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うちの猫は来月去勢を控えてる彼はそのことの意味を知らない


きらめいてなおきらめいてきらめいて有限の性を終えてからもなお


猫ならば性は失うものだとはどの教科書にも載ってなくても

 ....
猫が逝きその翌年に父さんも冬のさびしいドミノのように 立春を待ちながら
冬を抱きしめる
いとしさに狂い惜しむ
十月にも秋を惜しんだけれど
秋は秋なのだと{ルビ悟=し}ってもいたから

立春を願いながら
冬と心中したい
できることならば秋も ....
帰りたい
いつでも居たい
どこかにあると思いたい
ふるさと



ポン柑の味の香りの優しさはいつか会いたい母に重なる
遠い日のあの子がわたし冬茜 きょうのシチューあしたのシチューとかんあ鳴く姿が私のもしかして明日 喧騒に駄菓子屋相場のおやつなし


生きている実感に負け帰宅なう


リア充の着ぐるみ脱いで季語も脱ぐ


よそ者は死ぬまでいても見舞われず


喧騒は代々住む人たちのもの
 ....
帰る家は夫の独身部屋のままゆえに迷い猫のような日日


蝉たちの歌を覚えぬ朝が来て夫の書棚にサキを見つける


厨房はわが城というわが夫にわかってほしいのサルモネラ菌


夫はいまチ ....
夜想う朝想う昼想う夫わたし死ぬほどヨウ君が好き


クリスマス大人の国のサンタさま夫より短い生をください


夫ついに水虫であると告白しわが足の指に宿命を説く


歌を詠むペン音だけ ....
夕凪の浜で拾ったビードロの小瓶で眠る誰かのいつか


流木と貝殻たちの沈黙の傍らの海を見るガガーリン


お昼寝を漁師にとわにうばわれたお魚たちのしょっぱいなみだ


地平線越えゆく ....
住む場所の変わりて水は甘くなりわれ懐かしむ塩素の匂い


きょうからは花野綴じられ立冬の訪れしこと足から沁みる


旅立った秋を追うことゆるされずこの世の生の切なさ想う


みあげれ ....
雪の街を歩きたい
ってあなたが言ったら
本当に降ってきたあの日
わたしは応えなかった

降らない街で
本当に降って

雪は

きれいでした
綺麗だった
降る音も
確かに聴いた ....
{ルビ夕星=ゆうずつ}の夕より深い夕が来て十一月の宙の産声


箱舟の群れが港を離れゆく未明という名の{ルビ時間=とき}の幕間


金と銀そしてこちらは銅の夢おさない日日のトラウマが問う
 ....
わたしはさよならを言う
リボンに言う
履き潰した靴に言う
一度も使わなかったルージュに言う

遠く北国のきみが 雪だ と言う
未知のどこかの知らないあの子が 雪だ と言う

あ ....
春に出会う
あたりまえのように
それが君だった
日々があった

見えるものは見えるもので
見えないものは見えないもので

見えるものを二組の目で見て
二人はたまたま近い気持ちを感じた ....
街路灯に恋したらしいサルスベリがあって
幹はもう真っ直ぐにはもどれないだろう
と 私などが案じなくとも
それでも愛しくも切ない一本であり

九月の散歩道で出会う度に花の
その数や勢いをまで ....
一つ恋めばえても花を望むまい仄かな想いのままが身の丈


強がりを組み立て終わり終わらなくても終わったと消したアドレス


昨日みてない虹でした明日もまたみたいものです出さない手紙

 ....
男だって泣いていいのに
今すぐに泣いても不思議はないのに
見てるのつらいから
気持ちに素直になってほしいのに
君は俯くこともせずにまた
見上げて坂を上り続ける
瞳が憶えているのはきっと
 ....
寝苦しい夏に猫との熟睡がかなった不思議な十七年余 水甘しご飯も甘し祝禁煙 人魚姫対岸をみて泣いている男女二つの影の七夕


地球では雨が降っても宙は晴れ人魚の想いとうらはらに晴れ


織姫がもどる頃には泡となり人魚はとわの一年の旅
もう恋はしないと決めた哀しさを一人のものとして綴じる寂しさ


{ルビ夕星=ゆうずつ}を見ない日続く梅雨のなか届かぬ{ルビ手紙=ふみ}とそのあてのなさ


ジャズピアノ似合う私でないけれど ....
初夏のきみの窓にはいま何が
夏川ゆうさんのもっぷさんおすすめリスト(23)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
屋根の下のギフ- もっぷ短歌320-1-16
「冬でした」- もっぷ短歌418-2-24
すみれ日記_01.26- もっぷ自由詩818-1-26
ポン柑- もっぷ短歌518-1-22
「冬茜」_一句- もっぷ俳句318-1-19
かおるのおと- もっぷ短歌218-1-8
喧騒に何をか夢見んよそ者は- もっぷ川柳417-12-10
「夫の居る風景である厨房の片隅にだけ描かれる吾」_七首- もっぷ短歌1117-12-6
「初冬の薫風」_七首- もっぷ短歌417-12-6
「誰かのいつか」_五首- もっぷ短歌617-12-3
「立冬二〇一七」_四首- もっぷ短歌817-11-13
雪は- もっぷ自由詩717-11-11
「風の止まり木」_五首- もっぷ短歌517-11-10
さよならリボン- もっぷ自由詩417-11-3
さよなら- もっぷ自由詩417-10-27
いざない- もっぷ自由詩517-10-21
恋歌_9首- もっぷ短歌317-10-14
君が立ち止まる時- もっぷ自由詩317-10-14
帰りたい夏_*- もっぷ短歌217-8-7
≡☆- もっぷ俳句3*17-8-4
「もう一つの七夕伝説」_三首- もっぷ短歌217-7-7
かおるのおと_「あてのなさ故」_七首- もっぷ短歌417-6-29
étude(窓)- もっぷ俳句3*17-5-22

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