ロシータっていうおばあちゃんは
サンホアンで一番年取ってて
猫にやさしくて
工房の隣の彼女の家には
いつも猫がたくさんいて
使い物にならないボートが
とまっている
 ....
夜寝る前に読書していると 
開いた本のなかから 
うっすらと光を帯びた手があらわれ 
わたしに差し出されていた 

その手を握ると 
不思議な想いが心に流れ 
明日に怯えるわたしの影は  ....
夜巡る光は溢水もない

無限ではない人々の心の渦

海風がなびいて吹き荒れる

季節外れの海辺の砂のお城

夜の公園一人たたずむ僕のすがた

大した事もないが生きている世 ....
親愛なる、
あなたさまへ。

あなたは何時の夜も、
肝腎なことをはぐらかされます。
わたくしがどれだけ歯がゆい思いをしているか、
よくご存じのはず。

 ....
もし貴方が寂しかったら
笑ってごらん
少し周りが明るくなるから
そして泣いてごらん
空が笑っているから

がむしゃらに進んで
行き場が見えなくても
道は必ず開ける
自分の道を見つける ....
雨の中を
迷子の少年が傘を差さずに立っていた
誰かがそばにあったタオルを
子どもに渡してあげた

 人のタオルを勝手に使わないで!

持ち主の声がその場に響く
頭を拭き終えていない少年 ....
落第してゆく大人たちを
進級してゆく子どもたちが
通り過ぎてゆく

落第する大人たちは
進級することは過去にしかないと
思いながら
冷えた体で下を向いて歩いてゆく
丸まった背中が小さく ....
あなたは書きかけの本
痛みも苦しみも綴ってゆこう
今だけを切り取ってみつめないで
自分で物語をプツとやめないで


あなたはまだほんの序章
物語はどんな結末だろうと
終わりを ....
今日より、明日、明後日
舟が古びようと
櫂で水しぶきを描かずにいられない
来週より、来月、来年
からだの影が深まろうと
羅針盤の先を指差さずにいられない
蜃気楼を揺らして
永遠に届かない ....
長い長い階段を
ずっと一人で上っていくと
大きな広場が
目の前に広がっている

そこでは言葉たちが
浮いたり飛んでいたり
大きかったり微かだったり

言葉と人が当たったり
言葉と言 ....
今よりずっと
空が遠くにあったとしても
心が近くにあれば
雲をつかめるかもしれない

今よりずっと
海が深かったとしても
心が近くにあれば
波を触れるかもしれない

今よりずっと
 ....
柵の外には自由が溢れているのに
何故か人は柵の中で生きる
ちょっと跨げば乗り越えられるのに
誰も跨ごうとはしない
自由の身になることを恐れ
しがらみから解き放たれることを拒絶し
狭い柵の中 ....
のんちゃんは首をかしげました
(どうちて、うちゅーには、くうきがないの?

神様は、深く息を吸い込み
腕組みをしました

(ねぇ、どちて?
(ねぇ、ねぇ、どおちて?

眉間に皺をよせ ....
さびしんぼうは
自分にふたをして
こみあげる感情を殺し
涙を流さない
自分まで騙している事を
自分で知っている
本当はね


さびしんぼうは
今日も道端のあちこちに
一つ二つと落 ....
季節を告げる冬の風
小さな針が通り過ぎ
丘の上には枯れ草が
乾いた音を響かせる

季節を想う冬の風
微かな球がかすめ飛び
森の中には枯れ枝が
きしんだ声を届かせる

寂寞とした景色 ....
      1

ホームの後ろに錆びた茶色の線路があります。
線路の枕木は腐りかけ、
雑草が点々と生えています。
線路は使われなくなってどれくらいがたつのでしょう。
わたしは線路に耳を当て ....
床に線を引いて、
彼女は国境を決める。
彼女はとても怒っているので、
とっても横暴に決める。

彼女は地図を作ったので、
ぼくらの部屋は地図になった。
彼 ....
怖かったんだろうね
 風が死んでたりしたろうから
  ビルヂングが アロガントに まばたきもせずに
   夜空を おまえを 無視したりしてたろうから   


今日 ....
遥か遠い昔
この海は空だった
雲の上を魚が泳いでいた
魚たちはいつも
海を見下ろしていた

遥か遠い昔
この空は海だった
水の中を鳥が飛んでいた
鳥たちはいつも
空を見上げていた
 ....
{ルビ銀=しろかね}の雪が空より
舞ひ落つる冬枯れの森
侘びしかる風の音聞けば
時移る草葉の思ひ

細やかに流るる川は
透き落つる冬枯れの森
悲しかる水の音聞けば
時映る雫の思ひ

 ....
一片のことばに、
色がなくても、
それでいい。

一編の詩として、
彼らが息づいていれば、
それでいい。

どんなに醜い、
汚物であっても、
それで ....
雪のじゅうたんの上をゆっくりと歩いている

例えば君がココから居なくなるのなら

僕はなんでいきてるか分からなくなるよ

愛しているたくさんの人たちに

この小さい胸の中の思い ....
あなたは
簡単な挨拶をしただけで
ここから引っ越していきました

残ったのは
適当に結んであるだけの
数え切れないほどのゴミ袋
可燃と不燃の分別も
これでは識別できません

残され ....
子持ちパンクは二十歳になるところで
子持ちパンクはマリアって言うありふれた名前で
子持ちパンクはもう刺青がきらいで
子持ちパンクはお菓子の刺青シールが好きで
子持ちパンクは ....
言葉はすでに既製品コンドームに「ことば。」と書いて「かれ、」に被せる。
コンドームはしゃべりはじめるべらべらとしゃべくりはじめるのでうるさい。





 ....
その道が続く限り
歩き続ける
たとえそれが
果てしなく続こうとも
楽しいことを思い出しながら

その気持ちが続く限り
想い続ける
たとえそれが
限りなく続こうとも
うれしいことを思 ....
南風に乗って
白い旗がなびく

鳩の群れが
周遊する空は
果てまでも青い

穏やかに目笑する日

リーンゴン
リーンゴン

鐘の音が駆けてくる
しまい忘れた風鈴は
もうトンボは飛んでこないよと
話しかけてくる

夏は終わり
秋も過ぎ去る
汗の輝きは思い出

放っておいた植木鉢は
乾いた土だけが
黙ったまま

夏は終わり ....
ピアノの音
爽やかな陽気
風鈴の音
もう過ぎた夏

バッタを追いかけた
あの日
サングラスした
あの時

勇気をくれた
恵を与えられた
自由をくれた
愛をくれた


  ....
                    
?.

まだ葉が落ちない
白樺の上に
黒猫がいる
のを
見ている
うつくしい猫で
目が
とくにきれい
久しぶりだけれど
思い出 ....
Rin.さんのおすすめリスト(1711)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ロシータ- 水在らあ ...自由詩52*06-11-21
「__手__」_- 服部 剛自由詩21*06-11-20
迷宮入りの知恵の輪- こめ自由詩1006-11-20
「_血信。_」- PULL.自由詩10*06-11-20
夢そして道- ペポパン ...自由詩5*06-11-20
心の迷路は成長している- ぽえむ君自由詩13*06-11-19
落第する大人たち- ぽえむ君自由詩14*06-11-19
死なないで- さくらほ未詩・独白14*06-11-19
十三月のヴァルカローレ- まほし自由詩24*06-11-18
言葉の広場- ぽえむ君自由詩10*06-11-18
今よりずっと- ぽえむ君自由詩9*06-11-17
どうしようもないこと- 恋月 ぴ ...自由詩37*06-11-17
のんちゃんと神様- 佐野権太未詩・独白14*06-11-17
さびしんぼう- さくらほ自由詩12*06-11-17
季節を想う冬の風- ぽえむ君自由詩11*06-11-17
忘却の深層より—東京- 前田ふむ ...自由詩22*06-11-16
「_まっぷす。_」- PULL.自由詩23*06-11-16
遠叫(TOKYO)- 水在らあ ...自由詩39*06-11-16
いつしか人は道具になった- ぽえむ君自由詩13*06-11-15
冬枯れの森- ぽえむ君自由詩12*06-11-15
「_わたしの詩。_」- PULL.自由詩19*06-11-15
白雪姫と王子様- こめ自由詩1206-11-14
これをどうしろと言うのですか?- ぽえむ君自由詩9*06-11-11
子持ちパンク- 水在らあ ...自由詩28*06-11-11
「_ばとことびそあ。_」- PULL.短歌8*06-11-10
未来を夢見て- ぽえむ君自由詩8*06-11-9
小春日和- LEO自由詩17*06-11-9
花の美しさは幻- ぽえむ君自由詩12*06-11-9
ある晴れた日の午後- ペポパン ...自由詩5*06-11-9
黒猫の星- 水在らあ ...自由詩38*06-11-9

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