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窓を開けて空を見上げる

東では 点々とした軽い雲が
西では茜に染まる分厚い雲が
それぞれの空を覆っている

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今日届いた
ポルトガルの織物が
床に広がっている

 ....
病んだような落日の頃

サルバドール・ダリみたいな豊かな泡立ちの中でクロイツェルとガスパールを聴く

人生と同じように儚く舞い散る秋の葉
悲しみもこれくらい美しかったらいいのに

生きて ....
春みたいな秋に

太陽を見つけた

きらきらと

照らす光の膜が

樹々を包み

あかあかと

紅葉は空を彩っている

ゆらゆらと

風に揺れる花々は

てんてんと ....
綺麗な花を見たその眼で
私のことを見ないでください

そう言いながら
ふるえる骨で菫を拾う

きみは愛された死者だから
眼を閉じても会いに行けるし
白いハンカチが良く似合う

たっ ....
風を待つ秋の夜に路傍で空を見上げていると小さな星がひとつ消えました

その星の光は何万年もの旅をしてここにたどり着いたといいます

何万年も前に小さな星は消えていました

私が見ていたもの ....
美しい世界を知らない美しい人々
この夜を朝に変えることもできないのに
大気が乾燥しているから今日は空が綺麗だ
アスファルトの上を模様のように這うトカゲには太陽は目に痛い
そう、そのきみが太陽か ....
神々の夫婦喧嘩で
あたりちらし流れ着いた新しい愛

それは朝の空に浮いているみじかい月のように欠けているから綺麗だ
浜辺で月が太陽を追い落とす時
酔い潰れる死からは逃れられない
死には遠慮 ....
どうにかして世界を変えたい
どうしても全世界を救いたい
それくらい人間でいたくない
恥ずかしくなどない
涙も忘れる
水音を聴いて
静かにそこを動かない
軽やかな沈黙とぎこちない目線
ど ....
冬の匂いがした
灯りの下の家族の匂いと雪になる前の雨に濡れた石の匂い
マフラーに染みついた乾いた体の匂い
生きるのは恥ずかしい事だと思っていた頃
全ての同い年から置き去りにされた様な焦りと孤独 ....
むきだしの弱さに泣いた
むきだしの傷に泣いた
むきだしの醜さに泣いた
むきだしの罪に泣いた
むきだしの悪に泣いた
むきだしの狂気に泣いた
そうしてできた君の海でいっそ溺れてしまおうか
三 ....
君の未来が見たい
そう、つぶやいて砂をまく
砂が降る
いっそ、海に溺れよう
そんな言葉を僕が覚えたらこの世に悲しみが増えた
朝を迎えるために、夜が更けていく
それでも、死んでしまう月がある ....
残忍な言葉を
紡いで連ねた先に
新しい朝が来る
光を見たいと願う
恍惚の夜に
アニマ、甘やかな誘い
海の心臓を隠し
空の目玉を盗む
人生を隠蔽して完全に偽善の生を送るか
一度きりの生 ....
言葉のない世界の方が美しいけど、でも僕らはこの世界を選んだ
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