲いたよと
君の記憶の窓のむこうの
 ....
二〇一六年二月一日 「アルファベットの形しかないんかいな、笑。」


 何日かまえに、FBフレンドの映像を見て、いつも画像で、ストップ画像だから、ああ、素朴な感じでいいなあと思っていたら、映像で ....
座るな、と
椅子が言う
お前の未来を知ってんだ

引きこもって
座りすぎて
腰痛になやんで
手術がいまいちで

歩けなくなる

だから座るな
と椅子が念を押す

頼ってくれ ....
二〇一六年一月一日 「20世紀アメリカ短篇選」


『20世紀アメリカ短篇選』は、むかし上下巻読んだんだった。でも、ひとつも憶えていない。きのう、スピンラッドの短篇集だと思っていた『星々からの歌 ....
こたきひろしさんの自由詩おすすめリスト(1898)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
風の通り道、雨の匂い- ひだかた ...自由詩621-6-16
離島の夏- 梅昆布茶自由詩2021-6-14
詩の日めくり_二〇一六年九月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩14*21-6-14
いとこ- TwoRivers自由詩8*21-6-13
踏みぬけない青- 帆場蔵人自由詩321-6-13
優しい午後- ひだかた ...自由詩7*21-6-11
わたし_なにやってんの- 花林自由詩821-6-9
気が付いたら綱渡りをしていたことを思いだした、ひとりで- 道草次郎自由詩821-6-7
イートインにて- ひだかた ...自由詩5*21-6-7
詩の日めくり_二〇一六年八月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩14*21-6-7
そんな_かわいいんか?- 花林自由詩721-6-3
詩の日めくり_二〇一六年七月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩14*21-5-31
ゆっくりと解凍する日々のうた- 梅昆布茶自由詩1321-5-25
一輪の花もない- 秋葉竹自由詩521-5-21
一つの詩を- ひだかた ...自由詩12*21-5-20
えくぼ- 梅昆布茶自由詩1621-5-18
夢と夜風と雪山と- ひだかた ...自由詩15*21-5-17
マイソング- 花形新次自由詩621-5-17
詩の日めくり_二〇一六年五月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩14*21-5-17
池のほとり- 道草次郎自由詩7*21-5-13
不在通知- ひだかた ...自由詩1021-5-12
詩の日めくり_二〇一六年四月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩15*21-5-10
「コロナ感染者濃厚接触者」ですって- 鵜飼千代 ...自由詩21*21-5-10
春の青大将- ひだかた ...自由詩921-5-10
詩の日めくり_二〇一六年三月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩15*21-4-24
掬う言葉- ひだかた ...自由詩721-4-19
記憶花壇- 塔野夏子自由詩5*21-4-19
詩の日めくり_二〇一六年二月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩14*21-4-17
椅子- 木葉 揺自由詩8*21-4-11
詩の日めくり_二〇一六年一月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩15*21-4-10

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64