きんぎょ
たりぽん(大理 奔)

あかくて小さなさかなの
息のように
そっと触れた
てのひらから
あなたを呼吸する

  ほんの少し
  の温もりが意識を
  わたしに繋ぎ止め
  る、わたしの体温
 
だから
私がおぼれてしまわない分だけ
あなたに
触れさせてください

  ほんの少し
  の星灯りがからだを
  わたしにつなぎ止め
  る、わたしのからだ
  
哀しい自由だけど
泳ぎ切って
みせる
あかくて小さな
さかなみたいに

だから




投稿詩掲示板「言の葉たち」投稿作を改稿



自由詩 きんぎょ Copyright たりぽん(大理 奔) 2006-03-08 18:03:55
notebook Home 戻る