いつも通貨は飢民を迂回して流通する
いびつな地球儀の舵をとっているのは誰
鍋の底に経済の残滓がEDMみたいだ
僕は誰。僕のからだのなかには吸い殻と
古い写真と優しかった女しかいないから
....
素晴らしい朝は
岬の鴎たちが啼き交わす言葉までわかる
遠い希望は持たないほうがいい
ただ一瞬の充実が幸福論のすべてならば
そこに集力してそれが結果になる方がいい
それからが始まりだと ....
たった1。Cの寒暖差で
きみと僕のこころの隙間が
埋まらない
君と僕は似ていても
1。Cの差をゆずらない
修辞学を駆使しても水溶性の会話は
多様性の海に拡散してゆく
ノルウェ ....
ふと、自殺してしまった友達の家に
遊びにいった時のことを思い出した
近くのゲートボール場に車を停めて
そこからから続く路地を歩いたことや
その友達の二階の部屋の隅で
小さく丸まって寝ていたら ....
ときどき本の下から食べ物が出てくるのが怖いのだが
それでも生きて行けることがもっとこわいのかもしれない
知らぬ間に親がいて勝手に子と呼ばれて地球人になりました
先週までのシフト表 ....
たとえばきみを大切におもうこと
難破する世界では猫ときみだけが
僕の救いなのかもしれないのだ
神田神保町一冊100¥のコミック
表紙の朽ちかけた神霊全集と世界地図
ひとの周波数は様々 ....
ぬかの手入れをし朝食を作りながら考える
誰もこんな風にはできないのだと
PCに更新をかけながら考える
誰もこんな風にはできないのだと
生活が複雑になりすぎた
多く一般人が置いてけぼり ....
北風が頬をなでて行くこの季節
涙が止まらない
今までの自分を振り切って歩んできた道
風の便りを確かめたくて
引き出しの下に眠っていた
古ぼけた便箋に記した ....
おや
また5分くらい狂っている
これで買ってから2回目となるけど
原因ははっきりしないが
電波時計が狂うと厄介だ
デジタルの置時計なので
いちいち合わせ直すのが面倒だし
....
夢ひとつ羊雲のように
愛はひとつも翻訳されないままに
出版されない無数の文学たちが
ちいさな夜に点滅しては消えてゆく
すべての作品の消失点が世界を成すならば
僕も世界の一部なのかもし ....
ちゅうとはんぱに知っているふりをしない事
無知はゆめの入口のようにきみを待っているのだから
神さまに出逢ったら日頃の礼を言ってみよう
少しはこの世界の愚痴をこぼしてもいいとおもう
そし ....
いいねをつけるかつけまいか
名前で決めてる節がある
女なら寄り男なら引き
おお、ゲスい、しかし正直な
しかるに君は始めから喧嘩しに来てる
僕の名前知ってるか
僕はドラゴン
君 ....
今朝は鮭を焼くわ~
鮭だけじゃ少ないから昨日の残りの唐揚げも二個あるわ~
鶏肉が少しだけ冷蔵庫にあるから
キャベツともやしも炒めて野菜炒めを作るわぁ
うどんと合わせて鍋焼きうどんにしましょ ....
政治に関心ないとか言ってると
君らの子供が戦争に取られちゃったりすると
逝ったロックンローラーが言ってた
それはそうかもしれないが
無理からぬことかもしれない
自分が影響を与えられな ....
六時十分の
出勤農業振興道路
刈り取りの終わった田に
一昨日から肥料の
牛糞がさんざん撒かれていて
マスク越しでも
臭いが鼻をついてくる
バックヤードを通って作業場に ....
日の出の景色は
その日の気象条件で様々に変化し
一期一会の絶景という
そこで
いつものように
この絶景を撮っていたら
あかね色に染まる
地平線あたりに漂う雲が
ごく一部だけ ....
居場所のないことにすっかり慣れてしまった
居場所があったのはたんに周りが優しかっただけ
革命の年にテントとシュラフを積んで
やさしい風景を捜しに行った訳なのです
いまも漂泊中の修羅猫みたい ....
わかります? わかりませんよテレビ音
フォロワーの奪い合いだよ、さもなくば……
アフリカの諺遠しサバンナは
僕、ベジ子。なので一人で行きますわ
神として生くより人とし死なんとす ....
石地蔵と夏
ゆうだち
金木犀のこぼれる石畳
空に続いてゆく秋
ちゅーはい飲みながら豆を摘んでおもった
僕をつまんでくれたきみを摘んだ僕
人生の走行距離はもう僅かかもしれないが
スーパーカブ程好きな乗り物は無いと思っている
角栄大臣の日本列島改造論で大陸との現実の橋ができていたら
スーパーカブに跨って日本のあるはずもない誇りな ....
プールの天井を見つめれば
そこは宇宙
光の乱反射は
全ての思考を超えていく
わたしは水面に
ただ浮かんでいる
E=mc²
アインシュタインの直観は
多分正しかった
わ ....
全然痛くなかったーから
もう取り返しがつかぬまでの距離は
驚くほど短い
この誰もがピヨって弱っているときに
彼らは何をしているのか
攻撃的になっていた
それも弱っていたからなのだろうか ....
秋は仏頂面のヒゲ男を察知してイヌやネコも傍らに近づいては来ない
積み石で寝仕度を整えているのは巣を閉じた青蛇の一団だろう
まあるくそれでいて刈り取られた雑草の刺々しさがのこる畦道
....
詩人の肖像は
誰にもわからない
あるときは
長く執拗な夏
異教徒の祈り
暮色の岸辺の苫屋の
清貧という夕餉
園遊会での貴婦人の
緊密なコルセットの誘惑
屋根裏の経済 ....
双眼鏡を両手に
望遠鏡を傍らに
細目細目で眺めた月は
それでもよく見えませんでした
裸眼視力0.02
諦めて眼鏡を外して見た月は
存外一番綺麗でした
手放せば見ようともせず見えて ....
昔、タバコはやめたと書いたことがある
やめたほうがいいですよとまで
吸ってるじゃないですか
あの時はやめてたんだよ、ひと月くらい
そしてやめたと書いたことで
こぼれ落ちるものがある
....
秒速2m
まだ来ない夜明け
一日ごとに
増えていく知識
一秒ごとに
尽きていく命
得たものはいつでも
失ったものに釣り合って
途方に暮れる
秒速2m
夜明けが追い越 ....
もういいのです
きみは鼻血をださないように
恋も科学なのです
かったるいものもぶっ飛ばして
でも恋は愛よりもましかもしれません
たくさんの恋の集積と
未知の涙や動揺とともに
初め ....
昨日、毒を受けた
この毒を解毒することに
残りの一生を費やそうと思う
なるほど、こりゃきついわ
妊婦や子供に与えられるものでは
到底ないな
内臓に裂けみを感じる
ピリッとプチっと ....
クッッッッッソ丁寧にくらしたい
広葉樹「直射日光だ~〜いすき♡♡」
花見客の中にサクラが混じってる
ダイイングメッセージまでも五七五
哀しいことを宝石として仕舞 ....
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