雨が降る
風が吹く
大地が揺らぐ
雷が空を這う
海はうねり
河は流れる

ぼくたちはそれを餌にそっと囁き
三百万年以上を過ごしてきた

洞窟で薪を焚き
語り部の老人から
時の流 ....
ちぎれた 火の粉を雫の中にやどした言葉たちを超えて鳥が謳う
ほととぎすは 夜通し歌をもやし カッコウは霧雨を もやし
溶接工は 鉄を燃やして繋ぎ合わせノアより巨船を創り
アリアは  ....
意地悪で嫌味ばかりの叔母さんは目じりがあがり皺がない

温厚でスローモーション気取ってる私は何故かたれ目皺がある

顔の皺あってもなくても幸せならそれでいいかな文句は言わない

気になって ....
乾かないとびらの前を転げてく あかい林檎と蠅と蜜蜂

どの花を食べれば会える どの花もいない人には繋がらないよ

例えばの話で塞ぐ逃げみちを 今さくかもやすかふりむくか
今日は稲刈りの朝。

いつもより早く起きた私に
父は焼きたての目玉焼きを差し出した。

「今日もよろしく頼むよ」と
小さな茶碗に白いご飯をよそいながら。

それから約一時間後
トラク ....
   太陽の匂いが漂うんです
   懐かしいあの土手沿いの道の一画に


   両手から
   はみだしてしまう大きさの
   おおきな亀裂のあるトマト
   とうさんが  ....
きえねばならない思いをかかえて
心の溝を覗くとき

淵に足をすくわれそうな闇を前にして
問うてみる
闇は誰のため
誰の物でもない
とてつもなく広がる
だれそれのたそが ....
見慣れないスカーフを胸に
少女になり
出て行こう

テーブルの上には、昨日までの私への さようなら
きっかけは
太陽と星とがイーブンなのよ
テニスの試合でいうなら いままさに 
ラブ  ....
恋はね、鬱の一種なの。
そんなことばを教えてもらった。
恋ひとつで病気になれる、
そんなあなたが羨ましい。

狂おしいぐらいの恋を、
いつから休んでいるのか。
脳内麻薬はからっぽなのに、 ....
苦しい思いをしたからと
他人(ひと)もそうであれと願えばこの世は地獄となる

苦しみを知るからこそと
他人に同じ思いはさせまいと願い接すれば
楽土への道は拓かれる

思い返すとあの時まだ ....
飛行機が離陸する

君を乗せた
君の荷物を乗せた
君と僕の思い出を乗せた

大きな翼が飛び立つ

でも君は
二年の日々など
どこかその辺に
置き去りかも知れない

そんな思い ....
しらないと言ったそばからうそになる 知りたくないのだ 正しく言うなら

こわいのは戸棚の奥の砂糖壺 ざらめのついた世界はきれい

ここからはからだを脱いできてくださいね 心も脱いじゃう人も ....
夜がすっかり明けて
なにもかも
とりかえしがつかなくなってから
あちらからもこちらからも心優しい人々が
花を抱えてやってきた
涙を流し祈りをささげた

いつもそうだ
愛されていた人が
 ....
 
火葬がいい

わたしを構成していた炭素原子はリサイクルされ

その二酸化炭素が空へ散布されるのだから



 
 
あやういわたしは

だだをこねたところで

やはり、あやうい


 
 
思い出になったあなた

お願いだから あたいをよばないで

この一本道、途切れるまで



 
 
言葉はいつも裏切るから

唇をあわせて

せめて、ぬくもりをちょうだい



 
 
冷たい手

あたい、冷え性だから

温めてやるさ、ずっと、ずっと、



 
そいつのことを「はんだめん」と呼んでいる
そいつは自分のことを 「たぬき」と自称している

初めて「半田麺」と云う食べ物を知った時は
なぜまた溶接面を商品名にするとはなんと奇抜で夢のある ....
幸せって

実は
どこにでも転がっていて


「幸せになりたい」


なんて
上ばっかり見ているうちは

それを見過ごしてばっかりで


幸せを
見つけられないんじ ....
忘れない364日は忘れても一月十七日だけは

耳掃除している人の眼球は見ることのない穴を見ている

てのひらで雪ひとつぶがとけたあとあたしのからだに吸収された

最終便は出たあとです告げら ....
ベランダに
植えた盆栽
ボケの花
何時までも
健やか願う

武蔵野の
ケヤキに耳をあて
確かめる
水の命を
何時もの胸に

ちょっとまた
コロッケに誘われ
その決意が
崩 ....
 
ほんとに星になっちまったのかい スターマン

空で待ってくれてたんじゃないのかい スターマン

でも泣かないでいいようにソウルを残してくれたんだね スターマン



 
三年前にどうにも眠れなくて
三か月半の入院をした

そして今度はどうにも食べられなくなって
また入院する

そこはさまざまな動物が生息しているジャングルだが
静謐な時間が過ぎる場所
い ....
夕去りて
静かに静かな
時を過ごすいま
妻と語らう
幸を味わう

夜も更けて
紫煙をくゆらす
ひと時に
過去を眺めて
明日を語らう

それぞれの
生きざま想い
歌ながめ
 ....
人は生まれて死んでゆく
あたりまえといえば
なるほど あたりまえ

太陽が昇れば起きて
陽が沈めば眠りにつく
ただ、そこに記憶があるだけで

生死もあまり変わらないのだろうと思う

 ....
音楽が聴こえる
生まれたばかりのまっさらな音楽が



夜明け前の流星群
ふたり一つの毛布に包まって
星を摘んだね

明けの明星が強く輝いていても
私たちの歓びの涙にはかなわなかっ ....
二月堂
夕暮れ時に
鳴く鹿の
小鹿を呼んだ
母の慈愛は

冬の旅
奈良の都の
空冷えて
妻とともに
釜飯を前に

三面の
顔持つ少年
戸惑う
表情美しく
空を睨んで
 ....
風にゆれる暖簾をくぐれば
そこにお前がいた
退屈そうに
新聞を開いたお前は
俺をみてただ頷く

斜め前の席に座り
婆様が注文を聴きにくる
戸惑いながら

カレーうどん

今日の ....
過去も未来も無く
ただ美しいと思った

さよならの
指先を咬む

ひずみ
夏川ゆうさんのおすすめリスト(1061)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
祈り- レタス自由詩616-12-27
さしいろに_虹_- るるりら自由詩14*16-12-16
- minomi短歌216-11-28
- はるな短歌116-10-2
稲刈りの朝に- 梓ゆい自由詩316-9-30
真赤な太陽- るるりら自由詩20*16-7-18
消える- るるりら自由詩9*16-7-17
渇く- るるりら自由詩8*16-7-7
香り- あおい満 ...自由詩216-6-11
明日の情- 梟 由香 ...自由詩4*16-5-11
テイクオフ- YEWJI 自由詩4*16-3-31
しらない・砂糖壺- はるな短歌416-3-20
少年の夜- Lucy自由詩14+*16-3-3
空へ- 殿上 童自由詩19*16-2-22
あやうい- 殿上 童自由詩12*16-2-15
よばないで- 殿上 童自由詩16+*16-2-8
せめて- 殿上 童自由詩15*16-2-1
ずっと- 殿上 童自由詩13*16-1-25
鋳掛屋- るるりら自由詩15*16-1-21
笑っててほしいな- 幸絵自由詩116-1-19
雪だより- そらの珊 ...短歌5*16-1-18
静かにいたのに_どうにも我慢ができない_煩悩との闘い- チーズオ ...短歌416-1-16
スターマン- 殿上 童自由詩20*16-1-11
ハートランド- レタス自由詩816-1-10
夜空- レタス短歌316-1-8
そして…- レタス自由詩8*16-1-8
メロディ- レモン自由詩22*15-12-30
いにしえの都- レタス短歌115-12-21
そば屋で- レタス自由詩6*15-12-19
アウローラ- レモン自由詩17*15-12-15

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