ぼくの礼服はスリーピース
着ている人は見ることもない
{ルビ誂=あつ}えてから40年の時を過ぎ
いまもジャストフィットする
鏡に{ルビ映=うつ}るぼくは少し若く見えた
火葬場の職員が骨の ....
1584年の天正遣欧使節の後、
反カトリック勢力である
ネーデルラント北部7州の独立後、
オランダ東インド会社の設立と
アムステルダム銀行の設立を見たうえで
伊達政宗は支倉常長に命じて
ス ....
パッと在り
ポッと浮かぶ
瞑目すれば
意識の視界に
貴女の顔、
記憶のなかの
誰かに
似ている様で
誰でもない、
初めて出逢う
顔、顔、顔、
貴女は誰?
貴女たちは誰?
....
のびやかしなり折り重なり
ウネル光響ヒビキ打ち寄せ
この世界という光の帯に
瞬間にして、
注ぎ込まれ 外は内となり拡がり
私は山河海星々この世界そのもの
、
孤独 ....
酔い酔いて
はるばる来たり
漂泊の
独り旅ゆく
冬の路
背にかかる
粉雪払い
往きゆきて
弥生の夜を
垣間見る
漆黒の
夜空舞い散る
さくら花
{ルビ闇路=やみじ}の ....
かくとだに
想いを馳せて
きみはいま
祈り捧げる
満月の夜
たらちねの
忘れた歌を
想い出す
今宵静かに
ぼくは歌うよ
あしびきの
夏に登った
山なみに
今はもう亡き ....
苦肉を溶かし、
ガラス戸開け
空に星の瞬き
向かい家の燈
救いにして謎。
笑ってもいいかと聞くの悲しいな
怒ったらダメかと聞くのいいんです
何かしたい何もできない悶絶す
本ができます何それおいしいの
一人分だけでも喜ぶつもりです
アクビ出た ふっとね、
張り詰め反復の日常に
アナタの綴る声ヒビキ
赦し赦され 力抜き
私の声、掬い取られながら
子供たちが去った夕暮れの公園
鋼色の空に咲く
小鳥のような白木蓮
その一輪をきみにあげたくて
手を伸ばしても届かないもどかしさ
ぎぼむす(義母と娘のブルース)からの詩を紐解く。
ぎぼむすもファイナルとなり家族愛
生命として貴方をまもり
*
「義母と娘のブルース」(ぎぼむす)は、2018年7月 ....
きみが望むなら
この両手をあげよう
きみが望むなら
この心臓をあげよう
ぼくは風となって遠い旅をして来たから
もういいんだよ
いま欲しいのは
きみの頬笑みをひとつだけ
....
君のこと 好きに決まってるだろ
もちろん君の旦那も 君以上に好きだ
ゴメン ボクたちには
君に話せない 秘密があるんだ
察してくれ あまり深く訊かないでほしい
ボクたち 誰か ....
青い冬空太陽を眼差し
孤独に澄み輝き熱す
燃える光の球体、
爆発し続け
眩む意識、
光充ちて
覚醒スル
燃える思考の力動し
観る、己という無限
異様な意識の階層を
次々見開 ....
わ~い
自動ドアだぁ
裏で奴隷が
歯車を回す
人力で
わ~い
デジタルだぁ
裏で社畜が
データを入力
手作業で
この街がネオンで彩られるころ
あの街の空には爆弾が降り
....
貴女の輝きが
侵食し穴を穿ち
破壊する 私を
暗がりのなか輝くもの
円の延々と生まれ来る
それぞれの後光を帯び
薔薇色のなかのアクセント
私は努め在り私は死につつ在り
....
あのラーマが販売を終了する
ラーマとは、インド神話最大の英雄の一人で
タイの現国王もラーマ10世なのだが、
販売を終了するのはマーガリンの名前だ
ボクたちは、あたりまえのように
毎朝パン ....
ほら、見てごらん
指先が少し光っているよ
表情のない肖像画が呟いた
ベランダに出て
夜空に透かしてみたけれど
少しも光っちゃいない
ん… 指が石化している
でもキーボードを打 ....
雑然とした卓に
ちょっと戯れに挿した
寒椿の 紅い沈まり
眠れないのです
時は重たいものですね
全て寝静まっているのに
音があるのです
秒針が刻む
藍 ....
はたせなかったやくそくが
はたされないまま
はてまで
つくられたみち
はたして
はたされないものを
はたすことが
やくそくだったのかも
わからないまま
はてまで
初出 日本we ....
青く凍結する冬のそら
しずか独り、浜辺に立つ
打ち寄せるイメージの波
浮かぶ波間の混沌は
思考の光に照射され
弾む言ノ葉、力動の渦
境界を溶かし、大地を洗う
....
リアルだね
生きてる日々
見せ続けること
痛々しくも
ういういしくも
春風が優しく過ぎてゆく銀杏並木の散歩道
木陰で静かにスケッチをしていた私に
さりげなく声をかけてくれました
見えないバリアを被っているつもりだったのに
あなた ....
白いマスク付け
白い空見上げ
しずしずと
雨、降り続け
白いマスク外し
地に目をやれば、
黄の輝き扇形群れなし迫り
無言佇む木の色付き
越冬の時にこの瞬間抉り
盛大な黄の色彩 ....
「クリスマスチキン」
だから、と
ちょっと張り込んで
ネットで評判が良かった
ガストの
ローストチキンとピザのセットを
【娘と夫に確認してから】
予約したのに‼️
....
雨が
少しばかり
降った夕、
濡れそぼった
喧騒の街が
包み込む円球に悶え
内側から
破裂しそうに
なりながら
一日の針を
間断なく進めていく
無常の時流に
....
初めから、多分ではなくてそのあたりの違いの確信は良いのです。大正までは翻訳は知識ではなくて才能だったとハーバード出の方はおっしゃっていた。私たちのオリジンは内から溢れ出ているのだから。無理だよ
....
哀しみに憧れ眠り
憧れに哀しみ眠り
表層を滑走すること、
突然に深みに嵌まり
聳え立つ巨大な相貌、
内面に湧く泉呼応し
郷愁に憧憬伴い
憧憬に郷愁伴い
眼差す 純白の瞬間、 ....
やわらかい毛布
まくらのふくらみ
あなたの手の平
うねる運命線
天井のしま
耳たぶ
かわいた爪
ぬくもり
お夕ご飯
ニンジン
....
冬の暖をとるのが
嬉しいのと
夏の涼をとるのが
心地好いのと
それぞれのいい顔
・
ほられた
さといもを
干している
お日さまの
やさしさ
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