人は飛ぶ
知らない場所に行くみたいに
腐った夜空にね
通り魔が逮捕されても
充電残量を気にしてる
優しい人たちにハートをあげてください
タバコに火をつけて
ふと思う
傍らに君がいれば
どんなにいいだろうと
イザベラは日本には来ない
仕事が素晴らしいそうだ
そのことを
精神の片一方で喜びながら
精神の片一方でどこか寂しい ....
夕暮れと焼き芋
晩秋に映える
落ち葉をクシャクシャ踏みしめて
公園のベンチに座って
君は皮を残す派
食べちゃう派
赤い夕日に照らされて
片手に焼き芋持ったまま ....
どうにかして世界を変えたい
どうしても全世界を救いたい
それくらい人間でいたくない
恥ずかしくなどない
涙も忘れる
水音を聴いて
静かにそこを動かない
軽やかな沈黙とぎこちない目線
ど ....
冬の匂いがした
灯りの下の家族の匂いと雪になる前の雨に濡れた石の匂い
マフラーに染みついた乾いた体の匂い
生きるのは恥ずかしい事だと思っていた頃
全ての同い年から置き去りにされた様な焦りと孤独 ....
自転車を注文した
レイチェルより少し高いヤツにした
強化されたリム
両輪デュアル・サスペンションで
両輪ディスクブレーキの
21段変速の最新型だ
フレームは綺麗な塗装で
写真を見る限りで ....
田舎に行かなければ
干し柿を見かけない
最近は田舎でもあまり見かけない
味が濃くてすぐ飽きそうだけど
そんなことはなく美味しい
最近は食べていない
近所で作る人がいなくなった
急 ....
不眠で
記憶を整理できないと
死ぬことも
あるらしい
眠ったら
脳は
その日の記憶を
整理して
記憶の倉庫の
いろんな抽斗に
しまい込む
昨日
久しぶ ....
さむいさむいふゆのなか、雪でできたおうちに住むきつねの親子がおりました。
「いってくるわね。」
きつねの母はこれから、こぎつねのために狩りをしに行くのです。
「いっしょにつれてってよ!ぼくだって ....
庭を走り回り
外をのぞく
悪い奴、近付くな
オレの領地に
生け垣から鼻だけだして
ワン!
ただ歩いている人に
それはないよ~
もう、責任感強いんだから
この世でいちばん大きな生き物は何だとおもう?
暮れゆくばかりの秋の問いに
ふとたちどまる
たちどまることは忘れがちだけれど
時折とても大切だから
スニーカーの靴底で
きのこをおもう
....
Mrs.アリスの物干し竿には
百年前から着古したシャツやらが
のんきにぶらさがっている
逃げたカナリアの幸せを祈り
野良猫は低く鳩を狙う
公園はひっそりと
今日も来ない子どもを待ってい ....
冷気の下
殻を閉じたまま
ゆらりゆられてどこへ
重なり合う
箱の中
昨日までは
海の底
敵に襲われ
潮に流されても
二枚殻を武器にして
なかまと共に生きてきた
のに
今 ....
寒い、銀河があるだろう?
私はそれに話しかけているんだよ
言葉は空から降ってくる
みんながそれを浴びるといい
私の顔がゆっくりと拡がっていく
薄い、銀河に
みんなが言葉を浴びるといい
....
穂のゆれる
夕方まえ
ゆれてるね といい、
すわったまま
夜をむかえる
つめたい月をちぎっては
たべ、
いくつかの
物語で暖をとり
ちらばった行間をたばねて
舟を編んだ ....
産んでくれなんて一度も頼まなかったのに
よけいな真似をしてくれた
母さん
何言ってるの
母さんだってあんたみたいな子供に育つと分かっていたら
死ぬほど痛い思いして産んでいなかったわよ
....
ひさしぶりに
ぶたまんたべました
白い皮に
黄色いねりからしぬりました
ふと小さいころが
再現されたようです
一口するほどに
ほどほどに
時が過ぎていって
くれればいいのに
幸 ....
つまらないから涙を流している
草笛を吹いては故郷を思う
通い慣れた道を歩いては
いにしえを回顧する
すでに
涙も夢も涸れはて
夜道の先に小さく光るのは
絶望なのか希望なの ....
真昼の空、俄に暗くなり
青い青い地球 巨大に浮かんでいる
凝視しながらわたしは
驚きの余り震えている
存在していることのただ異様
青い青い地球 ぽっかり浮かんでいる
....
amazonの巨大倉庫内の片隅に、とある原石が眠っているのさ。
在庫は一点、入荷予定は無し、誰にも発掘されぬ、君は何と美しい。
むきだしの弱さに泣いた
むきだしの傷に泣いた
むきだしの醜さに泣いた
むきだしの罪に泣いた
むきだしの悪に泣いた
むきだしの狂気に泣いた
そうしてできた君の海でいっそ溺れてしまおうか
三 ....
そっと吐いた息の白さが
言葉の重さを含む前は
マフラーみたいに触れる
とても自由で
だからこそ風に乗るのだ
凸凹の街を壊しながら
尻尾があったとしても
誰かの胸に飛び込むのは怖い
電流 ....
耗弱(こうじゃく)せよ
己(おのれ )が故ゆえの過ちなり
絶えず尼が故
汝自ずと死に導きたり
___
………
Zero is Yearning for Xanadu
桃源郷を ....
運転手のいない車の助手席で
心細さを感じてる
エンジンはかけたまま
独りぼっちは悲しい
目当てのものは買えなかった
独りぼっちだから
静かに明日を待つ
運転手はいないから
この車は ....
一寸先は闇というのは幸いで
闇とわかっているのなら
明かりを持っていける
ところが待っているのは
真昼のコンビニの如く
一切の暗がりを許さない
明るい世界かもしれず
カバンに何を持っ ....
もう 何年も時間をかけて
仕事を終わらせた 気がしてる
今回 この両親のもとに生まれ
この人生をあゆんだ
そのなかで その過程で
もう この人生の生課は
ほぼ 終わらせた
気が ....
繁華街の雑踏で背後から呼び止められた
気がして
思わず立ち止まってふり返ると
自分ではなかった
と女は落胆した
知らない誰かが知らない誰かと
そこで偶然再会した様子だった
ただそ ....
君の未来が見たい
そう、つぶやいて砂をまく
砂が降る
いっそ、海に溺れよう
そんな言葉を僕が覚えたらこの世に悲しみが増えた
朝を迎えるために、夜が更けていく
それでも、死んでしまう月がある ....
残忍な言葉を
紡いで連ねた先に
新しい朝が来る
光を見たいと願う
恍惚の夜に
アニマ、甘やかな誘い
海の心臓を隠し
空の目玉を盗む
人生を隠蔽して完全に偽善の生を送るか
一度きりの生 ....
光一つない
山の中で
炭をおこした
闇夜をほのやかに
照らす燠を見ていると
忘れたものが
思い出されたものが
くるくると
火花のように
散っていった
刹那!
火が燃え上が ....
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