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生まれたことを
ふだんから考えているかわからないで

生まれたことにささる月影がきれいで
わたしはここにいました

犬が吠えていて
寒くて
でも
少しずつ
結晶になる世界
お母さ ....
夕暮れ
曇っている
電車
走る
わいざつな銀河の中を
見えない草をかきわけて
走る
その中で
すれちがう
スレチガッテイク
わたし
わたしたち

生まれる手前から
死んだ後 ....
時々
ドキドキ
疎外された気分に
なって
少し雲をみる
覆われるように
垂れこめている
少しの間包んでくれ

マフラーを巻きなおす
自分だけのページが出来た
生きている
言い切 ....
電車の中で
立ち上がる女の人
意識は遅れて到着する
駅を降りるんだ
立っているわたし
気付かず
立ち上がる女の
すいません
という

肩が押し上げられる
そして気付く
女 ....
消えたイメージ

もうそこには
いられない
あたたかい
わたしたちの胸には
消え残る
スケープ
展望の
ささやかな
望みだけがある
のだろうか?

白鳥が舞う
山の端を
 ....
闇雲にかいてたら
白い雲に襲われて
遅くなって
白けた
知らない雲
クモ
おんな
走り去って
死んだわたしは
弾かれた
世界から
ひとりのおんなが
席をたって
わたしを避けた ....
水の中にいると
からだが少しだけ重くて
しぶきが鮮やかで
とても冷静で
水から顔を上げて
ゴーグルから水がこぼれて
いつまでつづくかわからないけど
いつまでも
いつまでも
少し苦 ....
朝日新聞が降りそそいでくる夕べに
お茶をのもうとして
ぼくは
お茶がないことに
気づいて
原稿をおいて
タバコすった
今日は
出かけなかったんだ
朝から

そうして弱火で ....
ひとつ
数えている間
雨の中を子どもが走って
ひとつ
明かりがともると
夕餉をかこむ

その間取調室で
自白がひとつ
強要されている
息をしない人の形が凍え ....
与えられた運命のがっちりつなぎあわせられた糸
ほどこうともがくぼくは

一匹の昆虫としてもぞもぞと眠るだけ

何かしなきゃってわかってる
信じようとしている運命を
それが正しい道 ....
宙吊りなんです
時間というもの
これが曲者です
入りたいですか
いきていいのですか
てごわい草花です
取り越し苦労します
太陽が隠れています
泡立つ時間が雲になって
雨がふっていま ....
夕暮れ
絶望は希望の反対語ではなく
生きている私の
不安の影がついてくる

彼女は飲み会に行ってしまった

虫たちに話しかけようとするが
虫たちは鳴いていない
犬も鳴いていない
葉 ....
抜き打ちに
昼が訪れて
僕は
誰にともなく
やあどうもというが
答えは空っぽの家に
自転車のブレーキの音が
キュウキー響くだけで
僕はためいきをひとつついた

昼はおとなしくしてい ....
いつまでも
置き忘れられたような
宿題のような生活だ
いつまでも焦っている
逃げるように眠る

鳩が鳴いている
静かにメスを入れられる時間
過去はえぐりだされた

歌います
感情 ....
形容詞が
見当たらない

生き物の震えは
魂だ
猫がないたら
魂だ

月が見えるとき
ただ見ている
それなのに
感じながら
ただ見ている時間は
魂だ


手紙が
届い ....

とまっている
港に静かに
笑いと夜がふってくる
ガラス張りの体のなかに
小さな傷跡が
古い子守り歌を
歌っている

明日を懐かしむ
風の歌

稲穂が揺れて
はずかしそうだ

言葉の深淵を
明るく渡れ


アイスコーヒーを
飲みながら

かろうじて
ぶらさがる
吊り橋

上から
光と荷物と
レシートが落ちてくる

それらすべての
降り注 ....
宮沢賢治の詩を読むのは、とても辛い
自分の苦に、まといついてくるみたいだから
彼は、いつもじたばたしている「デクノボー」であるから

辛いけど、あざとい詩もあるけど、美しいから困る
日本語が ....
士狼(銀)さんの石川和広さんおすすめリスト(18)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
生まれたことを- 石川和広自由詩11*06-1-6
生誕- 石川和広自由詩5*05-12-29
治さない- 石川和広自由詩5*05-12-27
わたしは通路- 石川和広自由詩5*05-12-19
ねじれていたい- 石川和広自由詩5*05-12-6
- 石川和広自由詩3*05-12-5
平日昼間のスポーツクラブ- 石川和広自由詩3*05-12-2
出かけなかったんだ- 石川和広自由詩5*05-11-16
かぞえうた- 石川和広自由詩10*05-11-11
恋虫- 石川和広自由詩11*05-10-24
ひとでなしつうしん(事変)- 石川和広自由詩5*05-10-5
鳴き始める- 石川和広自由詩7*05-10-2
昼のあいさつ- 石川和広自由詩8*05-9-30
逃げる眠り- 石川和広自由詩11*05-9-18
手紙が- 石川和広自由詩6*05-9-2
- 石川和広自由詩6*05-9-1
渡れ- 石川和広自由詩5*05-8-14
宮沢賢治の詩メモ- 石川和広散文(批評 ...10*05-2-26

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