幾枚かの{ルビ花弁=はなびら}が舞い落ちる 
淡い光のあふれるいつかの場所で 
あの日の君は
椅子に腰かけ本を読みながら待っている 

いたずらに 
渡した紙切れの恋文に 
羽ばたく鳥の ....
小さな幸せ
たとえばいつもの道に
花が咲いている
その花の名前はわからないけれど

小さな幸せ
たとえば道を聞かれ
教えてあげたら
「ありがとう」と言われた
その人の名前はわからない ....
一。


わたしの壁にはきいろいしみがある。

しみはわたしが産まれる前からあったしみで、
わたしの父がこの家に婿に来る前から、
ずっとそこにあったしみな ....
あなたの空に穴が開いたら
地面の土で埋めてあげよう

希望に満ちたあなたの夢は
くじけることを未だ知らない
世界はあなたが想うほど
優しくはない
冷たく感じることの方が
たくさんあるの ....
旅の終わりの夕暮れに 
車窓の外を眺めたら 
名も無き山を横切って 
雲の鳥が飛んでいた 

{ルビ黄金=こがね}色に{ルビ縁取=ふちど}られた翼を広げ 
長い尾を反らし 

心臓の辺 ....
スーツ姿のサラリーマンでいっぱいの
0時44分発の東武東上線
最終電車

隣の席に座った人たちは
大きなバッグと
沖縄土産を抱えていた
そうか
この人は今まで沖縄にいたん ....
流れる川の様な風の中で
月は太陽に嫉妬する
光があるから陰があり
太陽があるから月は輝く

あの子はじっと目を細め
息を殺す様にして遠くを見つめる

まるで
そこに何かが居る様に
 ....
その山はあまりにも高すぎて
今の自分では
登ってゆけそうにない

でも登ってゆかなければ
今の自分は今のまま
狭い世界しか見えない

山のふもとから
山の高さに文句を言っても
その ....
世界は相対的だから
手を広げ
舞い降りるものを受けとめる私が
空に上る

世界は相対的だから
行きなずみ
とどまる私が
宇宙をかけめぐる

世界が相対的なら
殺す ....
ともだちだって
しょうこをみせてって
メロスの本を閉じながら
あの子がいった

しょうこなんかないよ
しょうこなんかないから
ともだちなんだよ
ぼくはどもってそういった
そういうふう ....
燃える指くちびる含み恋をする
    サルビアそれは紅い吐息に


ひそやかな風にするどき心こそ
    コスモスふるう恋の歓び


咲き誇り頰よせたその黒百合に
   ....
ただある花の
ただある自分
色は淡く
微かにゆれる

ただある空の
ただある自分
雲は薄く
静かに流れる

ただある時の
ただある自分
脈は弱く
僅かに刻む

見るもの全 ....
私を心の奥底に繋いでいた鎖

戒めは解き放たれ自由を得る



自由を得るということは

自分の全てに責任を取るという事

どういう精神状態になろうとも

自分で制御し、舵取 ....
某国営放送で観たイカ釣り漁のようす
脱サラして漁師になった夫を
影に日向に支える妻のけなげな姿
あれって夫婦舟っていうのかな
なんだか憧れてしまう、わたしがいる
確か奥さんの実家は代々の漁師 ....
(かじって
 すてて)


レタスを洗って
いたい
今日はずっと
レタスを洗って
一枚一枚
丁寧に
拭いて
いたい
今日はずっと


知るのがいやで
本当はもう ....
早朝 
{ルビ浴衣=ゆかた}のまま民宿の玄関を出ると 
前方に鳥居があった
両脇の墓群の間に敷かれた石畳の道を歩き 
賽銭箱に小銭を投げて手を合わす 

高い木々の葉が茂る境内を抜けると  ....
秋の花は
野に咲き
心に咲き
夢に咲き
思い草
桔梗の声聞く
菊あざみ

紅葉ばかりが
秋ではなく
花も実も
身も心も
染めゆくは
秋の風

秋は野に咲き
心に咲き
 ....
ベッドの上で
二人向き合って
レモンを切った
そのナイフに
お前を映して
見ていた


ベッドの上で
二人向き合って
レモンを切った
そのナイフに
映ったお前は
 ....
ダチョウはいきなり

炎天の平原を走り出した

太い頑丈な足で

砂地を蹴立てて



彼の後ろには

砂埃が舞い上がり

動物たちは

砂つぶてをくら ....
「傷つく瞳の奥」

傷つき、静かに流れる君の涙

僕には何も出来なかった

流れる涙、瞳の中には何が見えるの?

怖くてとてもじゃないけど聞けない

けど、今はただ、君の ....
八月 二週 また 入院暮らし...
ガラスの塔のなかで、優しいひとらに、接しながら、病と添い寝して。
夏は、晩夏を迎えて、( もう、立ちつくし、亡くなっているのかも、しれない。 )
 ....
ねこになったきみとぼく

木漏れ日ゆれる

ねむの木の下で

二匹ころんと横になる



長い尻尾が自慢の

きみはしましまトラ猫で

大きな耳が自慢の

ぼくは三色三毛猫で

仲良く顔を並べて

昼 ....
小さな窓に流れ来る
微かな風の匂う秋
去りゆく時の寂しさか
訪れ{ルビ来=きた}るうれしさか
僅かばかりの部屋の中

大きな空に染まりゆく
彩る色の魅せる秋
どこから{ルビ来=きた}る ....
秋が訪れれば またひとつ
目じりに刻まれる年輪のようなもの
早いもので開け放した窓の外では
秋の虫たちが鳴き始めている
この様に季節が巡るのであれば
歳を重ねてしまうのも致し方無い事
抗っ ....
ぼくたちは生きている。
これまでもこれからも、
そして今もぼくたちは生きている。


世界にはぼくたちがいる。
たくさんのぼくたちがいる。

たくさんの ....
あなたが書いた詩を読みたい
あなたは
詩を書いたことがなければ
詩を読んだことさえもないのかもしれない
だけど
あなたが一生懸命書いた詩を読んで
誰が笑うものか
あなたが書いた詩を読ませ ....
夕映えに長く伸びた影の 
手足のしなやかに動くのを 
美しいと見惚れた 

サッカーボールが弾むたびに 
視線が鋭く光るのも 
伸びかけの髪をかきあげて 
おどけて笑う口元も 
 ....
教科書の世界に
自分は入ることができなかった
入口がどこにあるのかわからない

それでもさすがは教科書
わかりやすい標識と信号が
自分を中へ奥へと
自動的にぐんぐんと進ませてくれる

 ....
今日泣いても明日は笑おう

辛いのは自分だけではないのだから
自分よりももっと
苦労している人だって
自分よりももっと
悲しくて泣きたい人だって
いるのだから

泣きたいことは
た ....
東の空に日が昇る早朝 
工事現場の低い土山の頂に 
クレーン車が一台
運転席には裸の王様が{ルビ居座=いすわ}っていた  

黄色と黒の{ルビ縞々=しましま}の 
柵に囲まれた小さい世界の ....
Rin.さんのおすすめリスト(1711)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
花吹雪の中で_〜出逢いの日〜- 服部 剛自由詩13*06-9-7
小さな幸せ- ぽえむ君自由詩6*06-9-6
「_きいろいし、み。_」- PULL.自由詩11*06-9-6
あなたの空に穴が開いたら- ぽえむ君自由詩7*06-9-6
雲の鳥_- 服部 剛自由詩9*06-9-6
東上線は今日もたくさんの人たちを乗せて- 壺内モモ ...自由詩6*06-9-6
あの子は遠くの星を見ている- プル式自由詩9*06-9-5
その山はあまりにも高い山だから- ぽえむ君自由詩6*06-9-5
相対性小理論- まどろむ ...自由詩3*06-9-5
ともだち- ZUZU自由詩506-9-5
花言葉Ⅱ- 石瀬琳々短歌12*06-9-5
ただある自分- ぽえむ君自由詩8*06-9-5
- ajisai自由詩3*06-9-5
ふたりのちから- 恋月 ぴ ...自由詩10*06-9-5
レタス- 水在らあ ...自由詩33+*06-9-5
駒ヶ根_- 服部 剛自由詩14*06-9-5
花は心に夢に咲く- ぽえむ君自由詩6*06-9-4
レモン- 水在らあ ...自由詩31*06-9-4
ダチョウ- 杉菜 晃自由詩7*06-9-4
「傷つく瞳の奥」- Taka★Hajim ...自由詩106-9-3
晩夏への手紙- モーヌ。自由詩14*06-9-3
ねむの木の下で- LEO携帯写真+ ...20*06-9-3
小さな部屋の秋の風- ぽえむ君自由詩11*06-9-3
こころの力- 恋月 ぴ ...自由詩34*06-9-3
「_ぼくたちは日曜日。_」- PULL.自由詩14*06-9-3
詩を書いてみないか- 壺内モモ ...自由詩5*06-9-3
放課後- 落合朱美自由詩2906-9-2
落書きの中の教科書- ぽえむ君自由詩4*06-9-2
今日泣いても明日は笑おう- ぽえむ君自由詩4*06-9-1
頂_- 服部 剛自由詩6*06-8-31

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