怒鳴られるくらいなら
死んだ方がマシだと
余裕のない思考が支配する
恐ろしくて足がすくむほど
彼のことが怖い

死んでしまえば
もう怒鳴られない
もう怒られない
極端な思考が支配する ....
電話の音がしている
誰にも取られない電話の音が
留守電にもならないで
コードも抜かれないで
ただ伝播するものを拾っては鳴いて
何処かのくじらのように

きっと君はいつだって化石になれたん ....
言葉は溶けて風の中
吹き荒れる嵐にかき消され
誰の元にも届かない
溶けた言葉を拾い集めて
意味ある言葉にしようとしても
それは、無駄な努力というもので
時間だけが無慈悲に過ぎる
何も伝わ ....
私には
過去の記録と記憶を自由に塗り変えて
新たなストリーを嵌め込み
捏造してしまう癖がある

私は1955年2月17日に生年月日が設定されていた
これについて私は納得していない
なぜな ....
スナックねね。
その店名から彼は豊臣秀吉の正妻の名前を連想した。それは特別な歴史認識じゃなくて普通だった。
千葉に近くて東京のはずれにあった街。だったが地方出身で山間の土地から上京し就職して一年余 ....
今度、年金が入ったら

自転車を買うつもりだ

レイチェルというメーカの

26インチのマウンテンバイクが

ずっと前から欲しかった

今、働いていないので

運動不足だから
 ....
働かなくてもいい
そう思うと
安堵する自分がいる
人に迷惑をかけない為には
完全に仕事を休まないようにするしかない
でも今の自分にはそれが出来ない
人間の集合想念に背中を突かれて
膝を折 ....
落ちる白壁、この真夜中
沈黙の充満、物という物
剥き出しに在り
全てが均一に在るという
無機の死の奈落
無言の虚無の生々しい告知

そうして俺はこの胸に広がりゆく空洞を抱え

物質と ....
ウツクシク
カナシク
アヲク
ツツガナク
ナガレルカワヨ
ユルシノカワヨ
東の空に陽が昇り
小鳥が鳴き騒ぐという
小さな物語を知ったとき
「鳥の朝」という意味が生まれ……

中天に陽があって
猫が居眠りをするいう
呑気な物語を知ったとき
「眠る猫」という意味 ....
ラジオの音は好きな音楽よりも投げやりでよくて
だからラジオの中で眠ることにしてる
住んだことのない場所の局がいい
まるで想像出来ない道の交通情報を聞いて
馬鹿じゃねえかとひとりで笑ってる
ね ....
濡れたアスファルト、
黒光りしながら
ゆらゆら揺れ
今日は雨、
胸奥が
酷く切なく軋み
遠い記憶の余韻が響きます

 *

あれは小学二年のこと
休み時間の騎馬戦で
後頭部を切 ....
怒りより大きな声で否定され
なすすべもなく下を向く

地面に穴がひらくのを
夢みるように待っている

罪が同じだと歓びも同じなのかな

酔っ払ってもひとり月見上げ
翼の折れたカラ ....
生活費を入れてくれないのはざらで
生きるために必死に貯めたお金を使っては
その場しのぎをしてきた過去
今でもその癖が抜けなくて
最低限のものしか買わない、買えない
経済を回すのはお金持ちの仕 ....
降りやまない雨の朝
喘息の咳で目が覚める
珍しいことではないけれど
ひゅーひゅーという呼吸音が
息苦しさを物語る
空しく酸素を求めてあえいでは
金魚みたいだと自嘲する

大人になれば自 ....
夏は遥か彼方に消えて
砂浜は落ち着いた風が吹く

そう言えばと
思い出したように話し出す
波音が消えたかのように静か

あなたは思い出話をする
ゆっくり愛が深まった

秋から冬へ向 ....
頭でしか書けない詩人と
やたら命を叫ぶ詩人とが
一緒に荒野に佇んで
灰色に濁った空を見上げても

世界は何も変らない
世界は何も変らない
世界は何も変らない
世界は何も変らない

 ....
猫は嘘を知らない
犬だって知らない
なぜならば
彼らには物語がないから

あるがままよりももっと狭く小さい
生きていく大切さだけを知っている
そのことが美しい
けれど悲しい

彼ら ....
遠くで鐘が鳴っている
ひんやり切ない秋の日に
何処までも高い青空に
追いかけても追いかけても
決して追いつけないあの場所で

(金木犀の花が軌道を舞い
秋の大気が生まれるところ)

 ....
夢でしか会えないひとが
夢の中でいつもの場所にいて
そこであたりまえのように
暮らしていた

秋の夜の眠り際に
夢であることを知ってしまった
浮腫んだ面で地べた這いずり
頭から水をブッ被る
野良犬の要領で水分を振り飛ばし
苦しい顔に化粧水をまぶす

やり場の無い暴力を散ずるために
善人のふりした土方をしばく
従順なふりしたモー ....
一番愚かなことは
放課後の中で学んだ
一番美しいもののことは
禁忌の中で学んだ
一番罪深いものは
日常に転がっていた
一番悲しいものは
自室の本棚で震えていた

引戸の滑りが駄目にな ....
お釈迦様の弟子
おびんずるさんは
体の悪いところを撫でると
治してくれるという

寺の外陣へ
人々が押し寄せ触ってゆく
老いた仏像の
頭は光り
肩は丸くなり
袈裟は擦れても
坐っ ....
ぼくたちには
かたちのちがう
セイゴ
、が
ある。
ふつうに およぐには
とても ふつごうな
トゲだ。

なぜ        
こんな
ややこしいものが
うまれたときから
あ ....
悲しみも苦しみも
気がついてみれば
ほとんど無くしてしまい
乾いた砂漠に
一人つくねんと
立っている男にすぎない
腹へ出した精液が、臍の窪みへと流れてしまった。
僕を身籠る嘗ての母に、僕は二度と顔向けできない。
心に愛がなくても
美しい言葉をたらたらと吐ける

心に愛がなくても
たとえ嘘でも言葉が温かいなら
冷たくなってしまった心を溶かすだろ

心に愛がなくても
怪我した指に包帯を巻いてあげら ....
便箋一枚惚れた女の名前書き綴る
封筒に入れて封をして切って貼って
郵便ポストに投函した

惚れた女の住所と名前を表に書いて
裏側の差出人の住所も名前も書かなかった

俺はなんて意気地なし ....
本気で文学をしたくて書いてそれをネットに投稿してるんだろうか
だとしたら私は底なしの阿呆だろ

全く生産性のない行為だ

別にプロをめざしている訳じゃない

娘には訊かれた
幾らかでも ....
私に圧倒的な
能力があれば
世の悲しみに沈む
あらゆる人々を
独り残らず救うことができるのに

障害を持つ我が子の
将来を案ずるなら
我が子以外の
すべての子供たちが
安らかに暮ら ....
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