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ある冬の雪の日の写真の中で二月をとめて待っていて。
二月そうして服役した服は役目を終え野に放たれるのだ。
前転をつづけた雪だるまはそろそろ後転の ....
きみが眠っている間に、
きみをゆるめる。
きみは包帯に巻かれていて、
包帯はとてもきつく巻かれていて、
ぼくはいつもゆるめたくなる。
自分がきらいで、
自分 ....
ムーミームーをポケットに入れて、
雨の街を散歩する。
ムーミームーは雨の子だから、
ポケットの中は大騒ぎ。
雨が、
ぴちょりと歌うたび、
ムーミームーも歌い ....
「ひとを殴るって、
どんな感じ。」
リイは変な女。
いつだって変な女。
いつも変なことを訊いてくる。
いつもおれにばかり訊いてくる。
「楽しい。
....
気が付くと、
また曖昧なものになっていた。
前回はあいまいで、
その前はアイマイだった。
…ような気がする。
これもまた曖昧である。
曖昧なものになった ....
水面の戯れ水紋の喘ぎ。
乱れる波、
果てるを知らず。
満たされし満たされぬ果て、
月に焦がれて肥ゆ波高く。
悲しの海。
別れ ....
ドル箱という箱を見たことがないのですが、
それは米国製の米櫃でしょうか。
「おとといきやがれ!。」
ということは、
先日お伺いした時には、
もう了 ....
明かりの消えた教室で、
ひとりふたりと、
席につく。
学籍のないぼくたちは、
幽霊みたいにゆらいでて、
いつも不安で不安定。
黒板のかすれた数式は、 ....
わたしの余白には言葉を埋めないで、
どうかそのままにしておいて下さい。
あなたが埋める言葉はとても想いので、
ふたりはいつも沈んでしまいます。
句読点のない ....
濡れた月は、
この上ない美味である。
薄く雲のかかった、
十六夜月の、
あの豊穣さといったら、
想い出しただけで、
灰色の大脳が蕩けてしまう。
満月の ....
南の海に、
どんぶら浮かぶ、
にぽぽ島は、
独立国である。
にぽぽ島は王政で、
現国王は、
にぽぽ・ぱぱ十四世。
にぽぽ歴、
四百年に即位した彼 ....
小僧だった頃。
テレビに映っていた、
そのチームでは。
肌の黒い人も肌の白い人も、
同じぐらいうまくって、
パスの呼吸も、
ぴったり合っていて、
....
ボウフラは夢を見る、
希望の果ての、
水溜を。
カゲロウは旅立つ、
蜃気楼の彼方の、
空を求めて。
カタツムリは、
無理をする。
せっかちなん ....
亜光速で移動する阿藤快。
刀を振りかざし、
阿藤を追いかけるは、
阿刀田高。
その速度は、
もはや光速を超え、
時を遡り阿字本不生。
逃亡の果てに、 ....
底のない鏡に向かい、
自戒を込めて。
近しい人に、
わかる言葉だけで、
書きはじめると。
あなたは途端に、
「うた」を喪います。
声 ....
隣の白蛇が、
皮を脱ぐ。
彼は失恋すると、
いつも絶食して、
いつも脱皮する。
センチメンタルなのだ。
脱皮する少し前から、
蛇の目は白濁しはじめる。 ....
君の為に書こう。
君に向けて書こう。
そう決めて、
昨日一日、
ずっと考えたけれど、
何も書けなかった。
だから、
平凡だけど、
こう書くよ。
お ....
こんこんこん。
と、
扉がいったので。
とんとんとん。
と、
返しました。
外に出る。
と、
誰もいませんでした。
....
電池が切れた。
電池は切れていた。
もうずっと前から、
電池は切れていたんだ。
嘘を付いていた、
まだ動くから。
切れてない、
演技していた。
怒る ....
沸かしている。
こんな朝には、
カフェインが欲しい。
紅茶が飲みたい。
紅茶は飲めない。
願を懸けているから、
飲んではいけない。
だから、
珈琲を ....
手を離せば、
自然に落ちてゆく。
それは抵抗もなく、
するり簡単。
しがみつく、
醜い姿。
向こうに鏡。
お前を落とす、
引力に惹かれてる。
....
陽は斜めに、
影は長く伸びる。
あの足跡まで、
もう少し。
ようやく影が、
足跡を捕まえた時。
旅人は、
部屋を出た後だった。
カーテン。
ふ ....
三発目のライダーキックが、
不発に終わった時。
ジューの命運は尽きていた。
だが、
ここで敗北を、
認める事は出来ない。
来る金目鯛星人の襲撃を、
眼前に ....
午前三時。
君はまだ喋ってる。
冷えたパスタを、
フォークで突っついて、
ぺちゃくちゃり。
ワインを、
手酌で注いで、
ごくり飲み干して、
ぺちゃくちゃ ....
純粋ならざる錬成から生まれ、
おぞましき獣となりて、
いまだ人ならず。
異物、
或いは汚物を喰らい、
蛆と成り果て、
蔑まれようとも。
いつか人と呼ばれる ....
あの日から、
背負ったこの柱は、
復讐だったのかもしれない。
だがもういい。
もういいんだ。
おれは後数日で、
十五から背負い続けた、
柱を下ろし、
そ ....
僕らは離れた丘に立った、
三本の木。
それぞれの丘で、
大地に根を張って、
太陽に手を伸ばしてる。
空には三つの太陽。
奴らは、
気ままに回って、
....
泡立つ球体を、
一息に飲み干して。
どろーむ。
どろーむ。
しんどろーむ。
ぴーたーぱんは、
三時に食べた。
....
ひとしずく、
ひと掬いの時。
誰も振り返らない。
人しずく、
ひと救いの時。
誰も振り返らない。
ほら、
また落ちた。
....
すいかだった。
真っ二つに割られたすいかが、
テーブルの上に、
どでんと置かれている。
どこを見回しても、
スプーンがない。
仕方がないので、
そのま ....
士狼(銀)さんのPULL.さんおすすめリスト
(32)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
「_二月をとめて待っていて。_」
-
PULL.
短歌
8*
08-2-3
「_ゆル。_」
-
PULL.
自由詩
14*
07-9-13
「_ムーミームー。_」
-
PULL.
自由詩
15*
07-6-21
「_リイ。_」
-
PULL.
自由詩
13*
07-3-9
「_曖昧なわたし。_」
-
PULL.
自由詩
8*
07-2-9
「_水交。_」
-
PULL.
短歌
10*
07-2-7
「_はてなくん。_」
-
PULL.
自由詩
14*
07-2-4
「_放課後の回遊魚。_」
-
PULL.
自由詩
15+*
06-9-9
「_余白。_」
-
PULL.
自由詩
18*
06-8-22
「_ひとくちの月。ふたくちの夜。_」
-
PULL.
自由詩
21*
06-7-30
「_にぽぽ島から、こんにちは。_-_にぽぽ島お昼寝だより、そ ...
-
PULL.
自由詩
14*
06-7-28
「_蹴球時感、二。_」
-
PULL.
散文(批評 ...
10*
06-6-17
「_あめ。とも。だち。_」
-
PULL.
自由詩
10*
06-5-19
「_ああ嗚呼。_」
-
PULL.
自由詩
12*
06-4-13
「_底のない鏡。_」
-
PULL.
自由詩
6*
05-12-14
「_皮を脱ぐ。_」
-
PULL.
自由詩
16*
05-12-8
「_ぷれぜんと。_」
-
PULL.
自由詩
14*
05-11-10
「_こんと。_」
-
PULL.
自由詩
16*
05-9-16
「_電池が切れたら、さようなら。_」
-
PULL.
自由詩
20*
05-9-15
「_沸騰しない。_」
-
PULL.
自由詩
11*
05-9-14
「_引力に惹かれてる。_」
-
PULL.
自由詩
7*
05-9-14
「_かーてん・こーる。_」
-
PULL.
自由詩
12*
05-9-5
「_君よ、チ玉を守れ!。_」
-
PULL.
自由詩
12*
05-9-2
「_それからどしたの?仔猫ちゃん。_」
-
PULL.
自由詩
13*
05-8-31
「_異物、或いは汚物を。_」
-
PULL.
自由詩
16*
05-8-25
「_はしら。_」
-
PULL.
自由詩
13*
05-8-24
「_空には三つの太陽が。_」
-
PULL.
自由詩
9*
05-8-23
「_しんどろーむ。_」
-
PULL.
自由詩
7*
05-8-21
「_ひとすくい。_」
-
PULL.
自由詩
13*
05-8-21
「_すいかぶり。_」
-
PULL.
自由詩
12*
05-8-20
1
2
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