波の音を聞くと
ガラスの破片で
胸を切ったように痛むんだ
手を重ねて誓った未来が
抜け落ちてまた鼓動をなぞる
望んでも二度とは
戻らない時間が
そこに流れて
切なくなるから尖ってしまう ....
かつて
人の夜は
静寂だった

無音の
冷やかな空気に
包まれる

音を伴わない
声を聴く
動かない静けさの
声を聴く

沈黙に耐えられぬ
饒舌
黙考に耐えられぬ ....
日差しを浴びて余白が眩しかった



お日さまの香りが帰りを待っている



雨音に気持ちを急かされる信号



ひとびとの夕焼け走るバスの形



星空が曇ったガラス ....
美しい世界を知らない美しい人々
この夜を朝に変えることもできないのに
大気が乾燥しているから今日は空が綺麗だ
アスファルトの上を模様のように這うトカゲには太陽は目に痛い
そう、そのきみが太陽か ....
神々の夫婦喧嘩で
あたりちらし流れ着いた新しい愛

それは朝の空に浮いているみじかい月のように欠けているから綺麗だ
浜辺で月が太陽を追い落とす時
酔い潰れる死からは逃れられない
死には遠慮 ....
放り投げていたわたしを
私が拾い
抱きしめた時
やっと私はわたしを知り
温かな諦めで
ぽっかりと満たされた
降りていく
夜空の底へ
降りていく
瞼を閉じて
降りていく

やはらかなそこへ
そこなきそこへ
はらはらはらはら舞いながら
やさしいことのは散らしながら

降りていく
宇宙の底 ....
生きるのが悲しいとき
空がありました
お金は無くとも学は無くとも
愛するものが無くとも
愛されることが無くとも

顔も髪も服もゲロまみれで目覚めて
一言
綺麗だなあ と
呟いたあの瞬 ....
野菜を切っていて
指まで削ぎ落とした
あまりにもスッパリ削いだので
痛くも痒くもなかったけど
時間が経つにつれ
痛みと真っ赤な血が押し寄せて
ああ、やっちゃったと改めて思う
私にも赤い血 ....
世界の破壊者は片手を上げ
まわりに誰もいないのに気づくと
片手をおろした

海は波の触手を伸ばして陸に襲いかかり
さらには沸騰し
現在は塩酸になるか硫酸になるか悩んでおり
山はもちろんの ....
からっぽで何にもなかったので
手元に落ちてきたSFを入れてみた
SFの尻尾はもう古ぼけていて
埃をかぶっていたけれど
頭のほうは元気で活きがよくて
これならからっぽも何とかなるかしらと
一 ....
東京某所。N駅近く。

確かあれは去年の今頃に起きた出来事だった。

私は何事も無いような文章に書く価値も、そもそも思い出す気力が勿体無いような日常のルーティンを繰り返していた。いつものように ....
白い壁がありました
白い壁に沿って私は歩きました
私には足がありました
私の足は交互に動きます
私はそれを動かしています
白い壁があります
白い壁に沿って草が生えています
私は草をむしり ....
人の大切なモノをとって
羨ましがらせて
人を傷つけて
優越感に浸るのが
楽しい
それ以外は何をしていても
虚しくてつまらない
そういう悪意に満ち
虚無感に満ちている
人間がいる
そ ....
理不尽に向けられる言葉の剣は
想像力の欠如
以前ならば傷付いていたかもしれない
でも、私は知ってしまった
怒りの感情
静かに燃える負の感情
怒りは隠しておいた方がいい

誰もが不機嫌の ....
坂道に
水の流れ、
大量に 
夜の透明、
車は行き交い
飛び込んでいく
人、人、人

君はスマホの
中に居て
綺麗な声で
歌っている
聴いたことのない
異国の歌を
夢見心地 ....
早朝の境内に
落葉を掃く音が
吸い込まれていく

重なり合っている葉
お堂から鳥居へ
石段を掃き清めていく

捨てようともしなかった
振り払おうともしなかった
いつの間にか積もって ....
YES  YES  YES

無のなかを
のぞいてごらん

NO  NO  NO

何かが
うごいている

OUI  OUI  OUI

そっと
耳をすますと

NON  ....
君のわがままを
わたしのわがままを
ぶつけあって割れたほうが謝る

いつの日か粉々になって
混ざりあえたらいいね

写真の中ではふたりが笑ってるから
涙が出てくる
喜怒哀楽は
どれをとっても
ストレスになるので
そのいずれもがなくて
スッと軽くなった状態が
最も望ましいのだが
煩悩の多い
俺の自力ではとても無理なので
マイスリーと
デエピゴとい ....
花が咲いた

わたしの頭に
きれいな花が

とりえのない
わたしに
とりえのない
あたまに

人は近づき
はなれていく
花に近づき
はなれていく

わたしは
わたしの名 ....
伝えれば 伝えるほど
孤独になっていくんだね

吐き出して 楽になるのは
臆病者なんだよね

その軽さに相乗りして
ふざける奴もいるだろう
注意するのは身の危険だ
賢者は黙る
やり ....
猫の欠伸は花のようだと言った詩人がいた
そうであるなら
欠伸をしていない時の猫は
蕾なのだろうか

眠りから覚めて
今にも欠伸しそうな顔をしている猫は
咲きそうな蕾であると

今その ....
傷のない明日の西陽を
寒くない風も 一緒に
蚊に刺されながら吸った ベランダで
脳みそをごまかしてる意味という意味を
取り出して木彫りにした
明日の夜見る夢に三色ペンも
蝉に鳴かれながら拾 ....
むなしい
と声に出ることはなく
ことばは秋に静かに枯れていき
地面に落ちては
たくさんの足音に踏みつけられ
悲鳴にもなれず
冷たい風にたやすく飛ばされる

ここで
ここで腐りたくはな ....
冷たい雨

青い雨

ノイローゼのように震える雨垂れ

記憶を宿した暗い雨

金色の雨の音

昆虫たちの巣に流れ込んでいく雨

秋のやらずの雨

湿った車の音

国境に ....
自転車の配送業者は
EクイックではなくEMSだった
EMSなら僕も使ったことがある
EMSなら信用できる
どうやら僕の自転車は上海空港に到着して
次は日本に向かうところらしい
EMSならお ....
彼は十代が終わりに差し掛かる頃に
初めて
お酒と女性が売りの店に入った

入口の重たげな扉は引いて開けると鈴が鳴る仕掛けになっていた
照明が落とされて暗くなってる店内には
酒の匂いと酒を呑 ....
須賀敦子さん、

あなたが、決して長くなかった人生のなかで、なんども行き止まりにぶちあたったり、座礁したりしながら、なんとか舵を切りなおし、べつの生き方を模索してきたその、最後の地点として、理不尽 ....
はららとため息でるような
穏やかな陽射しの秋日に
光の道を歩んで行く
私の心は平安だ

 長閑なお昼寝の時間帯
 子供は遠い夢見のなか
 微睡みうっとり揺蕩って

はららとため息でる ....
道草次郎さんのおすすめリスト(1084)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
感情回路- ミナト ...自由詩720-11-12
音のない声- シホ.N自由詩320-11-12
待っている- 水宮うみ川柳5*20-11-12
オリオン座- おろはげ ...自由詩1*20-11-12
みなしごの詩- おろはげ ...自由詩1*20-11-12
_- 小原あき自由詩420-11-11
むおん_ちんもく_むげん_むてい- ひだかた ...自由詩320-11-11
生きるのが悲しいとき- 印あかり自由詩820-11-11
血が流れてる- 無限上昇 ...自由詩120-11-11
世界の破壊者- 佐々宝砂自由詩320-11-11
SF- 佐々宝砂自由詩120-11-10
葱トリック- 月夜乃海 ...散文(批評 ...220-11-10
壁の向こうに- 佐々宝砂自由詩6*20-11-10
カレーうどん振興会- ジム・プ ...自由詩2*20-11-10
隠しごと- 無限上昇 ...自由詩420-11-10
水の街- ひだかた ...自由詩12*20-11-9
落ち葉- もちはる自由詩5*20-11-9
無のあこがれ- st自由詩620-11-9
写真- 印あかり自由詩520-11-8
静かなる心- 花形新次自由詩120-11-8
突然変異- TwoRivers自由詩9*20-11-8
茶碗蒸しの極意- umineko自由詩15*20-11-8
あたたかな蕾- きみのて ...自由詩4*20-11-8
- 奥畑 梨 ...自由詩520-11-8
ことばは秋に枯れていく- かんな自由詩920-11-8
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僕の自転車- ジム・プ ...自由詩1*20-11-8
彼は十代が終わりに差し掛かる頃に- こたきひ ...自由詩420-11-8
眉のあたりにすずしさの残る少女みたいに/須賀敦子とその「詩集 ...- 渡邉建志散文(批評 ...220-11-7
秋日- ひだかた ...自由詩520-11-7

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