世の中には支えるひとと
支えられるひとがいる

支えるひとは暗い海に胸元まで浸かり
力の限り支え続け

次々と押し寄せる荒波に揉まれては
やがて力尽き海の藻屑と消える

支え続ければ ....
母が心を病んでいると医師に言われてからはや5年が過ぎようとしています。
その1年ほど前から軽うつと診断されて、薬を飲んでいたのですが、どうもこれは「アダルトチルドレン」とか「中年危機」の症状が強いと ....
16のころ読んだ

大江健三郎の小説を

古本屋で文庫で百円で買った

道を渡った喫茶店で

39の俺が読んだ・・・


墜落する物体を見る興奮

幻のように確かな手触り
 ....
あなたはいつも
わたしの
開かれた窓でした
そこにはいつも
新鮮な空気が流れていて
清潔な水色の空とつながっている

たとえばそれは
岬の草はらの淡いスケッチで
たとえばそれは
ガ ....
?値の概念
きっちり敷きつめた箱
早回しの時計
生まれたばかりのドットに侵略
引き裂かれた白地の残骸

曖昧なグレイの幸福
水色の融合
ユデタマゴを食べる風景

ピンクの破壊
極 ....
二番地の内田さん    前田ふむふむ

白いあごひげをはやして、美味しそうに、キリマンジェロを飲む、二番地の内田さんと呼ばれている、この老人は、若い人と話をすることが、何よりも好きだ。よく、真面目 ....
森の夢―古いボート          前田ふむふむ

     1

青い幻視の揺らめきが、森を覆い、
緩んだ熱を、舐めるように歩み、きつい冷気を増してゆく。
うすく流れるみずをわたる動物 ....
瞼から首まで、赤く咲く恋は、踏切の前で溺れている。


中脳の機能、眼球、信号機、青だから、君、白いスカートで。


「最初から感情なんて要らなかった」。後頭部からざわめいて、五月。

 ....
イヤホンから流れる唄も、口ずさむ僕の声も。

三号線の騒音に掻き消されて。

どこかに消えていく。

だから、って訳じゃないけど。

もう少し唄ってしまおう。

大丈夫。バレないか ....
魚が潜って行く絵だ

深海ではないような気がする
かと云ってこの頭の中だけではないのだ

大きな

魚ではない
小さな魚の大群でもない
どちらかと云えば弱者でありたい

大義名分 ....
埃に塗れたガラスに映る
くたびれ果てた繕い笑顔
二日酔いで始まる月曜日
やるべき事が頭を巡る

子供の声とエンジン音とが
交互に僕を追い越していく
皆一様に行くべき場所へ
望む望まぬの ....
仕事をすませる

いつもよりうたぐり深い目で

ぼくはしばらく町を見つめる


SPに護られた元首は

スイートルームで

やっと一人きりになれた

元首はその役柄を

椅子にかけ、そとを眺めた


 ....
         080510



生まれたばかりの赤ん坊
歳を喰った赤ん坊
仲良くならんではしゃいでる

これから通る寄り道は
怖いお化けが威張ってる
拳骨 たんこぶ 雛あ ....
 もう子供には戻れないのだから
 一人目覚める部屋には今日の予感は転がってない
 でもだいじょうぶ
 もう子供には戻れないのだから
 いつもの気だるさといつもの痛み
 もう理由を探すことをや ....
響いているのは雨音
夜が深くなると
それはいつか
遠い海に似てさざめき
わたしは
波に洗われたひとつの貝を思う

ところどころが欠けた貝殻は
すこしの闇を内包しており
誕生からずっと ....
男と女をこえて

きみを抱きしめたい

欧米か!

なんて言われたいぐらい

そんな気持ち、なんだ


外灯や月がさやかになる

五月の闇が深くなる

月日は軽い足取りで ....
林檎がふるえている
暗い海の底で
ヒリヒリする電波を発しながら
傷んだ痕をさらしている


林檎たちがふるえている
共鳴しながら
いくつもの透明な触手を
スルスルのばし
痛みをそっ ....
海岸線のガードレールでもなく
尾根を越えていく高圧線でもない
届こうとするものは
いつも不完全で ただ
どこか、まで続いていく

アルシオネの円周でも
火星が結ぶ軌道でもない
繰り返す ....
長い間待ち望んでいた瞬間が訪れる
受付の看護士さんに案内され
病院らしい匂いのする待合室の長椅子に
わたしはひとりで腰掛けていた

手術自体はあっと言う間ですから

こころにメスを入れる ....
脳みそがオナカスイタとマクドまで連れてく朝食30分後


ランチメニュー前に「シャワーノジカンダ」と蛇口を全開にする胃袋


オヤスミノジカンガキタヨと脳みそが店仕舞いする午後4時2分
 ....
夕陽が綺麗

明日も きっと 良い天気だから

明日も きっと 夕陽が綺麗

 いっしょに 夕陽を見ませんか

 それとも 朝陽を見ましょうか

 やっぱり 夕陽にしませんか

朝陽も 夕陽も見ません ....
 夜の駅前広場でブレイクダンスの練習をする若者達。私の住む地方都市のいちばん大きな駅での風景です。以前はエントランス外側のガラス面を鏡代わりにしていたのだが、よくわからない理由で排除されてしまいました .... {引用=いつまでも生きていこうよ}




桜を見に
車椅子を押す
その背中
“来年も見に来よう”


孫から貰った桜の花
手の中に大事にして
見つめながら
“それまで生 ....
眠りから覚めた繰り返される生き物のなだらかな営みの音を聞く

流される眼差しの辿り着くその先にぽつりぽつりと滴る雨だれが
森の入口から順番に整列する椎や楢 栗 椚に少しずつ吸収される
 ....
飛び立つ後ろ姿を
どこかで見た
 


の記述を
探して


黒く浮かぶ
記憶の島を探し
脳内を辿ってゆく



ほの明るい
Cellの海の
上空に浮かび
 ....
現代詩フォーラム創作系スレッド「○現代詩フォーラム短歌部○」の「第6回 短歌祭」は参加が31作品と、盛況でしたね。
色々読ませて頂いて、すごく面白かったです。
せっかくなので、短歌祭に参加された方 ....
桜咲く
恋のいろはを知らぬ子ら おずおずキスする様を見守り

桜咲く
乙女の証破られし女の恨み籠る血吸いて

桜咲く
見果てぬ地にていくさする恋人待つ身いつか変じて

桜咲く
学び ....
浅い春だから
吐く息はわずかに白く
見上げてため息をつけば
ひとり六分の月
面影というにはまぶしすぎて
思い出というには遠すぎて

  もう歌わないと決めたうたをつい口ずさむ
  もう ....
まだ木蓮の蕾はろうそくのようだ

満員電車をおりて駅からでると汗は

まだ浅い闇の風に体臭をうすく匂わせた

いとなみはやわらかに撫でられている


爽やかな夜に

春の夜に
 ....
なくした言葉がいくつかあって 
それを、また 
見つけだすのにあたふたなんかして 

正しい言葉 
わからないんだ 
ぼくは 


言葉は無力だと知っていて 
それで ....
Rin.さんのおすすめリスト(1711)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
支えるひと- 恋月 ぴ ...自由詩28*08-5-25
わからないことだらけ.- ふるる散文(批評 ...26*08-5-23
幻のように確かな手触り- 吉岡ペペ ...自由詩708-5-23
あなたという風景- 佐野権太自由詩22*08-5-22
テーブルクロスの上で- 西日 茜自由詩8*08-5-18
二番地の内田さん—デッサン- 前田ふむ ...自由詩21*08-5-18
森の夢ー古いボート___- 前田ふむ ...自由詩24*08-5-18
脳幹と脊髄さえあれば生命の維持は可能- 士狼(銀)短歌7*08-5-15
国道三号線。- 狠志自由詩208-5-13
イクトゥス- よしおか ...自由詩6*08-5-13
二日酔い- 松本 卓 ...自由詩408-5-13
ふしぎな町とふしぎな雲- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...408-5-12
盆地- あおば自由詩2*08-5-12
戻れない- 山崎 風 ...自由詩408-5-11
海と黄昏- 銀猫自由詩19*08-5-11
抱きしめたい- 吉岡ペペ ...自由詩908-5-10
IT_Apples- 渡 ひろ ...自由詩18*08-5-8
ツォルキン・ステップ- たりぽん ...自由詩20+*08-5-6
待合室のひと- 恋月 ぴ ...自由詩36*08-5-3
体内時計- 紅林短歌308-5-1
夕陽を見たかい?- 北大路京 ...携帯写真+ ...13*08-4-30
彼らが自由に踊るとき- たりぽん ...散文(批評 ...1*08-4-30
生き甲斐(お花見)- 小原あき自由詩10*08-4-16
あーかいぶ- 川口 掌自由詩5*08-4-2
創書日和【鳥】_記憶の鳥- 大村 浩 ...自由詩15*08-3-29
第6回_短歌祭_のちょこっと感想- ふるる散文(批評 ...9*08-3-26
桜咲く- 紅林短歌1*08-3-19
浅春、深呼吸- たりぽん ...自由詩9*08-3-19
春の夜に- 吉岡ペペ ...自由詩608-3-18
返信- わら自由詩35*08-3-18

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57