一九一七番地
こしごえ
三日月を笑う
瞳の奥には
最果ての傷がひそむ
傷つくことをおそれて
前へ進めるのか
団地の裏の
十字路を
青やかな銀河の右旋系
空き地の
草原
(
くさはら
)
に影が伸びる夕景
期待はしません
信じず疑わず
だって月は月ですもの
土管で目を細める
猫の鳴き声
粒子がからだを通りぬけて
水で弾む
音
自由詩
一九一七番地
Copyright
こしごえ
2006-01-04 15:46:26
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