夏の気配と湿気とが
充満するこの部屋で、
私は思う
六月は麻痺している、と。
ベッドの上で横になっていると、
爪先や指先や腹筋、
恥骨までもが渇いた息吹に
やられてしまう。
どうしよう ....
一日の終わりに
公園でくつろぐ
空気が美味しい
ナラの雑木林

子供のかけ声
鬼ごっこ
白いアジサイ
犬の散歩

夕陽がちらりと見え
カラスが鳴く
チョウが舞う
全てを忘れる ....
ぼくは詩を書きたい

他人の存在に気がつかなければ
自分の存在は孤独となる

今日もまた

朝の散歩をしていると
葉の露に出会いました

雨の通り過ぎたすぐ後
緑の葉の上にはその ....
   しみ光って
         しみ染みる

    しみちぎれて
           しみ染み出す


消せずにきっと朝まで

しぼんだ風船どこまで
わたしを探して遥か彼方 ....
海と繋がっている

照り照りとした
小さなオパールをつまんだとき
海水の温度のようだった

人いきれにむせる空気の中で
そう感じたのは
単なる錯覚ではなく
この生命の何処かで
潮の ....
窓の外に

果てしなく広がる

夜の世界に溢れている

神秘的な月の青い光

それは

窓辺に座ったまま

頬杖をついている

私のちっぽけな精神に

 ....
ぷかぷか波間で浮いているのが
一流のサーファーだと思っていた
金づちのわたしにとっては
それでも素敵すぎて
おなじようにぷかぷか浮いている
ボードの数を数えたりして
どれがあのひとなのか
 ....
言葉を乗せた花びらの
来る上空から
甘い香りが立ち込めて
手の平は夢遊にひらめき
高く 高く 開くよ


ワタクシの生きた
気の上で回れ 花吹雪


ら行は霞んだ空を瑠璃色に ....
石垣に肩を預けて戯れは
我が身を石に初夏の景色に


それは‥

季節で言えば
今頃の
濃さを増す
木々の緑も鮮やかに

天気で言えば
曇天とも
雨天とも
言えるような
 ....
ぼくは詩を書きたい

何が正しのかを決めることが
正しいとは限らない

今日もまた

朝の散歩をしていると
草刈に出会いました

静かな朝に
機械の音がうなり声を上げる

そ ....
ぼくは詩を書きたい

終わりというものがなければ
始まりはない

今日もまた

朝の散歩をしていると
涼風に出会いました

緑の稲が一面に続く
その上を
ふっと涼風が流れる
 ....
風に焼かれたひかりが、しわがれた午後を蔽い、
燦燦と隆起する曲線から彫りだされる、
涼やかな乾いた空は、
純情な顔をした新世紀の趨勢を、見せ付けている。
その顔をかしげた瞳孔の庭園のなかには、 ....
きのうはどうだった?

きのうは
こうだった

そう
だね
そう

もう

よそう
こういうの

だから
こういうの

なんてか
だって
つかれんじゃん

み ....
ぼくは詩を書きたい

否定を理解することは容易だが
納得することは困難であり
課題でもある

今日もまた

朝の散歩をしていると
曇り空に出会いました

はっきりとしない明るさ
 ....
 深夜の静けさ
 心地よい気候
 誰もいなくて気楽な部屋

 カラオケで歌った歌が
 頭の中でリプレイされてる
 何度も何度も

 永遠にはじきあう
 プラスとマイナスの磁石のように ....
とうとう動かなくなってしまった
トパーズ色した わたしの鍵
普段持ち歩いているバッグの中で
かさこそ這いまわりながら
わたしの吐き出す
あのひとへの恨みとか辛みとか
どうしようもない思いを ....
ぼくは詩を書きたい

物体は外から力を加えない限り
静止しているものは静止し続け
動いているものは動き続ける

今日もまた

朝の散歩をしていると
物理学者に出会いました

 物 ....
果肉潰し、吸う少女の唇の形
を、やめた無表情に残った
まだ透過しているライムの息切れを
直ちにアルコールで
ほろ苦く、濡らす


流す目尻に、不純が到達して滲 ....
子供の頃、釣りに出かけるたびに
釣り糸が絡まっては苦労したものだ。
僕はそういったものをほどくのが
意外と好きだったし得意でもあった。

さて、大きくなってわかったのは
人と人との糸ほどほ ....
駆け足だったあの頃
{ルビ躓=つまづ}くたびに零れた
ぎこちない音も
こうして、つないでみれば
いつか、優しい旋律

奏でられる音階、の隙間
置き去りにした、いくつもの溜息
そっと、触 ....
真夜中にはかなく舞い飛ぶ

黒アゲハは暗闇にとけ込んでいなくなった

夢の見過ぎで狂った世界の

中で僕はまた孤独のままで

君が泣いた涙がはじけて

世界に響き渡った

一つ ....
海の窓に一面咲き誇る、
世代の階段を降ろしているひかりの樹木が、
紺碧の空の濃度のなかを降りそそぐ。
ひかりは、やがて、平坦に引きわけた、
一般という名の岸のなかに、染まってゆき、
見えない ....
静けさが冷たい
いつもの道にもう拾えない
何かを落としてしまったんだ

必ずどこにでもある世界
僕はそこにいた
君がそこにいた

君の指の隙間に見えた
奇跡だけが取り残 ....
好きだと言った僕に
君が恥ずかしそうにうなずいた
門限を気にしながらのはじめてのデート
なかなか さよならと言えやしなかった
沈む夕日があい色の空を薔薇色に変え
見つめる君の頬も染まっていっ ....
美しい風景を見たよ
一面に咲いている白い花が
まるで目眩を誘うように
とびきりの光の奥深くまで華やかで

美しい空を見たよ
ゆっくりと流れていく白い雲が
まるで目眩を誘うように
水面 ....
ぼくは詩を書きたい

自分の創作は
自分が作るもの以上でもなければ
自分が作る以下のものでもない

今日もまた

朝の散歩をしていると
画家に出会いました

いつも綺麗な風景画を ....
にわか雨は窓ガラスを叩く激しさで
海辺の汐臭さをわたしの部屋まで連れて来た
波音のひたひた寄せるテーブルで
いつか拾った貝殻の擦れる音色がする
ハンガーにかけたわたしの白いブラウス
温もりの ....
あぁわたし

うっかりしてました
あなたを好きになってしまいました

うっかりしてました
あなたに愛を打ち明けてしまいました

うっかりしてました
あなたのキスを鵜呑みにしてしまいま ....
今夜 私には 
逢いにゆく人がいない 

孤独な夜の散歩者は
アスファルトに響く雨唄と 
ビニール傘に滴る雨垂れの 
二重奏に身を浸しながら 
果て無い雨の夜道を{ルビ彷徨=さまよ}う  ....
セブンスターの空き箱
手にとったその軽さが怖かった

何気なく置かれた箱に
中身はないの

何気なく過ごす時間に
意味はないの?

堂々巡りの思考
一人の部屋は不安の檻

君の ....
Rin.さんのおすすめリスト(1711)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
思考停止。- 葛西佑也自由詩17*06-6-7
白いアジサイ- ペポパン ...自由詩5*06-6-7
ぽえむ君−葉露−- ぽえむ君自由詩5*06-6-7
- アサリナ自由詩3*06-6-6
海とつながっている- 銀猫自由詩19*06-6-6
十三夜- ジム・プ ...自由詩3*06-6-6
ぷかぷか- 恋月 ぴ ...自由詩17*06-6-6
宮廷詩人- 千月 話 ...自由詩10*06-6-4
回想録_「山鳩と桐の花」- LEO自由詩17*06-6-4
ぽえむ君−草刈−- ぽえむ君自由詩5*06-6-4
ぽえむ君−涼風−- ぽえむ君自由詩4*06-6-4
真夏の航海- 前田ふむ ...自由詩12*06-6-3
おはよう- よーかん自由詩3*06-6-3
ぽえむ君−曇空−- ぽえむ君自由詩4*06-6-2
一瞬- 山崎 風 ...自由詩8*06-6-2
エフィメラ(或いは邂逅)- 恋月 ぴ ...自由詩27*06-6-1
ぽえむ君−慣性−- ぽえむ君自由詩4*06-5-31
ライムの濁り- A道化自由詩906-5-31
もつれ- 436自由詩2*06-5-30
初夏がまわしたオルゴール- 佐野権太自由詩15*06-5-30
スクランブル交差点- こめ自由詩906-5-29
遺灰- 前田ふむ ...自由詩10*06-5-29
君に・・・- 洸崎しゅ ...自由詩106-5-28
*僕たちは声を殺して手をつなぐ*- かおる自由詩10*06-5-28
夏のハレーション- 遊羽自由詩3*06-5-28
ぽえむ君−作心−- ぽえむ君自由詩9*06-5-27
E_minor_7th(きざし)- 恋月 ぴ ...自由詩45*06-5-27
うっかりしてました- アサリナ自由詩6*06-5-27
夜の散歩者_〜_反射鏡を探して_〜- 服部 剛自由詩24*06-5-26
ナイトブルー- 朱華自由詩2*06-5-26

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57