閉塞してはいけない
開脚もしてはならない
同じ条件のなかでプログラムするならば
遁走する豚の尻を追わなければならない
複雑なきみはミニマムな自己を取得したかい
僕はきみをいつ ....
一人ぼっちの神様は
人のいない夜
ひとりだけの夢を見ている
アイドルが崖登りをできなくても問題はない
きっとこんなご時世では
ありったけの賢明さと清廉さが必要になる
権力者にどちらもないのは明らかだから
悲しいかな、庶民の内にそれをまま見つける ....
僕たちは妄想を充分に知ってしまった
僕たちは世界中の女性に憧れてしまった
僕たちは愛されない苦痛を知っている
僕たちは自分であることにときどき疲れてしまう
自分の番地を持たない君とは友 ....
その海は静止していて動いてるように見えるのは錯覚だった。
階段の裏側でまた目を瞑りだれかの青い落書きになる。
愛にあふれた優しさでわたしの{ルビ瞳=め}にあふれる涙がありふ ....
哲学者と詩人と新宿のホームレス
もしも資質があればなんにでも
応用数学者と宇宙物理学者あるいは
ドビュッシーとツトム・ヤマシタ
こんな問題意識で生き伸びても
脳力もないのに戸惑うだけ ....
天罰とは思わない
しかし古代人は災難があれば
神の怒りと見る向きもあった
現代人ももう少し信心深くなってもいいように思う
しかしこうは思う
僕の体が痛んでいたからだ
僕の代わり ....
身体感覚に素直に従って生きてゆきたいのですね
回答の得られない食べきりサイズの人生でもそれでも
新たな無限のドアを自ら鎖してしまわないように
太陽が遍照する微妙なバランスの不自由にありがとう ....
水源と柔らかなことばにめぐりあう
船の舵取りは水辺の花を想いながら
いくつになってもできないものはできない
今更のようにはぐらかして過ごそうか
永くゆっくりと関わってゆく事は大切だし
....
車の助手席に乗って病院へ行く
アル中たる僕は運転などしない
母がする
通る自転車の若い女が僕の車を見て
もぅやだ~というとてもイヤな顔をする
ごめんねぇ、僕だってイヤなんですよ
そ ....
生活に芯というものがあるとしたら
花を挿していなければいずれは緩んでくるものだ
日々の心のゆらぎは錆びた弦楽四重奏
山巓からの水脈が生をうるおしているのならば
堕落した駱駝は回文好きだ ....
話を盛りたがる人たちがいて
帳尻を合わせなければならなくなる現場がある
あの病院の中では今までも今も
ん~ごいことがなされている
のを知っている身としては
正しいことがなされていると ....
誰も褒めてくれないから創作活動応援隊員としては良くやってきたと自画自賛したいのです。
悲しいのはペラペラの現在詩(大衆現代詩)が独立する前から飲み込まれ続けていること。
そうゆうものだでは ....
無限につらなってゆく世界の果ての階段を
親しげな不条理とうでを組んできみがのぼってゆく
いつもおもうけれど
宇宙のなかの点にすぎないのに
点には面積がないのに
線にも幅がないのに
ぼく ....
北の先まで歩いて
呪いを解くにはことばを
刻まないといけないらしい
包丁を研ぐには暴言が必要で
持つ手には温もりが必要で
橋を渡るときに気づいたけれど
川は流れていないことに
歩くのは怖 ....
いのちをつなぐものを希望と名づけよう
希望のべつの名を祈りと名づけよう
祈りは清流にすまう虫のごとくに
こころの闇に明滅し続けるのもの
祈りの幼虫が水中にカワニナをくらう
肉食の異形 ....
湯舟につかった
踵が泣きそうなため息をつく
どうしたのと
心配顔する膝小僧
そうだね、
今日も疲れたね
ふくらはぎは黙り ....
今日もとりあえず元気で行こうハイタッチ
いつも優しいばくだんを作っている
そんなひとが好きだ
ひらきなおれない中途半端な言い訳
落札できまる交換価値とは無縁ではなくても
それでもやっぱり ....
鶏もも肉の照り焼きを焦がしてしまった
照りというか焦げですな
完璧でないことを
受け入れなきゃいけない
老いた父母などにまでは手は及ばない
人のこととなるともうどうしようもない
....
生きてるだけでいいんだよと
生命の最小域じゃないですか
そんなに追い詰められんなよと
人間関係は領地の奪い合い
誰からも奪わず、奪われて
あとはこの部屋の一隅のみ
生きてるだけの生 ....
建前と本音の分裂がこの奇妙な矛盾を生んだ
建前は対外重視の屈従外交に殉ずる
本音は俺らすげ~の示威行為に耽る
実際に凄ければいいのだが
凄くないんだ~
が、凄いのは僕個人であった
....
揺れるピアスに
あなたがそっと
触れた瞬間に走る
甘やかな
衝動に
つぶやいた その一言
誰かれかまわず愛すのはやめて
そんなに分け与えるのはよして
私を最後の人にして ....
僕の日本地図はけっこうゆがんでいる
大陸文化を隔てた極東の地理的条件
喪失するすべもうしなわれた子守歌
僕の世界地図はききなれない地名でみたされ
国際情勢は新聞の活字とTVのアナウンス
....
その灯りが灯ることの全てがわたしの全てで、公園に腰かけたり、元気そうな集団を避けて歩いたり、目と耳と鼻と口と手と生き物と複数の壁、この部屋での暮らしが綺麗な明るさになれない。
マンションの知らな ....
僕は拷問の憂き目を知っている
反抗しないから悪くなったと言われても
扇動し南無三なことになったら
親御さんに申し訳が立たないんですよ
心は簡単に折れる
ポッキーよりもたやすく
....
月並みな幸福も
月並みな不幸も
みんなは興味がないから
今日も話を盛る
月並みな嘘なら
誰にもばれないからいいさ
みんなは会釈して
わたしを見守ってくれている
そのうちに味 ....
生きていることなんて、どうってことないと思う。
なつかしい景色の足跡を辿ると、
遠くの心は満たされていく。
眼の奥で流れ続ける言葉は、わたしの一部に過ぎなかった。
言葉ではない物質がこ ....
離島に夏がくる
隣の猫は人間になりかかってきた
この忌まわしい季節には
神経節細胞の痛みだけが秩序ある情報なのだ
ぼくの離島は温存されて
真夜中に大陸とひそかに交信する
部屋のAI ....
うまいこと言いたいとか
いらんこと言わないとか
あまり気にしなくなって
うまいこと言えないし
いらんこと言っちゃうし
自由でいいんじゃないかな
各々そんな感じだから
当然まとまら ....
言いたいことを言えぬまま死ぬんじゃなくて
言いたいことを言える
来る気配もないそんな時の階層を密やかに待ちながら
私は死ぬのでしょう
叫びたいこと
伝えたいこと
渡したいこと
あ ....
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